ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.8(2003/07/12) B
【高山植物】
クロマメノキ |
畳平のお花畑など7月に入れば結構いろいろと咲き始めていることと思います。しかし、雪融けの遅い大雪渓では同じ植物でも、図鑑などで紹介されている一般的な開花時期よりも遅れる植物も多く見られます。
ブルーベリーの一種である、クロマメノキの開花時期は6〜7月と言われていますが、大雪渓のクロマメノキはやっと葉が出始めたところ。コケモモなどもまだ花は咲いていません。
チングルマ |
高山植物の図鑑などは花の時期のものしか載っていないケースが多いと思います。こちらのチングルマは花の時期はもちろんのこと、花が終わったあとの線毛状の花柱が有名で、葉だけではなかなかわからない方もいらっしゃるかと思います。しかし、ご覧のように昨年の花茎(かけい−葉のついていない花だけの茎)がいっぱい伸びている様子と特徴的なのこぎり状の葉からよく判別できると思います。白い可憐な花が見られるのは梅雨が明けてしばらくしてからとなります。
ジムカデ |
ジムカデの茎は小さな葉をびっしりつけて文字通り、「ムカデ」にそっくりのものです。あまり高山植物に見慣れていない方はアオノツガザクラの茎(葉)と見間違えるかと思います。こちらのジムカデの茎(葉)はアオノツガザクラよりさらに小さく、茎と葉の全体の直径が半分くらいでしょう。
まだまだ多くはありませんが、ご覧のように白い花びらと赤い”がく”のコントラストがキレイな花です。ジムカデの花は1輪だけ枝先から直接咲きますが、アオノツガザクラの花は枝の部分から一旦、花茎が伸び数輪咲きます。大雑把に言えばスズランに似た形をしていますので、花の時期になればその違いが一目瞭然です。
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