ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.9(2003/07/20) B
【雪渓上部】
先週と同様、上端部分は大きな変化はないものの、下端部分の変化は激しいものがあります。雪渓上部から右下へ伸びていた部分の雪が完全になくなってしまいました。
雪渓上部を左右に分ける尾根も先週からあまり大きな変化はありません。しかし、その尾根の少ししたあたりに岩が頭を出し始めました。
雪渓上部から下部へ滑り降りるところを上から見たところ、先週までは石碑の岩の右にも左にも滑り降りることができましたが、今週は右側だけです。幅も狭くなり、7メートルほどでしょうか?通過するだけなら問題ないと思いますが、来週はかなり細くなってしまうと思います。
雪渓上端から |
雪渓上部を左右に分ける尾根の付け根あたりから大雪渓を一望したところです。天候が不順でほとんどの画像が霧の中なのですが、このときだけ、霧が抜けて一瞬日が差したりしました。中央部分の大きく雪融けが終わり岩が出ているところがありますが、その左下に少しだけ岩が出ているところがあるのがご覧になれると思います。
この中央の部分と左下の部分の間を通過して雪渓下部へ降りることができますが、昨年は雪融けでその部分の雪渓もかなり小さくなっていましたが、今年はまだ大丈夫です。
肩の小屋方面から雪渓下部への通過地点 |
こちらは近くに寄って撮影した画像です。まだまだ余裕で上部から下部に向かって滑り降りることができます。手前に写っている岩はこの後ご紹介しますが、リフトの土台です。
リフト土台 |
このリフトの土台の岩は、先週はコンクリート部分が少し出始めていただけでしたが、今週は高さにして1.5メートルほどあります。この岩はかつてかけられていたリフトの土台部分で、リフトは肩の小屋方面に向かっていたようです。もう1箇所、土台部分が上部の雪渓の中にあります。リフトが設置されたのはだいぶ前のことで、リフト支柱が雪の重みに耐えられず、1シーズンで壊れてしまったと聞いています。このリフトが現代まで存在していたら、ノリクラの様子もずいぶん様変わりしていたことと思います。
今回、雪渓上部で滑走されている人たちは、このリフトの土台のところの上部、すなわち雪渓上部の右側のさらに肩の小屋に近い部分で滑走されていました。
こちらがその滑走の様子です。昨年までですと、この雪渓上部はポールが5〜6レーンほど雪渓の幅いっぱいに並んでいましたが、天候のせいもあるかと思いますが、1レーンのみです。
【肩の小屋周辺】
この1週間でかなり雪融けが進んでいます。大雪渓全体の中でも一番変化の大きいエリアだと思います。それでも、昨年は先週の時点で既に雪融けが完了していましたので、だいぶ残っている方だと思います。肩の小屋直前の登山道はまだ、雪渓の下ですので少しだけ雪渓を歩くことになります。左の画像は少し下におりたところですが、問題なく滑走できます。
この肩の小屋周辺は大雪渓の中でも一番斜度のゆるいところです。基礎的な練習を繰り返すには最適といえます。
緩斜面といえども、ご覧のように所々凍っているところがありますので、登る時には注意が必要です。例年7月に入るとご覧のように凍った部分が多くなるのですが、今年は凍った箇所が少なく、7月も後半に入ってご覧のような箇所が増えてきました。
今回の3連休は天候に恵まれず、少しもったいない感じの連休となってしまいました。しかし、今年は大雨などによって急激に雪融けが進んだり、土砂が被って滑走できなくなったりすることがなく、比較的たくさん雪が残っていると思います。しかし、今後の天候次第でまだどのようになるかわかりません。
もうそろそろ梅雨明けの時期となります。静かになったノリクラを、キレイな入道雲と青い空の下で早く楽しみたいものだと思います。
【昨年の今ごろは?】
昨年の3連休はご覧のように大渋滞でした。雪のほうは昨年のほうが少なめです。
Copyright (C) 乗鞍香辛料監視委員会 |