ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.8(Vol.24 2020/10/24・25) @
ノリクラ雪渓カレンダーは、2020シーズンは新型コロナの影響により、3月下旬より開始したプレリリース版を4月中旬より一時中止しておりますが、紅葉シーズンを迎えるにあたって、紅葉情報のみ再開いたします。(トップページに毎週土曜日掲載の速報は、緊急事態宣言解除された6月中旬より、再開しております)
先週と同じく、今回も降雪に見舞われ、1ページ目は初日10月24日(土)の吹雪の様子、2ページ目は翌日10月25日(日)の樹氷が広がる銀世界の様子、3ページ目は乗鞍高原の紅葉の状況をお伝えします。
【10月24日(土)、観光センター前駐車場】
観光センター前駐車場 |
7時の観光センター前駐車場。昨日の雨は収まり、綺麗な青空が広がっています。気温は5℃、さほどの寒さはありません。
雲間に見える山頂方面は白い雪 | シャトルバスは運休 −17日(土)から連続8日 |
昨日はまとまった雨が降り、15時の時点で畳平で24時間雨量が70mmを超えるほど。しかし、その後、きおんの低下とともに雨から雪へと変わり、再び積雪となってしまいました。今朝6時の畳平の天候は曇・気温マイナス6℃・風速3メートル・積雪2cmです。このため、シャトルバスは運休となりました。シャトルバスの運休は17日(土)から連続8日となっています。
タクシー乗り場 | チェーンを装着 |
県境まで通じている県道乗鞍岳線は、冷泉小屋から積雪凍結がはじまり、位ヶ原山荘付近で積雪1〜2センチで、大雪渓から先は真っ白とのこと。県道乗鞍岳線は積雪による通行規制がないため、冬タイヤなどの装備があれば通行でき(※)、常連タクシーの方は、スタッドレスタイヤにタイヤチェーンを装着する慎重さです。(※ 三本滝〜県境間はマイカー規制です)
「この時期は初めて...もう雪があるんですね〜」 スポーツジャーナリストの橋本謙司さん |
「この時期の乗鞍って来たことがなかったんですよ。山頂にはもう雪があるんですね〜」と、驚くのは、スポーツジャーナリストの橋本謙司さん。毎年、乗鞍ヒルクライムのチャンピオンクラスに選手として出場しながら取材活動をおこなうという異色のジャーナリスト。今日は冷泉小屋の再生プロジェクトに参画するためにお越しになったとのことでした。
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「今年で引退することになりました〜」 17年間ありがとうございました |
そして、こちらは常連の車掌さん。「今年で引退することになりました。マイカー規制翌年より乗務して今年で17年。本当にありがとうございました。」
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指先がつめいた −チケット回収に手袋使えない | 指切りの手袋 |
シャトルバス始発便を送り出す時の様子(5年前) 2015ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.23(2015/10/10〜11) @ |
こちらは5年前に撮影した乗務中の様子。「今年ねぇ〜○○歳になるから記念に写真撮って」と、5年ごとに乗務中の写真を撮影させてもらった記憶はつい先日のことのよう...
