ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.1(Vol.18 2020/09/05) @
ノリクラ雪渓カレンダーは、2020シーズンは新型コロナの影響により、3月下旬より開始したプレリリース版を4月中旬より一時中止しておりますが、紅葉シーズンを迎えるにあたって、紅葉情報のみ再開いたします。(トップページに毎週土曜日掲載の速報は、緊急事態宣言解除された6月中旬より、再開しております)
今回のノリクラ雪渓カレンダーは、今年度初めての掲載のため掲載番号は「Vol.1」ですが、過去シーズンとの比較する際の連番を合わせるため、「Vol.18」の連番も合わせて記載いたします。
【紅葉情報−大雪渓付近(標高2600〜2700m付近)】
★まだ始まっていません(例年の見頃:9月20日前後〜9月下旬)★
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大雪渓付近 |
ノリクラの紅葉は9月中下旬から始まりますが、それに先立ち、9月よりノリクラ雪渓カレンダーにて紅葉情報を始めます。紅葉関連の情報は下記のページをご参照ください。
<紅葉関連情報> |
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2019年の大雪渓駐車場下(トイレ・避難小屋周辺) ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.18(2018/09/08) B |
今回の大雪渓駐車場下(トイレ・避難小屋周辺) |
こちらは大雪渓駐車場下(トイレ・避難小屋周辺)の様子。まだ目立った変化はありません。
ノリクラの紅葉は森林限界を超えた大雪渓から位ヶ原(標高2700〜2500m)がお勧めエリアですが、見頃の期間が長くても1週間程度と非常に短く、ピークを過ぎると一気に枯れてしまう点に注意が必要です。
9月下旬から10月上旬に見頃の時期を迎え、年によって1週間程度のズレがあります。また、紅葉には冷え込みが必要ですが、9月下旬〜10月上旬の森林限界では、霜が降りるほどの強い冷え込みがあり、そうなると枯れてしまいます。紅葉が進む前であれば、霜害には多少の耐性があるものの、紅葉直前や紅葉が進んだ段階では一気に枯れ落ちてしまいます。そのため、年によっては良い状態の紅葉に巡り合えないのがこのエリアの特徴です。
概ね、秋分の日あたりから9月下旬あたりが狙い目ですが、ピークを過ぎると一気に終了するため、ピークよりも前にお越しになったほうが安全でしょう。
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2019年の大雪渓付近 2019ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.18(2019/09/07) C |
今回の大雪渓付近 |
それでも部分的に黄色く変化が始まっている場所もあります。ただ、現時点で「紅葉が早く始まる」とか「状態の良い紅葉になる」といったことは推測できません。特に大雪渓・位ヶ原エリアのウラジロナナカマドは、紅葉が始まる時期になって、葉が縮れることが近年は多く、その状態になってしまうかどうかは、現時点のウラジロナナカマドを見ても判別できません。
【紅葉情報−宝徳霊神〜位ヶ原付近(標高2500m付近)】
★まだ始まっていません(例年の見頃:9月下旬〜10月上旬)★
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位ヶ原−宝徳霊神バス停付近 |
標高2500メートル付近の位ヶ原エリアもまだ紅葉は始まっていません。
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2019年の位ヶ原−宝徳霊神バス停付近 2019ノリクラ 雪渓カレンダーVol.18(2019/09/07) C |
昨年とほぼ同じ状態。例年と比べるとやや遅めの携行です。
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2019年の富士見沢 2019ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.18(2019/09/07) C |
富士見沢 |
富士見沢でもほとんど変化がありません。左下に若干色づき始めたウラジロナナカマドがあります。
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こちらが拡大したもの。茶色く縮れ始めています。前述の大雪渓のコーナーで申し上げたように、色づき始めると縮れる現象がこちらです。縮れの程度が少ないと目立たないんですが、おそらく、こちらの場合は、まだ青い部分も今後縮れてしまうと考えられ、そうなると枯れ落ちてしまいます。この状態になるかどうかが、葉が青いうちはわからないんです。
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今年の位ヶ原お花畑 |
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2019年の位ヶ原お花畑 2019ノリクラ 雪渓カレンダーVol.18(2019/09/07) C |
