ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.24(2018/10/20) @
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グリーンシーズンも残すところあと10日間。そして、3月末より毎週連載してきましたノリクラ雪渓カレンダーも、今回分を含めて残り2回となりましたが、最後までお付き合いのほどよろしくお願いいたします。
10月17日(水)に初雪、そして、本日10月20日(土)に初冠雪が観測され、冬への足音が一歩つづ近づき、大雪渓付近は完全に冬景色となりました。例年10月20日頃を過ぎると、ノリクラは一気に冬の気配を感じさせる状況を見せています。今年は積雪が少なかったり猛暑が続いたりと、いつもとは異なる天候を見せていたにも関わらず、冬の訪れだけは、例年通り来てくれたようです。
なお、9月初めより開始している紅葉情報は4ページ目からご覧になります。乗鞍高原の紅葉も終盤に近づきつつありますが、これまでの紅葉情報も参考にしていただき、来年の紅葉シーズンに向けてスケジュール準備をしていただけたらと思います。
【観光センター前駐車場、初冠雪】
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観光センター前駐車場 |
こちらは早朝7時の観光センター前駐車場。
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晴天、気温0.5℃ | 乗鞍岳初冠雪 − 昨年より4日遅く、平年より2日遅い |
気温は0.5℃、きれいな青空に初冠雪を迎えたノリクラの峰々が浮かんでいます。昨日19日のお昼過ぎの降雪によるもので、山麓の高山市内では霰が降ったり、各地で不安定な天候が見られました。乗鞍岳の初冠雪は昨年より4日遅く、過去10年間の平均観測日より2日遅い状況です。本日、初冠雪が見られたことで、初霜(9月19日)、初氷(9月23日)、初雪(10月17日)に続いて全ての記録が揃い、冬が一歩つづ近づいて来ました。
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ヒルクライム − 上下冬用のジャージで完全防備 |
初雪・初冠雪の便りが各地から届く中、さすがにヒルクライムにお越しの方はいないだろうと思ったものの、上下冬用のジャージで完全防備を整えてお越しのこちらの方。今日は畳平から乗鞍スカイラインを下って、安房峠、上高地を回って乗鞍高原まで周回するコースを計画されているとのこと。
夏場にはこのコースを回られる方は結構いらっしゃいます。ただ、晩秋のこの時期は日が短いこともあって、ほとんどいらっしゃらないと思いますが、落葉によるスリップなどにもご注意の上、走行されるようお願いいたします。
ちなみに、この日の自転車入山者は23名で、翌日の10月21日(日)は75名と、10月後半になっても多くの方がお越しになっています。10月のヒルクライム数については4ページ目の<取材後記>でも掲載しておりますので、併せてご覧下さい。
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シャトルバス始発便 これからの山頂登山は冬装備で! |
こちらはシャトルバス始発便、初冠雪となった山頂に向けて登山に出かける方が今日もたくさんいらっしゃいます。降雪期を迎えたノリクラの登山は、これまでの軽登山とは異なり、冬山に近い状況となり、今回よりももう少し降雪がひどい場合は、アイゼンなどの冬山装備が必要となります。
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10月20日以降は凍結積雪で運休になることが多くなる 翌日21日(日)は乗鞍スカイライン通行止めのため終日運休 |
これから最終日の10月31日までのシャトルバスは、乗鞍スカイラインの凍結積雪などにより、運休になることが多く、運行可否は始発便直前にならないとわからないこともしばしばあります。終点畳平の今朝の天候は、晴・気温−2℃・風速1メートルという状況でしたので、路面がぬれていたら、確実に路面凍結になる状況でした。実際、路側帯は降霜があり、自転車通行止めが8時30分まで続きました。
翌日21日(日)は晴天が続き、長野県側の県道乗鞍岳線には路面凍結はなく通行可能でしたが、乗鞍スカイライン凍結通行止めのため、シャトルバスは終日運休となりました。また、三本滝レストハウス前駐車場は、朝からほぼ満車の状態でしたが、三本滝遊歩道も工事通行止めで、駐車場にお越しになっても行くところがないという状況が見られた模様です。このように天気が良く、長野県側の県道乗鞍岳線に問題がない日は、大雪渓・肩の小屋口でのシャトルバス折り返し運行を実施してもらいたいものです。
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タクシー 翌日21日はシャトルバス運休で唯一の交通手段に |
こちらはタクシー乗り場。前述のとおり、翌日21日(日)は、県道乗鞍岳線は問題なく通行可能だったものの、シャトルバス運行となったため、山頂方面への唯一の交通手段となり、この日は大忙しだった模様です。先ほどのシャトルバスもこちらのタクシーも、すでにタイヤはスタッドレスに履き替えていて、突然の降雪にも対応できるように準備されています。
【一の瀬大カエデ】
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一の瀬園地 | 一の瀬大カエデ |
