ノリクラ 雪渓カレンダー
 
Vol.20(2012/09/22〜23) C

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(Update:2012/09/27)

 

【雪渓上部 − モーグルコース】

雪渓上部全景

それでは雪渓上部の様子をお伝えします。

 

雪渓上部左側 − 上級者のみ

こちらは雪渓上部左側。大雪渓の中でも急斜面のバーンが広がり、シーズン終盤まで積雪の残るエリアです。

大雪渓エリアの中でも最も遠方に位置することから、他のエリアが滑走可能なこの時期は訪れる方は少ない状況です。しかし、今後、他のエリアが滑走できなくなって、雪渓上部左側しか滑走できなくなる8月下旬頃になると、冷え込みの影響からバーンは硬くなってきて、スプーンカットのほか、大きな氷の柱が一面に現れ、初心者の滑走は困難な状況になって行きます。さらに、雪渓上部左側は他のエリアよりも急斜面であることに加え、バーン下部は全面岩場であるため、滑落すれば大怪我となる可能性もあります。

したがって、8月下旬以降になって雪渓上部左側しか滑走エリアがなくなるとノリクラデビューは出来ませんので、初めての方は雪渓下部や雪渓上部右側が滑走できる8月中旬までにお越しになったほうが良いでしょう。

 

2011年の雪渓上部左側
2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.20(2011/09/22〜23) C
2010年の雪渓上部左側
2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.20(2010/09/25〜26) C
2009年の雪渓上部左側
2009ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.20(2009/09/26〜27) C
2008年の雪渓上部左側
2008ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.20(2008/09/27〜28) E
2007年の雪渓上部左側
2007ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.20(2007/09/22〜23) D

2011年・2010年と比べて、左寄り(南側)の面積が多い様子がみられます。しかし、2009年以前と比べると明らかに小さい様子があります。また、今年を含めて2011年・2010年では、すでに右寄り(北側)部分では滑走できない状態になっていますが、2009年以前はまだ右寄り部分で滑走している様子があります。

この5年間だけの様子を見れば、雪渓の面積は縮小傾向をたどっている様子が見られます。

 

昨年の雪渓上部左側下端部分(落書きの岩)
2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.20(2011/09/22〜23) C
先週の雪渓上部左側下端部分(落書きの岩)
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.19(2012/09/15〜16) C
今週の雪渓上部左側下端部分(落書きの岩)

雪渓上部左側の右寄りの下端部分の下に落書きの岩があります。雪渓の下端部分と落書きの岩の間の距離は53メートル。先週より9メートルも雪渓の下端部分が上昇しています。

昨年と比べて、これまでは雪解けの早い傾向を示していました。しかし、昨年同時期の距離は55メートルと、昨年のほうが落書きの岩−雪渓間の距離が長くなり、状況が逆転しました。

 

滑走できる箇所は左寄り方面 常連のスキーヤーの姿が集まる

現在、滑走できる箇所は左寄り(南側)で、今週も常連のスキーヤーの姿があります。

 

バランスを崩しながらも... 「いや〜今日は調子が良すぎて...」

バランスを崩しながらも何とか体勢を立て直して、「いや〜今日は調子が良すぎて...」 この時期になると、夜間の冷え込みでバーンが硬くなり、日中になっても日差しがないと全く緩まない状態になりますが、今年は冷え込みがないため、バーンコンディションは良好です。

 

「結構滑りやすいコンディションですよ。」

こちらの方も「結構滑りやすいコンディションですよ。」とおっしゃり、コントロール下の中でも果敢に攻める様子も見られました。

 

今日の目標は40本! 登るたびにカウントを刻む

こちらの方は3週間前に「今日は25本滑るぞ!」と、おっしゃっていたお二人。そのときの様子は ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.17(2012/09/01〜02) D でご紹介いたしました。

でも、そのときは目標達成することができず、本日はリベンジです。そして、今日の目標は40本!これだけの本数になると数え切れないので、スタート地点に、「正」の文字でカウントします。

 

休む間もなく、二人は滑り続け...

