ノリクラ 雪渓カレンダー
 
Vol.17(2012/09/01〜02) E

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(Update:2012/09/06)

 

【紅葉情報 − 大雪渓付近(標高2600〜2700m付近)】
★まだ始まっていません(例年の見頃 : 9月20日前後〜9月下旬)★

大雪渓付近

ノリクラの紅葉は9月中下旬から始まりますが、それに先立ち、9月よりノリクラ雪渓カレンダーにて紅葉情報を始めています。紅葉関連の情報は下記のページをご参照ください。

<紅葉関連情報>

■ ノリクラの紅葉の概要 −  乗鞍紅葉情報(紅葉の歩き方)  
■ ビューポイント(地図) − ノリクラガイドマップ 紅葉 上部エリア版(大雪渓〜摩利支天)   ノリクラガイドマップ 紅葉 下部エリア版(三本滝〜乗鞍高原・一の瀬エリア)

 

大雪渓駐車場下(トイレ・避難小屋周辺)

こちらは大雪渓駐車場下(トイレ・避難小屋周辺)の様子。部分的にウラジロナナカマドの緑の色合いが薄くなってきている様子があります。現時点では例年並みといってよいでしょう。

 

昨年のウラジロナナカマド(大雪渓入口)
2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.17(2011/09/01〜02) D
今週のウラジロナナカマド(大雪渓入口)
昨年より葉の状態が良い

この付近の本格的な紅葉は9月中旬〜下旬ですから、現段階の良し悪しが綺麗な紅葉につながるかどうか不明です。しかし、昨年同時期のウラジロナナカマドの葉の状態を比較しています。

左は昨年同時期のもので右は今週のもの。比較してみると、今年の葉のほうが新鮮な状態であるように見られます。特に葉の縁側の状態は、昨年のものは枯れ始めているように見られます。

昨年の大雪渓エリア付近の紅葉は見頃を迎える前に枯れてしまい、近年まれに見るひどい状態でした。ですから、改めて左の画像を見ると、この時点(9月上旬)から葉の勢いが低下し始めていて、見頃の時期まで体力が持たなかったのかもしれませんね。

 

雪渓上部左側より

大雪渓エリアの紅葉はウラジロナナカマドが中心で、霜枯れには注意が必要です。現段階で葉の勢いがよい状態でも、見頃を迎える前に霜が下りると、一気に枯れてしまい全滅となるからです。

 

【紅葉情報 − 宝徳霊神〜位ヶ原付近(標高2500m付近)】
★まだ始まっていません(例年の見頃 : 9月下旬〜10月上旬)★

 標高2500メートル前後の位ヶ原の車道沿いの様子をお伝えします。

 

位ヶ原のダケカンバ − 紅葉はまだ...

位ヶ原周辺の紅葉はダケカンバとウラジロナナカマドの2種類で構成されます。こちらは黄色く色づくダケカンバ。山麓の乗鞍高原一帯に分布するシラカバと同じ仲間になります。

1ページ目の【大雪渓までの沿道の風景 T】 で、乗鞍高原のシラカバが部分的に黄色くなっている様子をご紹介しました。位ヶ原周辺でも一部で同じような現象が見られますが、乗鞍高原のシラカバのほうが黄色の分布が多い状態です。

 

位ヶ原のウラジロナナカマド − 葉の先端が変化

こちらはウラジロナナカマド。葉の先端から変化が始まっています。

 

位ヶ原お花畑 − まだ変化はない

7号カーブのお花畑は、手前にウラジロナナカマド、奥にダケカンバがあります。どちらもほとんど変化がない状態です。

 

ツアーコース入口(11号カーブ)

さらに下って、ツアーコース入口付近の11号カーブ。

 

2009年のツアーコース入口(11号カーブ)
2009ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.17(2009/09/05〜06) E
昨年のツアーコース入口(11号カーブ)
2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.17(2011/09/01〜02) D
=今週や昨年は2009年よりも変化が早い=

左の画像は2009年の同時期のもの、右の画像は昨年同時期のもの。2009年は近年まれに見る見事な紅葉を見せてくれたシーズンでした。今週の状況を見ると、昨年と同じような感じで、2009年よりも色合いの変化が少し早い様子が見られます。

 

