ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.15(2014/08/13〜16) A

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(Update:2014/08/21)

 

【観光センターから大雪渓へU(沿道の風景・ヒルクライム・熊出没)】

三本滝ゲート − この先マイカー規制

観光センターから7km先の三本滝ゲート。この先はマイカー規制が実施されています。通過できる車両はバス・タクシーと自転車、許可車両です。この時期は自転車の通過台数が最も多く、この日も181台もの自転車が登りました。

例年のお盆期間であれば、もっとたくさんのヒルクライマーがお越しになりますが、今年のお盆で天気が良かったのは本日8月13日(水)だけという状況のため、お越しのヒルクライマーも全体的には少なく、シャトルバスの乗車人数なども例年より少なく状況でした。先週の台風11号と今回の大雨は、天候が観光産業に大きく影響を与えています。

 

かもしかゲレンデ

さて、こちらは三本滝ゲート上のかもしかゲレンデ。

 

ヤナギランが見頃に ヨツバヒヨドリが良く目立つ

かもしかゲレンデをピンクに染めるのはヤナギラン。先週当たりから見頃の時期に入ってきました。もう少しゲレンデ全体を包んでくれたらと思いますが、自然相手なので致し方ないところ。また、かつてよりも色合いが薄くなっているという地元の方の話もあって、遠くからは少し目立ちにくい状況であることは間違いありません。

ヤナギランよりも良く目立つのは、白から薄いピンク色のヨツバヒヨドリ。こちらは9月ごろまで咲いていて良く目立つ存在です。

 

秋のような空

上層の薄い雲が綺麗にたなびき、空から秋が降りつつあります。

 

先週は台風11号で激しい濁流
ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.14(2014/08/09〜10) E
今日はせせらぎすらありません

さて、先週は台風11号に翻弄された週末でしたが、そんな雰囲気が微塵も感じられないのが沿道の滝。こちらはかもしかゲレンデを通過してすぐのところにある滝ですが、台風11号が上陸した8月10日(日)は激しい濁流を見せていたものが、今日は全く水の流れすらありません。

 

道路にあふれ出すほどの勢い(先週の台風11号)
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.14(2014/08/09〜10) E
枯れてしまいそうなほどの流れ

こちらは三本滝上部の通称:滝上と呼ばれる箇所ですが、あまりにも激しい滝の流れが道路上にもあふれ出すほどでしたが、今日は今にも枯れてしまいそうなほどの流れしかありません。大雪渓などの山頂付近よりも、それらの雨水が集まる中腹以下の方が水量が多くなることは一般的に良く見られます。

雨水と共に周辺の岩や石も流出することがよくあって、水が引いた後の道路がまるで砂利道かと見間違えるほどひどい状況になることもあって、場合によっては、バス・タクシーの通行も困難となることもあります。

しかし、8月15日(金)以降は連日大雨で、道路にあふれ出すことはなかったものの、同じように激しい濁流となりました。

 

山麓の蒸し暑さも標高が上がれば爽やかに

しっかりとした日差しが差し込むと暑さが戻ってきます。時間帯にもよりますが、今日は少し蒸し暑さを感じる状況です。しかし、そんな状況ももう少し標高を上げて行けば、空気感が変わってきます。

 

冷泉小屋前 冷泉は雨量に関係なく一定 − 湧き水である証拠

こちらは標高2200メートルの冷泉小屋。その名の通り、小屋の前には冷泉があります。先ほどの滝と異なって、晴れている日でも大雨の日でもその水量はほとんど変わりません。これは沢を流れる雨水ではなく、地下から湧き出る水であるからです。その証拠として、周辺には硫黄臭が感じられます。

 

位ヶ原山荘 今日もヒルクライマーの姿が

さらに登って標高2350メートルの位ヶ原山荘。今日も多くのヒルクライマーが立ち寄る様子が見られます。この付近を境に上部と下部で天候が変化することが良くあり、空気感にも変化が感じられます。また、ヒルクライマーの高所トレーニングでは、位ヶ原山荘と県境までを何度も繰り返し登り、酸素の薄い状態に適応できるように集中的にトレーニングが実施されます。

