ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.9(2015/07/04〜05) A
【乗鞍高原から大雪渓へ、沿道の風景 U(位ヶ原山荘〜大雪渓)】
位ヶ原山荘 |
標高2350メートルの位ヶ原山荘。
残雪は少なくなり沢筋のみ |
先週までは位ヶ原山荘より上部の残雪は、先週あたりからかなり少なくなり、沢筋に残るのみとなっています。
位ヶ原山荘先の登山道入口(宝徳霊神・大雪渓方面へ) − 車道を勧める看板が |
こちらは位ヶ原山荘の先にある登山道入口。ここを登ると宝徳霊神バス停に出ます。ご覧のように残雪が多いため、車道を歩くことをすすめる看板が見られます。
まだ多くの残雪が − 道迷いの危険があり入山は時期尚早 |
登山道を数百メートル歩くと、ご覧のようにまだ多くの積雪が残っています。雪の上をあることに慣れていても、積雪により登山道がよくわからない状態で、道迷いの危険性もあります。位ヶ原山荘から大雪渓方面の登山道はもう少し雪解けが進んでから入山されることをお勧めします。
さて、冬季閉鎖が解除され、バス・タクシーの通行が可能になると同時に、自転車の通行も可能になります。早速、ヒルクライムの方々がお越しになり、位ヶ原山荘で休憩タイムです。8月30日(日)には、全日本マウンテンサイクリングin乗鞍が開催され、これからは大会に出場される方などがたくさんお越しになります。位ヶ原山荘は観光センターから県境までの区間の4分3のところにあって、あと一歩という所で休憩されるヒルクライマーにとって最適な場所です。また、トレーニングでは一気に県境まで登る方も、下りに立ち寄るというケースもよくみられます
また、天然の沢水が道路わきにひかれ、ペットボトルの販売も行っていますので、水分補給だけでも立ち寄ることが可能です。
11号カーブ、ツアーコース入口 |
再び沿道の風景に戻り、こちらは位ヶ原山荘から1.5km先の11号カーブ。
ウラジロナナカマドが2週間早く開花 |
11号カーブ付近のウラジロナナカマドに花が咲き始めました。昨年・例年より2週間早い開花です。
位ヶ原お花畑 |
こちらは位ヶ原お花畑、まだかなりの積雪が残っています。
5号カーブの雪壁 | 4号カーブの雪壁 |
左は宝徳霊神バス停のある5号カーブ。おそらく、あと1ヶ月近くは積雪が残ると考えられます。また、この先から大雪渓駐車場への登山道が始まりますが、まだ、入口すらわからない状態です。
【大雪渓に到着】
大雪渓駐車場 − 雨・濃霧・気温7℃、車内で待機... |
ここからは、7月4日(土)の様子をお伝えします。大雪渓に到着した9時の気温は7℃、やや強めの雨が降っています。大雪渓駐車場にはすでに何台ものマイクロバスがやってきています。そのほとんどがスキーヤー・ボーダーのグループが乗り合わせてお越しになっています。
この天候ですから車内で待機中...「雨、止みませんかねぇ〜」と、顔の表情も曇ったまま...
マイクロバスは通行可能 |
県道乗鞍岳線、および、乗鞍スカイラインのマイカー規制は2003年から実施され、すでに13年目を迎えます。県道乗鞍岳線のマイカー規制区間は三本滝から県境(畳平)、乗鞍スカイラインは平湯峠から畳平までで、長野・岐阜両県ともマイカーでの通行はできません。
バス・タクシーは通行可能で、ご覧のとおり、マイクロバスも通行できます。ただし、マイクロバスをキャンピングカーや定員を10名以下に改造するなどして、分類番号が「2XX」以外で登録されているものは、車体が大型バス・マイクロバスでも通行はできません。なお、事業用の青ナンバー、自家用の白ナンバーどちらでも構いません。また、マイクロバスの運転には8トン限定のない中型免許以上が、大型バスの運転は大型免許が必要です。
今年もキャンプ開催! | 「毎年来なくっちゃいけないんですよ(笑)」 |
今年もお会いすることができました。毎年、7月最初の週末は必ずノリクラキャンプを開催され、もう30年以上になりますでしょうか?かつての乗鞍大雪渓は多数のキャンプが行われ、フリーで滑るところないほどポールが林立していました。それらのキャンプも年々減少し、その当時から継続して開催されているのはこちらの代表が率いるキャンプのみです。
「大雪渓WebSite...見てますよ。春先に激しく雪解けが進んで、ここ最近は雪解けが落ち着いてきたんですよね。先月までキャンプがをやっていた月山でも同じ状態でした。でも、乗鞍大雪渓は雪が例年通り残ってくれてよかったです。」
そして、キャンプ開催初期から参加されているこちらの方は、「ほんと、毎年、参加しなくっちゃいけない状態になっちゃっているんですよ。昨年残してしまった課題をクリアするために参加し、そして、今週の課題をまた来週取り組む...そんな繰り返しが延々続いていますよ...」 でも、それが技術向上の王道ですよね。
雨は若干小降りになり、皆さん出発です。
シャトルバス到着 | とうちゃん、見てるかい! |
今日は圧倒的にマイクロバスのグループのほうが多い状態でしたが、一般的にはシャトルバスでお越しになるケースが大部分です。観光センターから乗車して、大雪渓・肩の小屋口バス停で下車します。かつては肩の小屋口という名称でした。後ほどお伝えしますが、バス停を降りたところから北へ50メートルほどのところに肩の小屋へ向かう登山道入口があるため、こちらのバス停は肩の小屋口と呼ばれています。
そして、バスから降り立ったスキーヤーは、「今日はとうちゃんの板じゃなくて、私の板を持ってきました。自分のもたまにはさび落とししないとね...(笑)」 とのこと。さびがつかないうちに、早く滑りに来てね。とうちゃん!
さて、こちらは翌日7月5日(日)の様子。視界の効かない濃霧の中から、位ヶ原山荘を過ぎて1.5km先の11号カーブ(ツアーコース入口 )では、左の画像のように山麓からの雲海が山頂から吹き下りる空気の流れに押し戻されて、ちょうど雲海の上に到達します。位ヶ原からは遠方の山々をも飲み込む重厚な雲海がダイナミックに広がる様子を堪能できます。
濃霧の中を走ってきたところ、位ヶ原から一気に視界が抜けて、大雪渓からはっきり山頂方面が確認できる状態。
まさか、こんな展開になるとは想像もできず、お越しの方々も一気にハイテンションになります。天気予報だけでは予想もできないことが起こることはしばしばありますので、あきらめずに現地までお越しになることも時には必要かもしれません。
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