今週のツアーコース入口付近
2009年のツアーコース入口付近
2009ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.17(2009/09/05〜06) E
昨年のツアーコース入口付近
2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.17(2011/09/01〜02) D
=2009年と比べて今週は昨年と同じような進み方 − 今後の進捗が気がかり=

全エリアの中で最も早い進捗をするこちらのツアーコース入口付近のウラジロナナカマドについて観察します。上段は今週の画像。左下は2009年同時期の画像、右下は昨年同時期の画像です。

こちらでも今週と昨年が同じような雰囲気で、2009年よりも早い進捗が見られます。昨年はあまりよい状態とはいえなかった年ですが、それと同じような推移を見せているところが少し気がかりです。

 

【紅葉情報 − 位ヶ原山荘付近(標高2350m付近)】
★まだ始まっていません(例年の見頃 : 9月下旬〜10月上旬)★

位ヶ原山荘周辺

位ヶ原山荘付近が森林限界となっていて、この付近まではダケカンバとウラジロナナカマドの2種類で紅葉が形成されています。

 

位ヶ原山荘周辺(屋根板方面)

葉の色合いが少しずつ薄くなって来ましたが、本格的な紅葉はまだまだです。

 

位ヶ原山荘には今日もヒルクライマーの姿が...

県道乗鞍岳線の紅葉散策を楽しむには、バスの車窓からなら高い車高で見通しがよいという利点がある一方、好きな場所で立ち止まることができません。でもヒルクライムならその問題は解消できます。

 

3年連続の偶然の再会

久しぶりに再会したこちらの方。3年連続でお会いしました。いずれの年もお会いする時間などを事前調整したわけではなく偶然です。このように毎年偶然お会いできるは本当にうれしいもの...今日も位ヶ原山荘でお昼休みをとるのを楽しみにお越しになったとのことです。

また、来年もお会いできるといいですね...

 

【昨年の今ごろは?】

2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.17(2011/09/01〜02) @

9月1日(木)は、どんよりとした曇り空から一日が始まります。乗鞍高原周辺の山肌も飲み込むほどの低い空につつまれ、いまにも泣き出しそうな様相。その予測どおり、7時過ぎには雨が降り始めます。そして、三本滝から濃霧に包まれ、今日は全山濃霧の中にすっぽりと覆われてしまいます。大雪渓付近は視界が50メートルを切るほどの状況。ただ、雨と風はほとんどなく、それに関しては過ごしやすい状況ですが、視界が全く効かない状況ですから、取材にならない一日でした。そして、いつもなら、西、もしくは、北からの風の流れが、東から風が流れ、台風12号の直接的な影響はまだ感じられないものの、風の流れから、台風が徐々に近づいてきている様子がわかります。

9月2日(金)は、日本列島に台風がさらに近づいてきたため、天候の回復など期待できず悪化傾向...しかし、台風の動きが遅いため、昨日よりも風の強さが加わった程度の悪化しかありません。ただ、濃霧であることはまったく変わりませんので、今日もまったく取材にならない一日でした。

 

<編集後記>

「高山植物のミクロな紅葉を楽しむ...」

夏休みが終わり、ノリクラは紅葉が本格的に始まるまでの数週間はちょっとしたオフシーズンになります。ただ、本格的な紅葉が始まるまでは何も変化がないというわけではなく、徐々に色合いが変わってゆく様子も、赴きがあって楽しいものです。

 

高山植物の紅葉(左:シナノオトギリ 右:ミヤマキンバイ)
2008ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.19(2008/09/20〜21) B

また、紅葉といえばダケカンバやウラジロナナカマドばかりに目が移ってしまいますが、高山植物だって綺麗な紅葉を見せてくれます。ミクロな世界ですから、足元に注意して探す必要があります。

ダケカンバやウラジロナナカマドなど、全山を輝かせる広葉樹の紅葉も確かに美しいものがあります。しかし、色合いだけで見ると高山植物の紅葉のほうが勝っています。そして、霜枯れなどの影響もほとんどなく、毎年、ほぼ確実に綺麗な色合いを見せてくれるのも高山植物の紅葉の長点といえるでしょう。

そして、高山植物の紅葉はダケカンバやウラジロナナカマドの紅葉よりも一足早く訪れます。本格的な紅葉を迎えるまでは、この時期のミクロな紅葉をぜひとも楽しんではいかがでしょうか?

 

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