ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.9(2003/07/20) A

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(Update:2003/07/24)

 

【雪渓下部 U】

先週はまだ石碑の岩の左側にはしっかり雪がありましたが、今週は石碑の岩の周辺はすっかり雪融けが終わり、かなり変化があります。

 

石碑の岩の下部もご覧のようにかなり雪融けが進んでいます。しかし、画像の右側はまだ雪渓上部とつながっています。昨年は既に雪が途切れてしまい滑走できませんでしたが、今年はまだ上からの滑り込みは何とか可能です。(上部とつながっている部分については雪渓上部のところでお伝えします。)

 

雪渓下部左側

こちらはモーグルバーンの左側です。こちら雪も昨年よりやや多い感じです。どちらの画像もポールを立てて練習されています。左の画像は石碑の岩に近い箇所でポールが1〜2レーンほど立てることができ、コース幅にも余裕があります。
その右奥の箇所が右の画像で、肩の小屋方面から降りてきたところです。3レーンは余裕で設置することができます。

 

【登山道】

この画像では少しわかりにくいですが、ハイマツ帯と岩の境目付近が登山道です。ポール状のものが目印です。先週までは雪渓とほぼ同じ高さでしたが、今週はかなり上のほうになってしまいました。この付近で2メートル以上高くなっていると思います。高いところでは5メートル以上となっています。

 

【高山植物】

イワツメクサ

大雪渓はまだ、これから本格的な高山植物の時期を迎えます。こちらのイワツメグサは大雪渓の中では見かけることができませんが、その周辺にはちらほらと咲き始めています。1輪だけで咲いているということはなく、ご覧のように群生しています。
これだけのボリュームがあると、一つ一つは小さな可憐な花ですが、まるでブーケを思わせるような華やかな雰囲気を醸し出しています。

 

コイワカガミ

大雪渓の中でもちらほらと咲き始めたコイワカガミ。肩の小屋周辺などでは6月くらいから咲き始めています。このように群生して咲いている様子は大雪渓周辺ではあまりありません。

以前ご紹介したショウジョウバカマもそうですが、モミジカラマツなど葉の形態からその名が由来しているものがたくさんあります。こちらのコイワカガミもその一つで、かなり光沢のある葉が特徴です。岩の中で一際光るという意味合いから「岩鏡」といわれています。

コイワカガミは秋になっても落葉せず(常緑=1年中、葉がついている)、そのまま冬を迎えます。
春になり、雪融け間近の頃などはその雪の下からワックスでもかけたようなピカピカと光る紫色の葉がいたるところで見られます。

 

チングルマ

こちらは先週もお伝えしたチングルマ。大雪渓の中では開花している高山植物はまだちらほらとしかありませんが、夏の高山植物を代表するこのチングルマも先週から比べると葉も大きくなり、つぼみも大きくなっている様子がわかります。夏本番までもうあと一歩です。

 

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