ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.4(2014/05/31〜06/01) B
【6月1日(日)、ほおのき平駐車場】
ほおのき平駐車場 |
日付が変わって取材二日目、こちらは早朝6時のほおのき平駐車場。
岐阜県側のシャトルバス乗り換え駐車場は、かつては平湯温泉から車で約5分、徒歩で約8分のところにあるあかんだな駐車場(有料)も利用可能でした。しかし、最近はシャトルバスの始発が、あかんだな駐車場ではなく、平湯温泉からの運行となってしまいましたので、乗り換え駐車場としては、実質的にはこちらのほおのき平駐車場(無料)のみとなっています。
雲ひとつないすっきりした快晴 |
ご覧の通り、雲ひとつないすっきりした快晴が広がっています。6時の気温は14℃、日差しの強さを朝一番から感じる状態です。昨日同様にすがすがしい朝ですが、日差しの強さは今日のほうが強い様子です。
シャトルバス乗り場 |
シャトルバス乗り場には、始発便の30分くらい前から、乗客の列ができ始めました。
畳平の天候 | 今日はAダイヤ |
朝の畳平の天候は晴、気温は4℃、そして、通常ダイヤのAダイヤでの運行が始まります。今日は日曜日ですから、30分に1便の休日用のAダイヤでの運行です。平日用のAダイヤは1時間に1便で、休日用は平日用のAダイヤの間に、ほおのきから増発便が運行されるイメージです。
乗客の列 | 今日初めてアイゼン使ってみたいんです |
シャトルバス始発便がやってくる間、「どこのエリアに滑りに行こうかなぁ〜」と、話をされているこちらのボーダーの方々。「今日は初めてアイゼンを持ってきたんです。ですから、とにかくアイゼンを使って登ってみたいんです。」
滑るよりもアイゼンを使ってみたいという気持ちがあり、初めてのアイテムを使うのは、ちょっとドキドキ感があっていいですね。
乗客の列はさらに長くなる | シャトルバス始発便到着 |
始発便が到着する直前になると、乗客の列はご覧のようにさらに長くなり、乗客の中には、「始発便に全員乗車できるかなぁ〜」と、心配する声も出るほど...
40名が乗車 − 畳平へ |
ほおのき平からの乗車は40名で、全員が乗車することができました。乗車できない場合は、30分後の次便になることもありますので、できる限り早めにバス乗り場にお越しになったほうがよさそうです。
【乗鞍スカイラインを行く】
平湯峠 −ここから乗鞍スカイライン、マイカー規制 |
ここからは乗鞍スカイラインの様子をお伝えします。ほおのき平駐車場から6kmほどのところにある平湯ゲート。乗鞍スカイラインはここから始まります。道路左側に平湯ゲート詰所があり係員が許可車両のチェックなどを行っています。この先はマイカー規制となっていて、バス・タクシー・自転車と特別に許可された車両のみの通行となっています。
平湯峠(平湯ゲート)周辺には、マイカーの駐車場がありますが、シャトルバスの停留所はありません。そのため、ほおのき平駐車場でシャトルバスに乗り換えてください。
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昨年の平湯峠付近 2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.4(2013/06/01〜02) B |
今週の平湯峠付近 |
標高1684mの平湯峠ゲートから乗鞍スカイラインを進むと、例年ならまだ残雪が残っているものの、今年はすっかりなくなってしまいました。雪解けが早かったものの、昨年よりも新緑がやや遅い状況が見られます。ただ、例年と比べるとそれほど遜色はないように感じられます。
木々の芽吹きはまだこれから |
まだはっきりとした芽吹きもなく、しかも、ほとんど雪解けが終わってしまい、乗鞍スカイラインはしばらくの間は少し寂しい状態が見られます。
北アルプスがばっちり! |
それでも、今日のこの快晴の中にあっては、新緑の芽吹きよりも、北アルプスの白い頂が真っ青な快晴に冴え渡る様子に目が奪われます。
昨年の乗鞍スカイライン(4kmポスト付近) 2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.4(2013/06/01〜02) B ↓ |
先週の乗鞍スカイライン(4kmポスト付近) ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.3(2014/05/24〜25) @ ↓ |
今週の乗鞍スカイライン(4kmポスト付近) 昨年より若干少ないがほぼ例年並みの積雪量 |
マイカー規制前にあった夫婦松料金所を1kmほど進んだ4kmポスト付近の様子。先週と比べて、かなり雪解けが進んでいる様子がうかがえます。昨年と比べると明らかに積雪量が少ない状態ですが、例年と比べると、それほど大きな違いはありません。
笠ヶ岳 | 全面青空 − 道路と水平線が一帯に |
とにかく、今日は槍・穂高や笠ヶ岳がいつも以上に近く感じられます。そして、森林限界を超える前から、綺麗な青空が全面に広がり、道路と水平線が一帯になったような感覚にさせられます。
