ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.5(2013/04/20〜21) @
今週は県道乗鞍岳線(エコーライン)の休暇村〜三本滝ゲート間で冬季閉鎖が解除されたため、ツアーコースへの出発地点が三本滝レストハウス(かもしかゲレンデ)となり、先週よりも大幅にアクセスが容易になりました。
4月20日(土)は、日の出の時刻を過ぎたあたりまでは、きれいな青空の朝を迎えます。気温はマイナス3℃まで冷え込み、春から冬へ少し逆戻りしたような冷たい朝です。しかし、この青空もつかの間のことで、次第に雲が厚くなってきました。それでも、しばらくは天候が急変することなく、午前中は何とか曇の状態を維持しました。
三本滝レストハウス前駐車場には、ツアーコースへ向かう方々の車が朝早くからお越しになっていて、天候の悪化を心配されてか、7時の時点ですでに出発された方も多かったようです。バーンは全体的に硬めの状態。昨日の降雪はほとんど残っていません。そして、11時ごろから小雪が降り始めて、風も強くなってきましたが、視界もさほど悪くなく、天候の激変はなかったため、位ヶ原より上部エリアでも安全に下山することが可能でした。下山後、夕方から雪の降り方が激しくなり、夜間は屋根から雪が何度も落ちるほど降り続きました。
そして、4月21日(日)は、昨日よりもさらに冬に戻り、乗鞍高原一帯は10〜15センチの積雪が広がって一面銀世界です。冬季閉鎖が解除されたばかりの県道乗鞍岳線(エコーライン)休暇村〜三本滝間でもかなりの積雪となり、スタッドレスタイヤ+四駆でも湿雪にハンドルが取られる状況。三本滝レストハウス付近は20〜25センチの積雪があって、一晩中駐車されていた車は雪だるま状態になっていました。
この日はノリクラだけでなく各地で季節はずれの降雪積雪に見舞われ、長野市・松本市で4センチの積雪が観測され、長野市では1961年の観測開始から最も遅い積雪を記録しました。
■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
【4月20日(土)、観光センター前駐車場】
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夜の観光センター前駐車場 |
こちらは前日(4月19日)の夜の観光センター前駐車場。
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明るい月が夜空を照らす | ノリクラの輪郭だけでなく山肌もわかるほど |
薄い雲がたなびいているものの、明るい月が夜空を照らしています。そして、目が夜空に慣れてくると、西の空に聳えるノリクラの峰々の様子もはっきりとわかるようになってきます。そして、峰々の輪郭だけでなく白肌の様子もしっかりと確認できるようになり、この1週間でさらに雪解けが進んで、ハイマツが帯状に広がっている様子も見られます。これまで白一色だったノリクラも、少しずつその雰囲気に変化が見られるようになって来ました。
グリーンシーズンになると、もっと明るい満月に照らされても、山肌の様子までわかるほどではありません。夜空にノリクラの峰々が浮かび上がる様子が楽しめるのは、山肌がまだ白い春山シーズンまでとなります。
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朝の観光センター前駐車場 |
そして、一夜明けた観光センター前駐車場が朝を迎えます。
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冷え込んだ晴れた朝 | 鳥居尾根ダウンヒルコース − 雪解けが進む |
6時の気温はマイナス3℃。冷え込んだ朝を迎えます。昨日は降雪がありましたが、鳥居尾根ダウンヒルコースはご覧のように雪解けが進んでいます。ちなみに昨年はまだびっしりと積雪がありました。しかし、もっと少ない年もありますので、ほぼ平年並みの雪解け状況と考えられます。
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スモモもサクラも芽が硬い |
松本市内や島々あたりでは終りに近づいているサクラも乗鞍高原ではまだまだです(画像右)。そして、左の画像はスモモの木ですが、こちらもまだ芽は硬い状態。どちらも5月中旬ごろの開花と思われます。
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新しい湯けむり館 |
さて、ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版 Vol.2(2013/03/30) @ でもお伝えいたしました新しい湯けむり館(日帰り温泉施設)。駐車場の奥に完成しました。
