ノリクラ 雪渓カレンダー
 
Vol.18(2012/09/08〜09) A

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(Update:2012/09/13)

 

【大雪渓までの沿道の風景 U】

三本滝ゲート − この先マイカー規制 かもしかゲレンデ

観光センターから約7kmほどのところにある三本滝ゲート。マイカー規制はここから実施されます。三本滝ゲートをさらに進むと、県道乗鞍岳線はかもしかゲレンデを縫うように横切ります。

 

ヤナギラン 綿毛が飛び散り始める

こちらはかもしかゲレンデのヤナギラン。ご覧のように綿毛(さく果)が飛び散ろうとしています。

 

花の開花は下から上に
ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.12(2012/07/28〜29) @
綿毛も下から上へ

かもしかゲレンデでヤナギランが咲き始めるのは7月末のこと。左の画像は咲き始めの状態です。ご覧のように下から上へと順番に開花して行きます。それと同様に「綿毛の開花」も下から上へと順次続いて行きます。

 

イタドリの花(雌花) 種子がぎっしり

秋は結実の季節...こちらはイタドリ(タデ科タデ属)。ご覧のように一つ一つに実ができている様子がわかります。また、こちらの個体は赤みを帯びていますのでイタドリの亜種であるベニイタドリと考えられます。

 

イタドリの花(雄花) 種子はありません

周辺の別の株を見ると、ご覧のように実ができず、花をクローズアップしてみると雄しべしかありません。イタドリは雌雄異株の植物で、先ほどの実がたわわにできているのは雌株で、こちらは雄株です。

大雪渓付近などの高山帯にあるオンタデやこちらのイタドリなどのタデ科の植物は、単なる雑草程度にしか見られていませんが、ちょっと目線を変えてみると、ご覧のような発見があります。

 

さわやかな空気に包まれて 普段着のヒルクライムを楽しむ

日に日に秋の雰囲気がいっぱいになり、日が高くなってもこれまでのようにじりじりと肌を焦がすような灼熱の太陽はもうありません。全身からほとばしる汗に包まれながらの夏のヒルクライムは季節を終えて、普段着のヒルクライムが秋の心地よさを表現しています。

 

トリカブト 茎の先端に実(下記参照↓)

左の画像はトリカブト。三週連続で掲載しております。かなり花期の長い植物といえます。そして、そのとなりには、茎の先端に大きな実がいくつもできています。

 

ニッコウキスゲ(花)
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.12(2012/07/28〜29) @
ニッコウキスゲの実

つぼみの付き方と実の付き方がよく似ていて、細長い葉が見つけ方のポイントとなるでしょうか?ニッコウキスゲの実です。開花からおよそ1カ月の時間が経過しています。

 

ミネカエデ(実) カラマツソウ(実)
=これからは結実の季節=

左の画像はミネカエデの実。そして、右の画像はカラマツソウの実です。この時期は大半の植物の花期が終り、開花しているものよりも結実している種類のほうが多い状態になってきました。

 

やわらかい日差しに明るい緑

おそらく、これからの時期は日差しが少しずつ斜めになってくるため、木々の葉にしっかりと光線が当たるようになり、柔らかい雰囲気に感じるようになってきているものだと感じます。

 

この時期はマイペースでゆっくりのんびり楽しめる

毎年、9月のはじめにお越しになるというこちらのお二人。夏場はたくさんのヒルクライマーがお越しになるため、なぜかマイペースで登る雰囲気になれず、時期をはずしてお越しになっているとのこと...

途中で立ち止まり、写真を撮ったり休憩したり...歩くスピードに近いゆっくりとした流れの中で発見したものをファインダーに収めていらっしゃいました。

「これからの時期はゆっくりとヒルクライムを楽しむことができますね」と、声をおかけすると、「いやいや〜これでも全力で走っているつもりなんですよ。」と、苦笑しながら応えてくださいました。

 

クサフジ

開花している植物が徐々に少なくなって行く中、藤のような綺麗な花を見せてくれるのはクサフジ(草藤、マメ科ソラマメ属)。蔓性の植物で藤に似た花を咲かせているため、このような命名となったようです。

よく似た山野草でツルフジバカマがありますが、こちらは小葉が8ペア以下で、右の画像では小葉が9ペア以上ありますから、クサフジと区別できます。

画像にガードロープのワイヤーが見られるように、それほど大きな背丈ではありませんが、前述のトリカブトと同様、花の種類が少なくなってきている季節ですから結構目立ちます。

 

そして、標高2350メートルの位ヶ原山荘を通過すると。

 

全体的に葉の色が薄くなってきた − 紅葉へのカウントダウン

まだ、紅葉には早いところですが、全体的に葉の色が薄くなってきて、カウントダウンが始まっています。

 

雲の動きが敏感

森林限界を超えると雲の動きが敏感に感じられるもの...

 

あっという間に雲に包まれる

そして、大雪渓に到着する頃には、ご覧のように雲に覆われてきます。先ほどまでの晴天はあっという間になくなってしまいました。「女心と秋の空」という喩えのとおりの天候の移り変わりです。 Next


■ご注意■

今回の大雪渓関連の記事はノリクラ初心者の方を対象にしておりません。ノリクラデビューをお考えの方は来年の夏シーズンをご検討ください。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。今後、大雪渓に新雪が降った場合でも、急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。

 

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