それでは、大雪渓に向かう前に一の瀬園地の様子をお伝えします。一の瀬大カエデの方は、2016ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.20(2016/09/24〜25) @【一の瀬大カエデへの行き方】 に掲載しておりますのでご覧下さい。
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先週の一の瀬大カエデ ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.23(2018/10/13) @ |
今回の一の瀬大カエデ |
先週と比べて、全面でしっかりと色づいている様子がわかります。まだピークの発色にはまだ至っていませんが、若干落葉が進んでいます。
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2015年の一の瀬大カエデ 2015ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.24(2015/10/17〜18) E |
2016年の一の瀬大カエデ 2016ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.24(2016/10/22〜23) @ |
2017年の一の瀬大カエデ 2017ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.24(2017/10/21) C |
昨年も真紅の発色に至る前に落葉が始まり、今年も同様の傾向であるのが気がかりです。定期的に観測に訪れている地元旅館の女将の話では、あと数日程度で、きれいな発色になるのではないかとおっしゃっていました。
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冷え込んで一面霜に覆われる |
一の瀬周辺では氷点下近くまで冷え込んだとみられ、周囲は一面霜に覆われています。
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アカツメグサ あとひと月ほどで銀世界へ |
クローバーの一種、アカツメグサもしっかりとおしろいを施され冬化粧。あと一ヶ月ちょっとで、この付近も雪一面の銀世界へと移り変わって行きます。
【大雪渓までの沿道の風景 T(観光センター〜三本滝)】
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それでは大雪渓に向かう沿道の様子をお伝えします。
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昨年の鈴蘭バス停のカエデ 2017ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.24(2017/10/21) @ |
今回の鈴蘭バス停のカエデ 落葉が進むが見頃が続く |
ノリクラで一番早く紅葉を始めるのは、鈴蘭バス停のカエデ。二週間前にピークの発色となり、先週から落葉が進んできましたが、まだまだ頑張っています。8月下旬から色づきが始まり、息の長い紅葉を見せてくれています。
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バス停周辺 − 紅葉の絨毯 |
そのカエデの周辺はご覧のように紅葉の絨毯が広がっています。
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今年の紅葉は綺麗な発色に至っていない傾向 |
山頂方面の紅葉は年にによって、発色の良しあしに大きな違いがあるものの、山麓の乗鞍高原の紅葉はあまり天候に左右されず、毎年きれいに色づいてくれます。しかし、今年は猛暑の影響なのか、上部エリアと同様に綺麗な発色に至っていないものが散見されます。
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今回の鈴蘭橋 | 紅葉を迎えた鈴蘭橋(10月中旬) 2014ノリクラ雪渓カレンダーVol.24(2014/10/18〜19) D |
ノリクラの紅葉エリアは標高2700メートルの大雪渓から標高1500〜1400メートルの乗鞍高原まで広がり、9月中旬の大雪渓から、10月末の乗鞍高原まで、1ヶ月半もの長期間楽しむことができます。しかし、各エリアの紅葉は長くて2週間、本当に良い状態のピーク期間は1週間もない状態。そのため、事前にいつが良いのかどこが良いのか下調べしておく必要があります。
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今回の休暇村〜三本滝間 | 紅葉を迎えた休暇村〜三本滝間(カラマツ、10月下旬) 2014ノリクラ雪渓カレンダーVol.25(2014/10/25〜26) D |
乗鞍の紅葉情報をまとめた 紅葉情報INDEX から当WebSiteのすべての紅葉情報へアクセスでき、その中に、乗鞍の紅葉を大まかに把握するには、乗鞍紅葉情報 は初めての方にお勧めです。
また、撮影ポイントについては、ノリクラガイドマップ(紅葉上部エリア版)、ノリクラガイドマップ(紅葉下部エリア) をご覧ください。県道乗鞍岳線沿線のビュースポットが地図上で把握できるようになっております。また、撮影当時のノリクラ雪渓カレンダーにもリンクされていますので詳細な状況の把握も可能です。紅葉撮影にお越しの際には一度ご確認ください。
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