ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.14(2014/08/09〜11) A
【観光センターから大雪渓へ、ヒルクライムと沿道の風景 U】
三本滝ゲート | 濃霧のため、乗鞍スカイライン側は自転車通行止めに |
観光センターから約7kmのところにある三本滝ゲート。ここから先がマイカー規制になります。また、ゲート開門時間中は、警備員の方が常駐して、通過車両のチェックを行います。この日は8時から濃霧のため、岐阜県側の乗鞍スカイラインでは自転車通行止めとなりました。長野県側の県道乗鞍岳線では自転車通行ができますが、誤って岐阜県側へ進入することを防止するため、三本滝ゲートではご覧のような看板を出すようになっています。
自転車の旅 −本日6日目 | とりあえず、日本最高標高地点まで行かないと... |
大きな荷物を自転車いっぱいに括り付けているこちらの方。今日で6日目のツーリング中。予定では畳平から乗鞍スカイラインを下山して、今日中に高山に向かうところでした。しかし、乗鞍スカイラインを下山することができなくなってしまい、「とりあえず、畳平まで行って、引き返してきた後、国道158号を回って高山に行きます。やはり自転車乗りとしては日本最高標高地点は自分の脚で到達しておかないと...」と、言い残して急いで出発です。
この時期は多くのサイクリストが日本最高標高地点を目指してお越しになります。必要最小限の荷物しか持たないヒルクライマーですら大変な坂道で、荷物の分量によっては、何時間もかけて登る方もいらっしゃいます。
かもしかゲレンデ − 厚い雲の底に到達 |
三本滝ゲートを過ぎてかもしかゲレンデ付近。どうやら雲の天井に到達したようで、目線近くに厚い雲の底が見られます。
ヤナギランが見頃 |
さて、かもしかゲレンデのヤナギランですが、そろそろ見頃に差し掛かってきました。シャトルバスの車窓からでも十分楽しめるボリュームがありますから、ぜひともご覧ください。
ハンゴンソウ − こちらは在来種 |
今年は開花が少し遅れていますが、こちらはハンゴンソウ(反魂草)。名前の由来は葉の形が幽霊の手に似ているなど諸説がありますが、こちらは先ほどのオオハンゴンソウ等とは異なり、在来種で山菜としても珍重されているようです。駆除対象のオオハンゴンソウとは真逆の扱いですね...
この先は霧の中 |
さて、雲海の底をから登って来てしまったため、摩利支天付近からは霧の中...先ほどのツーリングのサイクリストもやってきました。それも、ヒルクライマー並みの早さで登って行きます。「...だって、予定が狂ってしまったので、急がないと...」とのことですが、それにしても大したものです。
位ヶ原山荘 | この先濃霧がひどい |
さらに標高が高くなり、標高2350メートルの位ヶ原山荘。この付近までやってくると濃霧がひどく、周囲の状況がわからなくなってきました。
卒論テーマでイタドリの研究 |
そんな中、道端で草木の調査をされているこちらの方は、卒論のテーマで標高の違いによってイタドリの葉にどのような変化が生じるのか調査研究されているとのこと。ノリクラは高山帯まで自動車道が整備されていることから、色々な研究者が訪れています。
パンク修理 − 意外とパンクの確立が高い |
道端でパンク修理...ノリクラでは珍しくない光景です。今日のヒルクライマーの入山者数はわずか25名でしたが、その中の1台ということで25分の1。つまり、パンク率4パーセントとなります...ここまで高確率でパンクすることはありませんが結構多いんです。
位ヶ原11号カーブ、ツアーコース入口付近 | 県境はそれほどひどくないですよ |
この先、さらに濃霧がひどくなります。こちらは足しげくノリクラにお越しになるこちらのヒルクライマーの方。県境方面はそれほどひどい状況ではなかったとのこと。でも、明日は台風の影響が心配され、ヒルクライムは無理だと思って、明日のために、分厚い本を何冊も持参されたとのこと...(笑)
どんな過ごし方をしても「ノリクラで休日を過ごす」というのが、他には変えられないところだと思います。
濃霧のため自転車もLEDライト点灯を | 5号カーブ − 残雪が見られる |
登りはともかく、下りはある程度のスピードが出るはずですから、夜間ではなくても、LEDライトを点灯して走行するようお願いいたします。この濃霧の中では、バス・タクシーからは自転車の存在は全く見えません。
【大雪渓に到着】
マイクロバスで |
今日の大雪渓は、マイクロバスでお越しになったグループ以外、つまり、シャトルバスでお越しになった方はゼロという珍しい状況。
雪渓に出発 |
今日はモーグルチームの練習が行われました。こちらの様子については4ページ目の【雪渓上部】をご覧ください。
大雪渓トイレ横の階段 | すべて高山植物 − 雑草ではありません |
さて、少し話が変わりますが、大雪渓トイレ横にある階段。階段の隙間から植物がいっぱい顔を出しています。多分、一般の方には「雑草」としか見えないかもしれませんが、これらはすべて高山植物です。
ウサギギク(高山植物) | シナノオトギリ(高山植物) |
名前だけ紹介すると、左の画像はウサギギク。これはもう少しするとスキーヤー専用道沿いにもたくさん見られるようになりますので、ご覧になった方も多いはず。そして、右の画像はシナノオトギリ、大雪渓〜肩の小屋への登山道でよく見られます。
イワツメグサ(高山植物) | アカバナ(高山植物) |
こちらの白い可憐な花はイワツメグサ。ちょうどトイレ下の沢の斜面などたくさんあり、ブーケのような丸く群生していますから良く見られるものでしょう。そして、ピンクの花はアカバナと呼ばれるもので、この付近以外ではあまり大雪渓エリアにはないので、珍しいかもしれません。
大雪渓エリアに自生する植物で高山植物でないものはあまりなく、そのほとんどが高山植物であるということに気付くと、ちょっと興味がもてるのではないかと思うのです。
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