ノリクラ 雪渓カレンダープレリリース版
Vol.6(2014/04/24〜27) E
【4月26日(土)、乗鞍岳春山バス運行初日】
早朝6時の三本滝レストハウス前駐車場−空きはもう少ない | バス停も設置される |
4月26日(土)、早朝6時の三本滝レストハウス前駐車場。今日から乗鞍岳春山バスが運行される予定で、昨日までとは打って変わってたくさんの車がお越しになっています。もうほとんど空きスペースのない状態。昨日まではなかったバス停も設置されました。
早朝パトロールから戻ってきた | 「今日は問題ないね!OK OK!!」 |
ただ、実際に運行するかどうかは、当日早朝の道路パトロールの結果次第です。三本滝ゲートから春山バス終点の位ヶ原山荘まで往復して状況確認します。そして、パトロールを終えたバス会社の方が7時過ぎ三本滝ゲートに戻って来られました。
結果をお聞きすると...「今日は問題ないね!OK OK!!」とのこと...
乾いているところは問題ない | 日中の雪解けと夜間の凍結が繰り返され 毎朝パトロールが欠かせない |
そんなに道路状況が悪いのかと不安になるかと思いますが、大部分は左の画像のように路面は乾燥しています。しかし、雪解け水が道路に流れ出す箇所では、夜間になると凍結してしまい、たとえ数ミリの薄い氷であっても融けなければスリップする原因となります。今日も夜明け直後はまだ凍っていましたが、日差しが差し込むとすぐに融けはじめ、安全に運行できる状態となりました。
日中の雪解けと夜間の凍結が毎日繰り返されますから、毎朝パトロールを実施しないと運行の最終判断はできません。ですから、綺麗に晴れ上がって、天候的に全く問題ない状況でも、路面凍結が解消されなければ運行できないわけです。そのため、運行開始から2週間程度(4月26日から5月9日)は、始発便が1時間遅いダイヤになっています。
7時過ぎには完全に満車 |
そして、こちらは7時過ぎの三本滝レストハウス前駐車場。完全に満車状態。三本滝前駐車場は、かもしかゲレンデを滑り降りるスキーヤー・ボーダーの方々が集中しますので、来年以降は周囲の未舗装駐車場部分も除雪されることを期待したいところです。
かもしかゲレンデを歩いて登る |
さて、同じく7時過ぎのかもしかゲレンデ。何人かのスキーヤーや登山の方々がゲレンデを登り始めています。
「元々歩いて行くつもりでした」 | 「バスが到着するより先に着きたい」 |
春山バスが運休になった場合は、ゲレンデを歩いて行くしかありませんが、どうやらそういう事情ではなさそうです。左の方々にお話を聞くと「元々、バスを使う予定ではないんですよ。山頂まで歩いて、(一旦滑り終えてから)さらに登り返そうかと思っているくらいです。」とのこと。
さらに右の方々はノリクラの冬の常連のお二人ですが、「バスが到着するより先に着きたいですね。静けさを求めて今日はどこに行こうかなぁ〜」と...