仲良しメンバーで最後の記念撮影 | 想い出のノリクラをスマホに残して... |
今日は仲良しメンバーで最後の記念撮影...17年間、いろいろ教えていただき、ありがとうございました。これからもお元気でお過ごしください。
乗鞍高原では紅葉が見頃に |
紅葉情報は3ページ目にて紹介しますが、乗鞍高原周辺で見頃を迎えています。若干落葉が進んでいますが、まだ、青い部分も残っていて、しばらくは紅葉が楽しめます。
【乗鞍高原から大雪渓へ、天候は雨から雪へ】
「凍結しているから大雪渓までにしておいてね〜」 自転車通行に関して三本滝ゲートの指示に従ってください |
ここからは県道乗鞍岳線の積雪状況についてお伝えします。こちらは三本滝ゲート。通過する自転車へ「大雪渓から先は積雪凍結してますので、大雪渓くらいまでにしておいてくださいね〜」と、一台ずつ声を掛けます。
先日18日(日)には、夕方17時、無人の畳平で足が攣って動けなくなった自転車の方がいらっしゃいました。周囲には積雪が残ってどんどん暗くなって行くものの、道路パトロールの心配など我関せずという状態には閉口してしまうものです。晩秋の天候急変・気温変化に注意を払う必要がありますが、関心の薄い方が増えているようで、この時期の雨交じりの降雪は厳冬期よりも危険なんです。多くの方が夏の最盛期の天候や日照感覚でお越しになっているように感じられます。
秋のヒルクライムは晩秋というより初冬という感覚で対応されるようお願いいたします。
地元の乗鞍登山案内人組合の有志によるツアーコース伐採 =安全なスキー滑走のために= |
こちらは別の日に行われたツアーコース伐採の様子。地元の乗鞍登山案内人組合の有志によって行われました。ツアーコースは、スキー場トップのかもしかゲレンデから位ヶ原に至る約2kmほどの厳冬期のバックカントリーコースで、安全なスキー滑走のため木々が大きくなりすぎないように、冬が訪れる前に毎年地元の方々の手で行われています。
厳冬期のツアーコースはバックカントリースキーヤー・ボーダーに人気で、毎年、多くの方がお越しになります。完全にスキー場管理区域外のため、一般の方の入場は難しい部分がありますが、当WebSiteでは12月から再開する速報で、このツアーコースの状況を中心にお届けいたします。厳冬期のノリクラの様子をぜひご覧下さい。今回お届けするような銀世界が厳冬期のツアーコースには広がっています。
位ヶ原山荘 | 日差しがなく雪が融けない |
そして、位ヶ原山荘を過ぎると、日中になっても積雪が残るようになってきます。10時の位ヶ原山荘の気温は0℃、朝の日差しはもうなくなり、これ以上雪が融けることはありません。
全体が凍り付いている − 昨晩畳平に滞在していたパトロールカー |
ここにやって来たのは昨晩畳平に滞在していた道路パトロールの車両。雨から雪に変わったことから、完全に車体が凍り付いています。畳平の天候状況がいかに過酷かということがわかります。
位ヶ原11号カーブ | 積雪量はそれほど多くない |
更に進んで位ヶ原11号カーブ。時折山頂方面が見えるようになると、積雪量はさほど大したことなさそうに見えます。ただ、雨から雪に変わった時点で、雨は氷になっているはず。登山道の岩場は凍っている可能性もありますので注意が必要となります。
カーブミラーの取り外し |
県道乗鞍岳線の三本滝〜県境間は11月1日より冬季閉鎖となります。今日は冬季閉鎖を目前に控え、カーブミラーの取り外しが行われていました。場所によっては10メートル近くも積もることから、カーブミラーを積雪から守るために取り外します。なお、取り付けは来年の5〜6月、春山バスの運行に合わせて実施されます。
樹氷 − 緑と白のコントラストが美しい |
青いハイマツ帯に点在するダケカンバは見事な樹氷に変化し、緑と白のコントラストが素晴らしい〜。つい3週間前には黄色のダケカンバが広がり、黄色の紅葉を見せてくれたダケカンバが大変身です。
樹氷 − 位ヶ原 |
樹木にびっしりと樹氷・霧氷が着雪する様子は、厳冬期にはほとんど見られません。厳冬期になると、降る雪は乾いた着雪性の低いタイプになるからです。
【大雪渓は銀世界】
大雪渓 −積雪3センチ |
こちらは大雪渓前。積雪は3センチ前後。
初スキーを狙って... | でもそこまで積雪はありません |
こちらのお二人、「もしかするとスキー出来るかも!」と、自転車にスキー板などを一式装着してお越しになりました。しかし、大雪渓ご覧のように滑走できるほどの積雪はありません。そのため、登山道などは踏み抜きの危険性が低くなりました。
お昼を過ぎると急激に吹雪 |
こちらは県境付近気温はマイナス4℃で、お昼を過ぎると急激に吹雪がひどくなってきました。
今日のヒルクライムが今年最初で最後 |
何とか県境までお越しになったものの、寒さに耐えきれない状態。「今年は乗鞍ヒルクライムが中止となってしまい今日のヒルクライムが今年最初で最後となりました。」とのこと。「でもよい想い出になった」とおっしゃっていました。
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吹雪がひどくあっという間に真っ白に |
左の画像は正午の県境付近路面状況。右の画像は13時の富士見沢付近。降り始めてあっという間に白くなってしまいました。
高山では天候急変に注意 |
高山は天候が急変すると雪が降ることを念頭に置いた行動をお願いいたします。
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