昨年の猫の小屋跡地 2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.4(2013/06/01〜02) B ↓ |
先週の猫の小屋跡地 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.3(2014/05/24〜25) @ ↓ |
今週の猫の小屋跡地 昨年より少なめ、例年より多い積雪量 |
さらに進んで、こちらは標高2200m付近の猫の小屋跡地。昨年よりも積雪量が少ない様子が見られるものの、例年と比べると多い状態を見せています。
8kmポスト−この先森林限界、ヒルクライマーには忍耐の激坂 |
乗鞍スカイラインは入口の平湯峠を基点といて1kmごとにポストが設置されています(道路左端の黄色の標柱)。こちらは8kmポスト。ちょうど森林限界を超える当たりです。シャトルバスやタクシーでやってくるときは、特に意識することがありませんが、ヒルクライムの方にとって、8kmポストから挑む約1kmほどの区間は、忍耐の一言に尽きます。見た目以上の急坂がこの先の9kmポストまで休むことなく続きます。ほぼ、直線の激坂は脚の緊張を緩ませてくれる瞬間すら与えてくれません。
まさにスカイライン | 標高2400m − すでに日本一に高い区間に入る |
そして、森林限界を超えると、まさに「スカイライン」の世界が始まります。水平線までくっきりと眺められるこのポイントは、乗鞍スカイラインならではの標高といえます。ちょうど、この付近の標高は2400メートルです。日本で一番標高が高い場所に到達できる道路は、この乗鞍スカイライン(最高地点は畳平2702メートル)ですが、2番目は富士山スカイラインの最高地点は2380メートルです。
つまり、森林限界を超えたこの付近はすでに、日本一に標高が高い道路区間に到達しているわけです。
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昨年の猫の小屋跡地 2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.4(2013/06/01〜02) B |
今週の烏帽子岳 昨年・例年より多い積雪量 |
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昨年の猫の小屋跡地 2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.4(2013/06/01〜02) B |
今週の四ッ岳カーブ 昨年・例年より多い積雪量 |
上段が森林限界を超えて最初に見られる山で、23ある乗鞍の峰の一つである烏帽子岳(えぼしだけ標高2550m)。昨年よりやや多い積雪量で、例年と比べてもやや多い積雪量です。
下段はその先にある乗鞍スカイラインの中でもっとも積雪量の多い箇所を通過する四ッ岳カーブ。こちらも昨年よりもやや多い状況で、例年と比べてもやや多い状況です。
桔梗ヶ原 − 今日はまさに絶景!非日常を感じさせる青空 |
四ッ岳カーブから土俵ヶ原をぬけると、ご覧のような広大な台地に桔梗ヶ原にやって来ます。大黒岳から富士見岳、そして、遠くには剣ヶ峰・蚕玉岳・朝日岳と続き、さらにはすぐ手前の魔王岳、不動岳、恵比寿岳など畳平を取り囲む山々が一望でき、これだけでも乗鞍23峰のうち、8峰が一望できてしまうロケーションが広がっています。
普段でもロケーションが良い場所ですが、今日は格別にくっきりとしていて、非日常を感じさせる青空です。
どこを見ても絵になるポイントばかり |
桔梗ヶ原周辺を見回しても、ご覧のようにどこを見ても絵になるポイントばかり...5月末から6月頭にかけては、例年、このような絶好の快晴に恵まれるケースが見られます。それを狙ってノリクラにお越しになる方もいらっしゃるほどです。
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昨年の猫の小屋跡地 2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.4(2013/06/01〜02) B |
今週の鶴ヶ池雪渓 −例年6月下旬まで滑走可能 昨年より多く、例年並みの積雪量 |
畳平に到着する手前に鶴ヶ池雪渓が広まります。岐阜県側で唯一滑走が認められているエリアです。畳平から歩いてすぐの場所にあることから、初めてお越しになったスキーヤー・ボーダーの方にも安心してお勧めできる場所です。例年6月下旬まで滑走可能です。
昨年と比べて積雪量の多い様子が見られますが、例年並みかやや少ない状態です。
畳平に到着 |
平湯峠から14.4km、国内の自動車道でもっとも高いところに位置する標高2702メートルの畳平に到着です。
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■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
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