先週までは歩いて行くしかなかった状況ですから、こちらの方々のスタイルがごく自然なことで、「歩いて行けるのにわざわざバスなんて使って...」なんていう理屈もアリなんだなぁ〜と、妙に納得してしまうんです。
毎年、この時期は欠かさず来ます |
さて、話は変わって、春山バスの開幕に合わせて、毎年お越しになる方もたくさんいらっしゃるかと思います。こちらも春山バス開幕に合わせてお越しになりました。「今年は(スノーシューから)スプリットボードに変えたんですよ。ですから、昨日は練習ついでにツアーコースを歩いて見ました。」とのこと。
昨年は大雪で春山バスが何日も運行延期になりました。やはり春山バスに全面的に頼るのではなく、自分の足で歩くことを前提にヤマを楽しむ感覚があってもよいのかもしれません。
5月9日までは始発便は1時間遅くなりました |
春山バスの始発便は昨年は7時45分でした。今年は5月9日までは1時間遅くなって8時45分です。例年、路面凍結により、始発便が運休になるケースが多く、それを解消するために、今年はシーズン初めの始発便は遅くなりました。
また、1時間遅くなったことから、少しでも早く現地に向かいたいというスキーヤー・ボーダーの方もいらっしゃり、そのため、先ほどのように朝早くから かもしかゲレンデを登って行く方が多かったのかもしれません。
乗車券の販売 | 「いつも見てますよ!」 |
そして、7時30分ごろからバス停に列ができるようになり、乗車券の販売が始まります。「いつも見てますよ!」と、声を掛けてくださったこちらの方。ご覧くださっている方々から声を掛けてくださることでWebSiteが出来上がっています。本当に有難うございます。
そして、定刻の15分前には春山バスが到着しました。
運転席から − 「今年もよろしくお願いしますね!」 |
運転席からは「あら!今年もよろしくお願いしますね!」と、声を掛けてくださる運転手さん。
スキー・ボードをトランクに搬入 | 1台では乗り切れない長い列 |
トランクにスキーやボードなどを各自で搬入してからバスに乗車します。乗客の列は結構長くなっていますが、バスはまだ1台しか来てません。でも、心配する必要はありません。
駐車台数や待ち状況からバス台数を計算して配車 | すぐに2台目以降がくる(今日は合計4台) |
駐車場のマイカーの台数やお待ちの列の具合などから、バスの台数を計算して配車していますので、定刻までには2台目が到着します。今日は三本滝に直接配車されたバスが3台、観光センターの乗客を乗せたバスが1台で、合計4台 145名の方を乗せて三本滝を出発します。もちろん、乗り残しや立ち乗車はありません。
三本滝ゲートを開ける | 春山バス、出発 |
8時45分、三本滝ゲートを開いて、春山バスは位ヶ原山荘へと向かいます。三本滝ゲートより先は冬季閉鎖中で、春山バス以外の通行はできません。
【春山バス、位ヶ原山荘へ − 車窓に迫る雪の壁】
それでは、位ヶ原山荘までの車窓の様子をご覧ください。
凍結箇所は日差しで完全に融ける | カーブを曲がるたびにノリクラが迫ってくる |
先ほども申し上げましたが、日中の日差しで両脇の積雪から雪解け水がしみだします。
春山バスが運行する日中は凍結することはありませんが、これが夜間の冷え込みで凍結します。ちょうどこの箇所は最も凍結しやすい場所で、歩くことさえ
ままならないくらいに全面凍結することも珍しくありません。
そして、カーブを曲がるたびにノリクラの峰々がどんどん迫ってきます。早く滑りたいという気持ちが高まるものです。
冷泉小屋付近 − 積雪が一気に増える |
そして、三本滝ゲートから約5kmほど進んだところに冷泉小屋があります。この付近から周囲の積雪は一気に高くなります。
雪の壁はバスの背丈以上に |
冷泉小屋から位ヶ原山荘の区間は、その大半がバスの背丈と同じかそれ以上となっています。車窓には雪の壁が迫ってきて、これが春山バスの一番の見所ポイントとなります。
なお、夏の登山道は車道を縫うように走っていますので、途中で何度も車道に出なければなりません。しかし、ご覧のように雪の壁となっていますので、雪の壁がかなり低くなるまでは登山道は利用できないと考えたほうが良いでしょう。
大雪渓まで延長されるとさらに高い雪壁が(5月下旬〜) |
運行開始から5月下旬までは位ヶ原山荘が終点となっていますが、5月下旬以降はさらに先の大雪渓まで延長運行されます。大雪渓に到着する手前にある4号カーブ(通称:大カーブ)は、高さが10メートルを超える雪の壁があります。雪の壁といえば立山のアルペンルートが有名ですが、5月下旬になると、こちらの4号カーブが立山よりも高いとのことです。
ぜひとも、大雪渓まで延長された際には、4号カーブの雪の壁をご覧ください。
位ヶ原山荘に到着 |
三本滝を出発して約25分、終点の位ヶ原山荘に到着です。
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■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
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