ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.5(2005/06/12) D
【雪渓下部】
左の画像は大雪渓入口正面から見た画像です。この付近を見る限り、先週と大きな差はないように見えますが...
先週の段階では全く見えていなかった排水溝が今週は完全に出ていますので、積雪は1mほど低くなっていることが分かります。他のエリアと比べてこの付近の雪解けは1週間程度早いようです。それでも昨年より2週間早く、2003年と同じくらいの雪解けです。
摩利支天岳からの滑走エリア |
こちらは摩利支天岳から大雪渓下部へ滑り降りるエリアです。最初にお伝えした肩の小屋へ向かう道路上から滑り降りる箇所を下から見たところです。少し岩が出始めていますが、今のところ大きな影響はなさそうです。
ウラジロナナカマド(つぼみ) |
雪渓下部では、雪解けと共に雪の中からウラジロナナカマドの枝が起き上がってきています。雪解け直後は丸坊主だったウラジロナナカマドも、ご覧のように新しい芽をつけ始め、あと1ヶ月もすればハイマツと競い合うように、一面を緑で覆うことになるでしょう。
雪渓表面は波打っています。 |
朝日岳直下から大雪渓へ滑り降りる箇所を除き、剣ヶ峰〜蚕玉岳稜線、雪渓下部を含め、大雪渓のほとんどの部分はだいぶ波打ってきています。
モーグルバーン |
したがって、滑りにくいフラットバーンよりも人気なのはこちらのモーグルバーン。先週のラインをもリメイクして滑っています。
先週に引き続き、今日もテレマークの方とアルペンボードの方がトライしています。
滑走距離100メートル、27ターン! |
常連のコブ管理人が整備されたようで、先週と比べてコブのインターバルがだいぶ均一になっている気がします。管理人自ら、ラインの出来具合を確かめるように滑っていきます。全長約100m、ターン数27のこのラインは、ちゃんと整備を続ければ、まだまだ滑走可能です。
石碑の岩 | 雪渓上部 |
こちらはモーグルバーンの左方向にある石碑の岩。先週は石碑の一部が見えていた程度でしたが、今週は50センチ程度は雪解けしていることが分かります。
雪渓上部はまだまだ十分な雪の量です。雪渓下部が滑走できる間は訪れる人は少ないようです。
常連の方でも、梅雨の時期になると大雪渓に訪れることを敬遠されるケースも増えてきます。ただ、梅雨の時期はその日の天気に左右されていては、なかなかノリクラを楽しむことはできません。確かに、雷雨など荒天では出かけることはもとより、早急に避難する必要がありますが、それ以外の雨降りではしっかりとした雨対策ができていれば、普通に過ごすことができます。
雨対策の中で最初に必要なのは合羽。コンビニで売っている数百円のビニール合羽ではなく、ゴアテックスなど蒸れない素材の合羽を着ることが重要です。少し値段がしますが、寒さを感じたときのウインドブレーカーとしても利用できますので、絶対に用意されたほうが良いでしょう。ただ、紫外線などによって、ラミネートされているフィルムの劣化が激しいので、見た目は良くても、透湿性・防水性が低下してきますので、紫外線の強いノリクラでは思ったよりも傷みが激しいかもしれません。
そのほか、ザックカバーも必需品です。ただ、ザックカバーも短時間なら問題ないものの、大抵の場合、それだけでは中身が濡れてきますので、ザックの中に入れるインナーバックも使うのが効果的です。中身を濡らさないという観点でいえば、ザックカバーよりも、インナーバックのほうが重要でしょう。
これから雨の時期、最低限必要な装備をもってノリクラにお越しになることをオススメします。合羽、ザックカバー、インナーバックのいずれも登山用品を扱っているお店で扱っています。
【昨年の今ごろは?】
昨年はこの時期ですでに稜線上の雪が全くないことが分かります。それに比べたらホントに今年は恵まれた年です。
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