ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.8(Vol.24 2020/10/24・25) A

 

 

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(Update:2020/10/28)

 

【翌日10月25日(日)は完全凍結&幻想的な樹氷の世界】

綺麗な快晴の朝

一夜明けて、翌日10月25日(日)は、夜明け前までやや曇っていたものの、綺麗な快晴の朝を迎えます。

 

昨日の降雪で観光センター周辺の山も白くなる ゲレンデも真っ白

乗鞍高原の気温は3℃、昨日の雨が夜には雪に変わり、観光センター周辺の山々も白く雪化粧されています。そして、スキー場のゲレンデも真っ白になっています。10月中に乗鞍高原でしっかり白くなるほどの降雪は珍しいことです。

 

休暇村ゲレンデ 道路は休暇村の先から凍結

今朝6時の畳平の天候は雪・気温マイナス6℃・積雪5〜10センチで完全に冬の状態となりましたが、乗鞍高原も初冬のコンディションとなっています。畳平に向かう県道乗鞍岳線は標高1600メートルほどの休暇村のすぐ先にある東大ヒュッテ口付近から凍結がはじまります。

この先、三本滝ゲートまでは一般車両も通行可能で、冬タイヤを装着したマイカーは皆無。ちょうど、カラマツの落葉も始まってさらに滑りやすい状態に...坂の途中でスリップするマイカーの姿があちこちで見られました。

 

三本滝は完全にアイスバーン

三本滝ゲート・三本滝駐車場はご覧のようにアイスバーンで、歩くのも困難な状態。

かもしかゲレンデは真っ白

三本滝ゲートからはマイカー規制となり、バス・タクシー・自転車のみの通行できます。さすがにここまでひどい凍結は過去にはなく、三本滝ゲートにて自転車通行止めの措置が取られ、タクシーもほとんどいなかった模様。そして、かもしかゲレンデは滑走できそうなほど真っ白に雪化粧しています(積雪は数センチですので実際には滑走できません)

 

真っ白に輝く山頂 道路には風紋(シュカブラ)

山頂方面には絶えず雲が流れ、その様子を確認することができませんが、8時過ぎより一瞬山頂の様子を確認することができました。先週10月18日(日)ほどの積雪ではありませんが、剣ヶ峰は真っ白に輝いています。

そして、昨晩は風が強く、道路には風紋(シュカブラ)ができています。厳冬期の位ヶ原から山頂方面にかけてはこのような現象がよく見られますが、標高2000メートル足らずの場所で、しかも、10月という時期に見られることは非常に珍しいことです。また、画像で見るよりも表面はツルツルでスタッドレスタイヤでもかなり滑りやすい状態でした。

 

位ヶ原山荘 位ヶ原山荘先の直線は日陰で凍り付く

標高2350メートルの位ヶ原山荘では完全に雪となり、右の画像の位ヶ原山荘の先の直線部分は、朝一番を除けば日陰になってしまい、この後、1〜2日は融けずに積雪が残っていました。

 

位ヶ原より先はすべてのものが凍り付いている世界。

 

大雪渓前 − 積雪5センチ

9時の大雪渓の気温はマイナス4℃、積雪は5センチ程度と大したことはありませんが、これは風で飛ばされているためです。

 

吹き溜まりの柔らかい部分と、吹きさらしの硬い部分が交互に

そのため、部分的に吹き溜まりができていて、柔らかい積雪と硬いアイスバーンが交互に広がっています。

 

木々にびっしりと着雪 − 見事な樹氷

昨日は雨(湿った雪)から乾いた雪へと変化していったため、木々にびっしりと着雪し、見事な樹氷が位ヶ原には広がっています。

 

見事な樹氷 − 雪が乾いた厳冬期にはほとんど見られません

このような風景は厳冬期にはほとんど見られません。最もこのエリアは厳冬期になると、ほぼ完全に雪原となり、ハイマツやナナカマドは埋もれてしまい、背の高いダケカンバだけしか残っていません。そのダケカンバも厳冬期は乾いた雪質のため、着雪することはほとんどなく、ここまで見事な樹氷はなかなか見られません。

 

綺麗な紅葉シーズンから冬の訪れはあっという間に

数週間前までは綺麗な紅葉の世界も、あっという間に冬が訪れる状況に注意が必要です。

 

道路があっても標高3000メートル級の気候はほかの高山と変わらない

道路があって、バスやタクシーが走り、終点には売店などもある環境ではあるものの、標高3000メートルといえば、日本有数の山岳地帯である槍穂や後立山と同じ位置にあり、気象条件は自動車道路でも登山道でも変わりありません。

今年は晩秋でも自転車で訪れる方が増えていますが、標高3000メートルの高山の晩秋は、冬山と同じか、むしろ冬山よりも厳しい環境であることを念頭に置いた行動をお願い致します。特に最近は電動アシストでママチャリ感覚で登って来られる方が多く、高山の厳しさを熟知されていない様子が見受けられ危惧しています。

 

でも道路があるから身近に感じてもらえる

それでも3000メートル級の高山の幻想的な光景が見られるのも、ノリクラには森林限界を超えたエリアまで道路が通っているから...多くの方が高山の様子を身近に感じてもらえる山がノリクラであります。

 

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