ノリクラ 雪渓カレンダー
 
Vol.17(2012/09/01〜02) A

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(Update:2012/09/06)

 

【大雪渓までの沿道の風景 U】

かもしかゲレンデから

毎週同じ光景を見ていても、「8月が終わった」という感覚で風景を見ると、沸き立つ雲にも夏の勢いよりも、秋の柔らかさのほうに目が移ってゆくもの...

 

ダケカンバの並木 部分的な紅葉はあちこちで見られる

ご覧のような部分的な紅葉は、真夏でもよく見られるもので、おそらく、紅葉シーズン前には枯れてしまうと思います。

 

トリカブト 実ができはじめる

こちらは先週もお伝えしたトリカブト。右の画像のように一部では花が終わって実ができ始めています。

 

特徴ある形はすべて萼片 花は萼の中を上部へ伸びる(赤丸)

特徴ある形を見せるのは花弁でなく5つの萼片(がくへん)で作られていることは、先週も申し上げました。上部の萼片の内部を見ると、中央から伸びる二本の距があって、その先端に花弁が付いている様子がわかります(赤丸部分)。

花弁のような形状の萼片の植物は結構見られます。しかし、ヤマオダマキもそうですが、通常の花弁よりも特徴ある形状を見せるケースが多々あります。

 

冷泉小屋付近

先ほどの青空がすっかりなくなり、周囲は雲が低くなってくる様子に見舞われます。

 

ヒルクライムにちょうどよい気候

このように日が高くなって雲が湧き出すのは、夏山の雰囲気がまだ残っているのかもしれません。でも、暑くもなく寒くもない状況にヒルクライムに最適な気候と言えるでしょう。真夏とは違った空気が流れています。

 

位ヶ原山荘

そして、標高2350メートルの位ヶ原山荘までやってくると...

 

再び青い空が広がり始めます。

 

湧き上がる雲は夏の入道雲とは違り、さらに空の青さは秋の雰囲気。

 

このように高い空の雰囲気が楽しめるからこそ、秋のヒルクライムもお勧めです。

 

夏と秋とが混在する大雪渓に到着します。

 

【大雪渓に到着】

大雪渓駐車場付近

大雪渓駐車場に到着すると...

 

今日は登山 − これから位ヶ原山荘へ下山

最初にお声をかけてくださったのはこちらのご家族...いつもは夏スキーにお越しになっていますが、今日は登山が目的で、これから位ヶ原山荘まで下山されるとのこと。

 

登山道沿いはたくさんの高山植物 ベニバナイチゴを発見!

登山道には数多くの高山植物が分布している様子があり、手にとって間近に見られるところが魅力でしょう。

 

登山道を歩くときはクマ鈴携行を!

剣ヶ峰方面や畳平周辺の登山道は誘導ロープによって規制がされていますが、乗鞍高原から大雪渓までの登山道は、ご覧のようにロープなどは一部を除いてほとんどありません。ロープがなくても道に迷うことはないと思いますが、部分的に迷いやすい箇所もありますので注意が必要です。

また、この時期は登山道の間近までツキノワグマが出没しています。必ず、熊鈴やラジオなど音の出るものを携行して、人の気配をクマに知らせるように努めてください。

 

クロウスゴも実ができ始める

ツキノワグマは基本的には草食動物で、先ほどのベニバナイチゴやクロウスゴなどの実を捕食します。山麓にどんぐりができるようになるまでは、このような高山植物の実も重要な栄養源になっているはずです。 Next


■ご注意■

今回の大雪渓関連の記事はノリクラ初心者の方を対象にしておりません。ノリクラデビューをお考えの方は来年の夏シーズンをご検討ください。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。今後、大雪渓に新雪が降った場合でも、急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。

 

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