ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.11(2002/08/03) A

Page: 1  2  3  4  5 IndexTop-page 

(Update:2002/08/09)

 

【雪渓下部 U】

雪渓下部、左側

モーグルバーンの左側はもう滑走できないとお伝えしましたが、その上に雪渓がまだ残っていることは先週までお伝えした中ですでにご存知のことと思います。左の画像のように今週もちゃんと残っています。しかし、右の画像のようにしたのモーグルバーンの左の雪渓とは分離してしまいました。

 

先週は2レーンほどポールを張ることができましたが、今週は2レーンはちょっと無理な感じです。この部分だけホントに完全に孤立しています。来週はおそらく滑走不可能とまでは行かないものの、かなり岩が頭を出していることと思います。

 

【登山道】

ホントに多くの登山の方がお越しになります。バスツアーの団体さんを良く見かけます。ここは県道乗鞍岳線からの登山口ですが、蚕玉岳(こだまだけ)〜剣ヶ峰の稜線などは人が蟻の行列のように登っていく様子が伺えます。クルマの渋滞の多さと同様、登山される方も昨年と比べてもやはり多いように思います。

 

【高山植物】

ミヤマキンバイ

もう説明するまでもないと思いますが、いたるところにミヤマキンバイが咲き誇っています。こちらは登山道入り口付近。雪渓エリアの中で一番たくさんミヤマキンバイが咲いているのではないかと思います。今が一番の見ごろでしょう。

 

こちらはスゲかカリヤスの一種です。一般的には雑草の一種としかみられていませんがれっきとした高山植物です。雪融けした岩場を点々と青い葉っぱが 彩っていましたが、今週は稲穂のように重く垂れさがった花が緑一辺倒のスゲのじゅうたんの中で一際目立ちます。

 

ハクサンイチゲ

昨年も同様のことをお伝えしておりますが、大雪渓の高山植物の時期は一般的にみてやや遅めです。もちろんこれは雪が夏まで残っていることに起因するためとおもわれます。そのため、畳平のハクサンイチゲは7月の上旬ですでに終わっていますが、ここ大雪渓のハクサンイチゲは今が満開です。

しかし、どーいうわけか大雪渓にはハクサンイチゲはほとんどありません。したがって、7月上旬の畳平のように、あたり一面に咲いている様子はありありません。それでも昨年よりは咲いている数がやや多いように感じるのは気のせいかも知れませんが...

 

モミジカラマツ

先週はまだつぼみだったモミジカラマツも今週に入り、浅い緑色の大きな葉っぱの上に線香花火のような線状の花が開花しています。高山植物も少しずつ次の季節へ移ろいつつあります。モミジカラマツの開花はチングルマやミヤマキンバイなどと比べて大体1〜2週間程度遅れて迎えるようです。

モミジカラマツは花も可憐で人気の高い高山植物のひとつのようですが、その名のとおり、葉っぱがカエデに似ているところから、そのように呼ばれています。もちろん名前のとおり、その葉は秋になると一斉に紅葉が始まります。チングルマの小さな葉は赤くなりますが、モミジカラマツは黄色〜橙色です。比較的大きな葉ですので、紅葉の時期にはよく目立つものです。

 

<<Back | Next>> 

Copyright (C)   乗鞍香辛料監視委員会