 

30本目の線を刻む− 目標達成できそう!

そして、30本目の線を書き入れます。今日はどうやら40本は達成できそうですね。

 

黙々とハイクアップ 「マジしんどいってばぁ〜...」

カメラの前での笑顔なんて...そんな余裕はもうありません。かなり辛そうな様子。

 

次のシーズンに滑走イメージをつなぐために滑り続ける

それでも夕方まで滑り続けます。この雪渓で滑走できる時期も残りわずかですから、次のシーズンに滑走イメージをつないで行くためにも、滑り込まなければなりません。

 

ピッチの短いライン − 55メートル×20コブ(ピッチ2.75メートル)

2本あるモーグルコースのうち、こちらはピッチの短いコース。長さは55メートル×20コブ(ピッチ2.75メートル)

 

ピッチの長いライン − 59メートル×15コブ(ピッチ3.92メートル)

そして、ピッチの長いコース。長さは59メートル×15コブ(ピッチ3.92メートル)。横への振り幅がかなり大きいラインです。

 

次週末あたりには、眼下に広がるハイマツ帯の沢筋を赤く縁取るウラジロナナカマドの紅葉が始まり、そんな絶景を眺めながらの秋スキーを楽しむことができることと思います。

 

ハイマツ帯を縁取るウラジロナナカマドの紅葉
2009ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.20(2009/09/26〜27) C
どちらも赤いパンツの同じスキーヤーですが
沢筋を赤くする紅葉だけは同じではないよう...

左の画像は2009年の同時期の様子で右の画像は今週の様子。どちらも赤いパンツの同じスキーヤーですが、ハイマツ帯の沢筋を赤くする紅葉だけは同じではないようで、まだ始まっていません。おそらく次週末あたりには紅葉が始まるかと思います。また、霜が降りなければ、左の画像にに近い紅葉になることが予測されます。

 

昨年の雪渓上端付近
2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.20(2011/09/22〜23) C
先週の雪渓上端付近
ノリクラ 雪渓カレンダーVol.19(2012/09/15〜16) C
今週の雪渓上端付近

こちらは上端付近。まだまだ雪解けが続き、右上の先週と比べても岩の面積がかなり大きくなっています。しかし、昨年と比べて積雪量が多い状態が続いていて、左上の昨年同時期の画像とは比較ができないほどです。

 

昨年同時期より2週間早い雪渓上端付近
2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.18(2011/09/08〜09) C
今週の雪渓上端付近
昨年より2週間遅い雪解け

右側は昨年同時期より2週間早い上端部分の画像。ほぼ今週と同じ状態であることがわかります。したがって、今週の上端付近は昨年よりも2週間遅い雪解けであることがわかります。

 

先週の雪渓上端付近
ノリクラ 雪渓カレンダーVol.19(2012/09/15〜16) C
今週の雪渓上端付近
この一週間の雪解けは高さ1メートル程度

さらに上部の上端部分の画像。この一週間の雪解けは高さ1メートル程度。おそらくこの時期としてはかなりの雪解けと考えられます。

 

雪渓上端付近 − 積雪が薄くなってきた

上端部分の積雪はご覧のようにかなり薄くなり、これまでは上端の位置がほとんど移動していませんでしたが、今後は上端の位置が下方向へと移動して行くようになり、このまま冷え込みがない状態が続けば、雪渓の面積が急激に減少して行きます。

 

下端部分まで70メートル、例年並みに

雪渓上部左側下端までの距離は70メートル。2011年は57メートル、2010年も61メートル、2009年は85メートル、2008年は108メートル、2007年は85メートルでした。これまでは例年よりも短い状態でしたが、今年と比べて長かったシーズンは3回、短かったシーズンは2回となり、このことから、例年並みと考えてもよいでしょう。 Next


■ご注意■

今回の大雪渓関連の記事はノリクラ初心者の方を対象にしておりません。ノリクラデビューをお考えの方は来年の夏シーズンをご検討ください。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。今後、大雪渓に新雪が降った場合でも、急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。

 

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