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本日プレオープン(正式オープンは27日) | 足湯や露天風呂からはすでに湯けむりが立ち上がっている |
右の画像は足湯で、その奥の格子に囲まれている部分がる露天風呂です。どちらからも湯けむりがすでに立ち上がっていて、いつでもお客さまがお越しになってもよい状態です。27日(土)が正式オープンですが、先行して今日(4月20日)プレオープンするとのことです。
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徐々に薄い雲が広がる − 天候は悪化傾向 |
晴れているものの、上空には薄い雲が広がり始めています。天気予報では午後から降雨・降雪に見舞われるとのことですから、今日は早めに行動するように心がけなければなりません。
【県道乗鞍岳線休暇村〜三本滝ゲート間、開通】
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休暇村 |
こちらは観光センターから2kmほどのところにある休暇村。
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休暇村ゲレンデは雪解けが進む | 休暇村ゲート − 三本滝まで冬季閉鎖解除 |
先週は全面積雪に覆われていた休暇村ゲレンデも雪解けが進み、また、県道乗鞍岳線(エコーライン)も休暇村ゲートから三本滝ゲート間の約3.5kmの通行が4月19日(金)より可能となりました。
したがって、今日は三本滝レストハウス前駐車場(三本滝ゲート)までマイカーで向かい、かもしかゲレンデからツアーコースを目指して歩く段取りとなります。
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休暇村バス停が設置 − 4月19日からバス停運行開始 |
さて、こちらは休暇村前にある路線バスの停留所。新島々バスターミナルから乗鞍高原方面にやってくる路線バスの終点となっています。冬も休暇村までは通行可能ですが、路線バスはやってきません。冬季の終点は、ここより1kmほど山麓にあるスキー場前バス停で折り返し運行されます。
休暇村までの運行に戻ったのは昨日(4月19日)からで、それまでは休暇村バス停は撤収されていました。(休暇村まで運行されるのは、4月19日〜11月15日)
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県道乗鞍岳線 休暇村〜三本滝間 − 周辺はまだ積雪が多い |
それでは、休暇村ゲートを通過して、三本滝までの道路の様子をお伝えします。ご覧のように路面には積雪はなく、通行上の問題箇所はありません。しかし、周辺は積雪に完全に覆われていて、雪解け水が路面に流れると夜間凍結の恐れがありますので、早朝夜間の通行には十分注意してください。
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取材初日(4月20日)の様子 夏タイヤで全く問題ない |
取材二日目(4月21日)の様子 季節はずれの大雪 − 冬タイヤ+四駆でも滑る |
先ほどの画像の通り、晴れていて天候に問題のないときは積雪凍結はまったく心配ありません。しかし、4月中は突然の降雪に見舞われることもあり、取材の二日目(4月21日(日))は、ご覧のように冬に逆戻りしたような状況となりました。スタッドレスタイヤ+四輪駆動車でも、スリップするほどの積雪に見舞われ、夏タイヤに履き替えた場合は、タイヤチェーンを携行するようにお願いいたします。
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芽吹き前のカラマツ林 | 紅葉を迎えたカラマツ林 2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.24(2010/10/23〜24) D |
休暇村〜三本滝間はカラマツ林の中を走り抜けています。カラマツは針葉樹の中でも珍しい落葉樹で、秋にはきれいな紅葉を楽しませてくれます。ノリクラの紅葉を代表するダケカンバやウラジロナナカマドの紅葉が終わっても、まだ青々した状態で、さらに山麓のミズナラやシラカバの紅葉・落葉が終わってから、カラマツの紅葉がようやく始まります。カラマツはノリクラの紅葉を最後に締めくくる存在です。
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そして、真正面にかもしかゲレンデが間近になってくると三本滝レストハウスに到着です。(→ Next)
■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
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