ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.21(2013/09/28〜29) B
【大雪渓に到着、雪渓下部 T】
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様々な方との再会 | 今回もまた偶然の再会 |
大雪渓にやってくるまでの道中では、色々な方にお会いいたしましたが、大雪渓に到着しても、様々な方との再会が待っています。
お越しになれば必ずどこかで再会できるというジンクスを作り上げているのがこちらの方(右画像の左の方)。
今回も乗鞍スカイラインを出発して畳平から位ヶ原山荘まで一旦下って、これから乗鞍スカイラインへ戻る途中でした。
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この秋空はめったにないよ! | 夏は高山植物を、秋は紅葉を眺めながらヒルクライム |
今日はノリクラデビューの方をお連れしてのヒルクライム。
初めてお越しになった方は、「いつもレースでは、とにかく必死に走り続けるだけでしたが、このように周囲の景色を眺めながら走るのは別の楽しさがありますね。また、夏も訪れてみたいです。」と、初めてのノリクラに対する感想を頂きました。
それに対して、「ここはね〜頑張って走るところじゃないよ。夏は高山植物を見ながら、そして、秋はこのように紅葉を眺めながら走らないとね。こんなに真っ青な秋空はめったにないよ!」と、足しげくノリクラを登り続ける経験からの一言に、ノリクラヒルクライムの楽しみ方が集約されていました。
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秋のノリクラは初めて − こんなに景色がいいんですね〜 | 乗鞍スカイラインを下って、ぐるっと回って |
「秋にノリクラにやって来たのは初めてなんですが、こんなに景色がいいんですね〜」
いつもは冬のノリクラばかりですが、やはり季節が異なると新鮮に感じるものです。今日はこれから乗鞍スカイラインを下山して、平湯温泉から安房峠を抜けて、中の湯→湯川渡→白骨温泉を経由して再び乗鞍高原に戻るというルートだとのこと。安定した天候の一日だからこそ、そんな楽しみ方も安心してできますね。
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それではここから雪渓下部の様子をお伝えします。
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先週の大雪渓入口 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.20(2013/09/21〜22) B |
今週の大雪渓入口 まだ積雪があります − 今週は雪解けが進んでいない |
ご覧のとおり、まだ積雪が残っています。雪渓下部を含めて、全体的にこの1週間はあまり雪解けが進んでいません。また、昨年は3週間前の段階でもう積雪がなくなりました。
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先週の大雪渓入口 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.20(2013/09/21〜22) B |
今週の大雪渓入口 下端の位置はほとんど変わらない |
こちらは雪渓下端部分から車道方面を見たところ。雪渓下端から車道までの距離は80メートルで、先週からの変化はあまりありません。
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スキーヤー専用道沿いのウラジロナナカマド | 実全体がやっと赤くなる − 昨年より2週間遅れ |
スキーヤー専用道沿いのウラジロナナカマドは先週から赤くなり始めて、今週は完全に赤くなりました。昨年よりも2週間遅れの状態です。
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ウラジロナナカマドの紅葉 | 「WebSiteで紅葉が始まったって見たので来ましたよ!」 |
ウラジロナナカマドの紅葉がようやく始まりました。昨年より1週間遅い状態です。
そこに大きな声でこちらに駆け寄ってくる方がいらっしゃいます。
「WebSiteで紅葉が始まったって見たので来ましたよ!」とおっしゃるこちらの方は、まだ稜線からの滑走ができる5月のバックカントリースキーのシーズン以来の再会です。そのときとはウェアなどはまったく異なっていますが、元気な語り口調は全く変わらないのですぐにわかります。
「ノリクラも最近は若い人が増えてうれしいですね。」
シャトルバスで頂上近くまで訪れることができ、家族連れや登山の経験のない方と一緒に楽しむことができるところが大きな魅力かと思います。登攀することだけが登山の楽しみ方ではなく、ノリクラではむしろそれ以外の要素のほうが重要とも考えられます。
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大きさは長さ5メートル×横幅12メートル − 先週の半分程度 |
さて、話をもどして、雪渓下部の大きさは長さ5メートル×横幅12メートル。先週と比べて半分程度しか小さくなっていません。特に横幅に関しては全く変わっていないという点は驚きです。
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先週の上端付近 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.20(2013/09/21〜22) B |
今週の上端付近 |
上端付近の様子ですが、手前部分の積雪がなくなっているものの、奥に見える部分の積雪量はほとんど変わりません。
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来週も残っているでしょうか? |
「今後の天候・気候にも左右されますが、おそらく、次週末には積雪がほぼなくなることと思います。」と、先週申し上げましたが、ここまで残りましたので、次週末も残っていて欲しいものですね。
【雪渓下部 U】
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石碑の岩 |
モーグルコースの岩から南へ約100mほどのところに、大雪渓で二番目に姿をあらわす岩があります。周辺の雪解けは完全に終り、変化の乏しい状況となってきました。
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チングルマ − きれいな発色に紅葉する |
いつもお伝えしている石碑の岩にあるチングルマ。先週あたりから赤くなり始めたチングルマの紅葉も、今週はかなりよい色合いになってきています。チングルマなどの高山植物の紅葉は、単体ではほとんど目立たない存在ですが、お花畑のように群生したものが色付くと、「草紅葉(くさもみじ)」といわれて、なかなかの見ごたえとなります。
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昨年の石碑の岩の下部 2012ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.21(2012/09/29〜30) C ↓ |
先週の石碑の岩の下部 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.20(2013/09/21〜22) B ↓ |
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今週の石碑の岩の下部 ウラジロナナカマドが枯れ始める |
石碑の岩の下部から見られる大雪渓周辺・位ヶ原。昨年は見事な紅葉でしたが、今週の状況をよく見るとすでに枯れ初めています。紅葉情報については6ページ目からお伝えしますが、ウラジロナナカマドは、霜枯れの影響を受けやすく、今シーズンの大雪渓付近のウラジロナナカマドは、かなりダメージを受けてしまいました。
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先週の雪渓上部下端 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.20(2013/09/21〜22) B |
今週の雪渓上部下端 先週より3メートル上昇 |
石碑の岩の東側にあるスキーヤー専用道を進むと、雪渓上部の下端に達します。下端の位置は先週より3メートルしか上昇していません。
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昨年同時期より1ヶ月早いの雪渓上部下端 2012ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.17(2012/09/01〜02) B ↓ |
先週の雪渓上部下端 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.20(2013/09/21〜22) B ↓ |
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今週の雪渓上部下端 − 昨年より1ヶ月遅い雪解け |
左上は昨年同時期より1ヶ月早い時期のもの、右上は先週の様子で、昨年と比べて1ヶ月近く雪解けが遅いことがわかります。
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昨年同時期より5週間遅い雪渓上部下端 2012ノリクラ雪渓カレンダー Vol.16(2012/08/24〜25) C ↓ |
先週の雪渓上部下端 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.20(2013/09/21〜22) B ↓ |
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今週の雪渓上部下端 −昨年より5週間遅い雪解け |
右に写る大岩付近の積雪を見ると、先週からの雪解けは高さ50センチで、昨年と比べて5週間も遅い雪解け状況です。おそらく、大雪渓エリア全体の中でもっとも雪解けの遅い箇所で、昨年と1ヶ月以上も遅いケースは過去に見られません。(→ Next)
■ご注意■
今回の大雪渓関連の記事はノリクラ初心者の方を対象にしておりません。ノリクラデビューをお考えの方は来年の夏シーズンをご検討ください。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。今後、大雪渓に新雪が降った場合でも、急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。
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