7号カーブ付近の位ヶ原お花畑。こちらも昨年とほぼ同じです。
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位ヶ原11号カーブ、ツアーコース入口 |
ツアーコース入口付近の11号カーブのウラジロナナカマドかなりはっきりと色づきが始まっています。
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2014年の位ヶ原11号カーブ、ツアーコース入口 2014ノリクラ雪渓カレンダー Vol.19(2014/09/13〜14) E |
2015年の位ヶ原11号カーブ、ツアーコース入口 2015ノリクラ雪渓カレンダー Vol.19(2015/09/12〜13) E |
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2016年の位ヶ原11号カーブ、ツアーコース入口 2016ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.18(2016/09/10〜11) D |
2017年の位ヶ原11号カーブ、ツアーコース入口 2017ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.18(2017/09/09) C |
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2018年の位ヶ原11号カーブ、ツアーコース入口 2018ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.18(2018/09/08) B |
2019年位ヶ原11号カーブ、ツアーコース入口 2019ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.18(2019/09/07) C |
過去6年間と比較すると、若干遅めの傾向です。
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位ヶ原11号カーブ、ツアーコース入口 ★ノリクラの紅葉はこちらのナナカマドから始まります★ |
先ほどの画像の手前にあるウラジロナナカマドがこちら。ノリクラの紅葉はこのウラジロナナカマドから始まります。不思議なことに、周辺のウラジロナナカマドがまだ青々としている中、毎年必ず9月上旬には色づき始めます。
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2014年の位ヶ原11号カーブ、ツアーコース入口 2014ノリクラ雪渓カレンダー Vol.19(2014/09/13〜14) E |
2015年の位ヶ原11号カーブ、ツアーコース入口 2015ノリクラ雪渓カレンダー Vol.19(2015/09/12〜13) E |
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2016年の位ヶ原11号カーブ、ツアーコース入口 2016ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.18(2016/09/10〜11) D |
2017年の位ヶ原11号カーブ、ツアーコース入口 2017ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.18(2017/09/09) C |
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2018年の位ヶ原11号カーブ、ツアーコース入口 2018ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.18(2018/09/08) B |
2019年の位ヶ原11号カーブ、ツアーコース入口 2019ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.18(2019/09/07) C |
今年はまだ一部で青い箇所が残り、例年より若干遅めの傾向です。
【紅葉情報−冷泉小屋〜摩利支天付近(標高2220〜2000m付近)】
★まだ始まっていません(例年の見頃:9月下旬〜10月上旬)★
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冷泉 |
こちらは標高2230メートルの冷泉。色づきはまだ見られません。
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2014年の冷泉 2014ノリクラ雪渓カレンダー Vol.19(2014/09/13〜14) F |
2015年の冷泉 2015ノリクラ雪渓カレンダー Vol.19(2015/09/12〜13) F |
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2016年の冷泉 2016ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.18(2016/09/10〜11) E |
2017の冷泉 2017ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.18(2017/09/09) C |