 

森林限界から気候や空気感が変化

気候や空気感が変わるため、この付近から森林限界となります。つまり、環境の変化から植物の世界でもここが境目となっているわけです。

 

位ヶ原11号カーブ(ツアーコース入口)

位ヶ原山荘から1.5km進んだ位ヶ原エリアの中にある11号カーブ、厳冬期のツアーコースの入口になりますが、高天ヶ原と剣ヶ峰のツートップが一望できるポイントです。

 


赤枠
拡大

赤枠に注目! 置物のように座っているツキノワグマ

左の画像をご覧になって、お分かりになるでしょうか...岩の上に置物のようにちょこんと座っているのはツキノワグマ。

 

悠々と行き来する

自分の庭とばかりに周辺と行ったり来たりを繰り返します。

 

高山植物を捕食

高山植物を捕食しています。ハクサンボウフウなどが好物といわれていますが、これからハクサンボウフウが開花の時期を迎えます。後ろには多数のコバイケイソウがありますが、こちらには見向きもしませんでした。

春先に山菜のオオバギボウシと間違えてコバイケイソウによる食中毒が発生しますが、クマもそのあたりはよく知っているのかもしれませんね。

この日は各地でクマの目撃情報があって、畳平のお花畑は9時から入山規制が実施されました。数日間悪天候が続いた後の晴天でしたので、一斉に活動を開始したのかもしれません。

 

その隣には車道 − タクシーやヒルクライマーが往来

クマがのんびりと朝食タイムを過ごしていた上の画像のすぐとなりはご覧の通り車道が走っています。熊との距離は70メートルほど。そんなニアミスが知らない間に何度も繰り返されているのでしょう...人間と動物の均衡が保たれてものだと信じています。

 

位ヶ原お花畑 雪解け直後 − ミヤマキンバイが見頃に

さらに進んだ位ヶ原お花畑、こちらではミヤマキンバイが満開を迎えます。畳平のお花畑ではすでにミヤマキンバイは終わっています。雪解けと共に開花するため、2〜3週間前にようやく雪解けが終わった位ヶ原お花畑では、今がミヤマキンバイの季節ということになります。

 

穏やかな青空

静かで穏やかな青空。雲がまばらにたなびく様子を見ると、天気が良いというだけで幸せに感じるものです。

 

5号カーブ − 積雪がなくなりました 均一だった緑の絨毯に濃淡の変化が

先週まで積雪の残っていた5号カーブもようやく雪解けが終わりました。ただ、5号カーブから4号カーブにかけては所々で積雪が残っています。また、緑一色に感じられるハイマツのベールの中に、ウラジロナナカマドが若干緑に変化が感じられるのは気のせいかもしれません。ただ、秋が進むようになると、緑が少しずつ薄くなって、紅葉の準備が始まります。これからの時期はそんな変化を確かめながら車窓の風景を楽しんではいかがでしょうか?

 

【大雪渓に到着】

大雪渓・肩の小屋口バス停 − 登山者やスキーヤーが降り立つ

大雪渓・肩の小屋口バス停にシャトルバスが到着すると、登山者やスキーヤーが一斉に降り立ちます。

 

ドアツードア − バスを降りたら目の前に大雪渓

シャトルバスを降りたその場から、目の前に大雪渓が広がります。この利便のよさが夏スキーとしての人気に一役買っていることでしょう。

 

タクシーでお越しになる

もちろんシャトルバスだけでなく、タクシーも今日は何度となく繰り返し往復するほど。

 

運転手さんの観光案内がタクシーの良さ

シャトルバスとは異なって、運転手さんとの会話が車内からの観光案内には欠かせないところ。山の話、高山植物の話、クマや雷鳥の話など、話題に欠くことはないはずです。

 

大雪渓は様々な方が行き逢うノリクラの要

夏スキーヤー、登山者、そして、ヒルクライマーなど、様々な方が行き交う大雪渓は、ノリクラの要の一つといっても良いでしょう。

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