ノリクラ 雪渓カレンダープレリリース版
Vol.5(2014/04/19) @
4月に入って県道乗鞍岳線の除雪が始まり、18日(金)には除雪が完了した休暇村ゲート〜三本滝ゲート区間が開通しました。そのため、三本滝ゲートまでマイカーでの通行可能となり、先週より登行距離が若干短くて済むようになりました。さらには、次週末からゴールデンウィーク前半が始まって乗鞍岳春山バスの運行も開始される予定ですから、4月上旬のMt乗鞍の営業終了以降は、1週間単位で入山方法が変化しています。
4月19日(土)は、雲が低く垂れ込めたどんよりとした朝を迎えます。標高の高いノリクラの峰々は雲に包まれてもちろん見えませんが、周囲の低い山も雲に飲み込まれているほど。しかし、三本滝レストハウスに到達する頃には雲海の上に出て真っ青な快晴の空が広がります。早朝のかもしかゲレンデは硬かったものの、強い日差しに9時過ぎにはかなり緩んで暑さにバテる程でした。それでも少し登りだすと、ツアーコースでは冷たい空気に包まれていて、強い日差しの中でも暑さを感じられなくなってきました。そして、ツアーコースだけでなく、森林限界を超えた先でも全体的にバーンは柔らかめで、山頂方面に向かう方も多かったようで、そろそろ、稜線からの大滑降を楽しめる季節が近づいてきているようです。
■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
【4月19日(土)、観光センター前駐車場】
観光センター前駐車場 |
こちらは観光センター前駐車場。時刻は早朝6時、夜明け時刻を30分以上経過していますが、どんよりとした雰囲気の朝を迎えています。
どんよりと低い雲が垂れ込める − こんなときは雲海の可能性が... |
雲が低く垂れ込めていて、ノリクラの山頂方面どころか、観光センター周辺の低い山すら雲に飲み込まれています。いつもよりも低い雲に包まれたときは、上部では雲海の上となっているケースが多く、山頂方面では綺麗な青空が広がることも珍しくありません。
残雪もかなり少なくなりました |
観光センター駐車場内に残っている雪もかなり小さくなりました。徐々に冬の名残がなくなって行きます。
林の中にも春への変化 |
もちろん、周辺の林の中の雪解けが進んでいて、春の変化がここでも始まっています。
ふきのとう − 昨年より1週間遅れ |
ようやく顔を出してくれたのがふきのとう。昨年より1週間遅れで、やはり今年の冬は厳しかったようです。
自然保護センター | 桜はまだまだ... − 例年5月中旬頃 |
こちらは観光センター駐車場の西側にある自然保護センター。正面には桜の木があります。松本城などではすでに満開となり、記事を書く週明けにはすでに散り始めている状況です。しかし、こちらの桜は全く芽吹きがありません。この桜の木が見頃を迎えるのは例年5月中旬頃で、同じ松本市内でも1ヶ月近くもの開きがあります。
来週から観光センター(乗鞍高原)から位ヶ原山荘へ行く「乗鞍岳春山バス」の運行が始まります。
観光センター前の道路にある停留所が乗鞍岳春山バスの発着所になりますので、桜の見頃の時期を迎えましたら、バスを待つ間に一目ご覧になってはいかがでしょうか?
乗鞍高原は桜よりもスモモの方が多い − こちらも5月中旬頃 |
そして、乗鞍高原では桜よりもスモモの方が多いのではないでしょうか?
観光センターの隣を流れるわさび沢の岸辺にはいくつものスモモが植えられています。こちらも見頃は5月中旬頃で、先ほどの桜とほぼ同じ時期です。また、5月中下旬には一の瀬園地で乗鞍高原開山祭が行われますが、かつてはすもも祭と呼ばれていたように、乗鞍高原とすももは深い関係があります。
【観光センターから三本滝レストハウスまで車で行く】
スキー場バス停付近 |
さて、冒頭でもお伝えしたように4月18日午前11時より、県道乗鞍岳線の休暇村ゲート〜三本滝ゲート区間の冬季閉鎖が解除され、マイカーの通行ができるようになりました。そのため、今日のスタート地点は三本滝レストハウスとなります。観光センターから約7kmの道程です。
今年も道路の拡幅工事がはじまりました(スキー場前バス停〜善五郎の滝駐車場間) |
観光センターを過ぎて、スキー場前のバス停から善五郎の滝駐車場までの数百メートルは道幅が狭くなっています。2033年にマイカー規制が実施されて以降、県道乗鞍岳線はシャトルバスなどの大型車両の交互通行ができるように各所で拡幅工事が行われました。この区間も数年前から拡幅工事が行われていて、今年の工事が再開されました。ご覧のように道路の崖側に橋を渡らせて道を広くしています。
この区間が広くなると、休暇村や三本滝への大型バスの交互通行がかなり容易になるはずです。
休暇村 |
さて、観光センターから約2km先の休暇村。
休暇村ゲレンデ − 霧に包まれる | 休暇村ゲートは開門 − 三本滝ゲートまで通行可 |
先週は右の画像の休暇村ゲレンデから出発しました。まだしっかりと積雪が残っているようです。また、観光センターで低く垂れ込めていた雲の中に突入したため、かなり視界が悪くなっています。この付近の標高は1600メートルほどで、観光センターより約100メートルほど登っています。そして、道路をさらに進むと、右の画像の休暇村ゲートに差し掛かります。ご覧のようにゲートが4月18日(金)午前11時に開けられて、三本滝ゲートまでの車両の通行が可能となりました。
また、乗鞍岳マイカー規制は三本滝ゲートより先が対象で、三本滝ゲートまではマイカーの乗り入れができます。
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次第に濃霧が晴れて青空が |
こちらは観光センターから約5km進んだ地点で標高1700メートルほど。休暇村より100メートルほどの標高を登っています。ご覧のように少しずつ濃霧が消えて、青空と山頂方面がはっきりしてきました。やはり、晴れると気分は良いもので、急いで三本滝へと心が弾みます。
道路脇の積雪は1メートル程度あって、高いところで2メートル近くまで達します。路面に積雪は全くありませんが、ご覧のように雪の壁から流れる雪解け水が夜間凍結します。そのため、心が弾んで先を急ごうとも、決してスピードを出さずに慎重に運転してください。
三本滝ゲートへ − 雲海の上に出た模様、見事な天候に |
観光センターや休暇村での どんよりとした天候がウソのような真っ青な空!やはり、低く垂れ込めた雲は雲海の正体で、その上には青空が広がります。
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■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
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