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2018年の冷泉 2018ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.18(2018/09/08) B |
2019年の冷泉 2019ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.18(2019/09/07) C |
過去5年間と比べると、やや遅い様子であることがわかります。
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冷泉小屋〜魔利支天中間地点(28号カーブ) |
冷泉小屋と魔利支天バス停の中間付近にあり荒田橋(あれたばし)を少し下ったあたりの28号カーブ付近。一部で色づきが見られますが、これは見頃を迎える時期になると枯れてしまい、紅葉が早期に始まったわけではありません。
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2019年の冷泉小屋〜魔利支天中間地点(28号カーブ) 2019ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.18(2019/09/07) C |
昨年もぼ同じ状態。
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色付きが始まるまでもうしばらくかかかる |
おそらく色付きがまでもうしばらくかかると思われます。
<編集後記>
「4月から7月の状況を振り返る(新型コロナ・梅雨前線による大雨災害)」
今シーズンはノリクラ雪渓カレンダーをお休みさせていただいている都合上、速報ではまとめきれない状況を掲載する機会がありませんでしたので、ここで掲載させていただきます。
●緊急事態宣言発令中の状況(4〜6月) ※ 緊急事態宣言中の個々の状況については、4〜6月の速報をご覧下さい。(2020年4月速報、2020年5月速報、2020年6月速報)
4月から6月半ばにかけて、政府より新型コロナ感染拡大防止の緊急事態宣言が発令され、不要不急の行動制限(自粛)が広く実施されました。その結果、観光産業には大きな影響が見られ、緊急事態宣言が発令された乗鞍では、春山バスの全面運休や周辺駐車場の閉鎖や一部宿泊施設・山小屋の閉鎖が行われ、乗鞍スカイラインは5月15日に開通したものの、畳平が閉鎖のため実質通行止め状態。そして、乗鞍天空マラソン・乗鞍スカイラインサイクルヒルクライム・乗鞍ヒルクライムなどのスポーツイベントは全て中止が決定され、どれをとっても開業以来初めての経験となりました。
そして、畳平の営業が開始されたのは、緊急事態宣言が解除され、県外移動の制限が解除された6月19日。それに伴い、乗鞍スカイラインのシャトルバスの運行も始まり、少しずつ、通常の体制へと戻り始めましたが、7月以降もシャトルバスの減便運行・ご来光バスの運休などは続き、来場者の低迷が続いています。
●梅雨前線による大雨災害(7月) ※詳細については、速報2020/07/11 速報2020/07/18 をご覧下さい。
新型コロナの緊急事態宣言が解除され、7月からいよいよ夏山シーズンへと突入しましたが、梅雨前線による大雨が連日のように続き、乗鞍周辺でも雨量規制や路面崩落による通行止めが発生しました。7月7日から雨がひどくなり、7月8日になると国道158線の前川渡や上高地入口、乗鞍スカイラインで土砂崩れが発生。前川渡は当日中に復旧したものの、上高地入口の土砂崩れ現場は7月15日まで全面通行止めとなりました。また、国道158号は長野県側よりも岐阜県側での被害がさらにひどく、丹生川地区ではいたるところで土砂崩れ通行止めが発生。現在も数箇所の片側交互通行が続いています。
また、乗鞍スカイラインは平湯峠から1.5kmほどの地点で道路が崩落し、復旧のめどが立たないことから、7月8日以降、終点の畳平も閉鎖状態となりました。そのため、長野県側の県道乗鞍岳線は問題なく通行可能ではあるものの県境までの通行となり、乗鞍高原からのシャトルバスも運休を余儀なくされました。畳平の営業再開には関係スタッフを岐阜県側からどのように送り込むかが問題となり、畳平関係者を長野県側(県道乗鞍岳線)を経由して畳平に向かわせる体制をとることで、四連休初日の7月23日より営業再開となりました。それに伴い長野県側シャトルバスも同時に運行再開となりました。
乗鞍スカイラインは現在も通行止が続いています。今シーズンの復旧工事は実施されませんが、これは岐阜県内の生活道路復旧が優先されることや、現地は10月に入ると降雪が始まり、工期が確保できないことなどが考えられ、着手は来年の春以降となる見込みです。工事は来年一年はかかる見込みで、状況によってはさらに長引くと見られています。そのため、毎年5月15日に畳平の営業が始まりますが、来年は長野県側の県道乗鞍岳線開通に合わせた形になる模様です。また、土砂崩れ発生直後は、路肩の一部が残っていたものの、現在も浸食がすすみ、道路が完全に消滅した状態となっています。工事が遅れれば、さらに大規模な改修が必要な状況となる可能性があります。
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