ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.2(2008/03/29〜30) A
【ツアーコース T】
先日の降雪でトレース跡以外はノートラック |
ここからツアーコースに向かいます。先日の降雪で登行のトレース跡以外はきれいなノートラックのバーンに回復しています。
ツアーコースの急斜面は数珠繋ぎ |
今日はたくさんの方がお越しになっていますので、夏山のハイシーズンとまでは行かないものの、数珠繋ぎに近い状態がツアーコースの急斜面では繰り広げられます。
5〜10センチの新雪 |
したがってツアーコースにはしっかりとしたトレース跡ができています。ツアーコースには5〜10センチほどの新雪が積もっていますが、トレース跡には新雪のやわらかい感覚はなくなってきます。
急斜面の最後の部分はシールだと滑りやすい |
特に急斜面を登り切る最後の部分では斜度がきつく、また、雪付きがあまり良くないためグリップの良い新雪が薄いということもあり、シールで登行されるスキーヤーの中にはスリップして転倒される方もいらっしゃったほどです。
左の画像のように急斜面をトラバースする場面では、普通に斜面に立っているだけでもスキー板のエッジが立つ状態になりますので、シール部分よりもスキーのエッジ部分に加圧されやすくスリップする一因になります。
その場面の斜度にもよるかと思いますが、トラバースする際はアイゼンやスノーシューと同じように、スキー板を斜度に合わせながら なるべくシール面を多く接地させるように登ると良い場合もあります。
ここまで登りきれば、もうスリップの心配は少なくなります。
火照った体をクールダウン、ウェアを一枚脱ぎます |
春先になって天気の良い日はツアーコースを出発するときにはもうぽかぽか陽気となり、多くの方がアウターを脱いで出発することも多いのですが、今日は日差しがあっても比較的冷たい空気が入り込み、ツアーコースを出発する際にアウターを着たままの方が多く見受けられました。
スリップしやすいトレース跡にひやひやしながら急斜面を登ると体も火照り、ここで小休止して薄着にします。この時期はちょっとした天候の変動で暑さ寒さの調整が難しく、天候の悪い日は上空から降ってくるものが雪から雨に変わってきますので、真冬よりも厄介な時期かもしれません。
脱いだウェアをザックにくくりつけて再び出発です。
【ツアーコース U】
一列になって登行 |
今日のツアーコースは全面きれいな新雪に覆われ、足を踏み入れてバーンを汚してしまうことすらためらうような状態。したがって、どのスキーヤーも一列になって登り、トレース跡以外のきれいな部分には足を踏み入れないようにされています。
積雪量は先週よりも15センチほど増加 |
ツアーコースの中間付近にある3番の標識。先週と比べて15センチほど積雪が増加しています。この付近は風当たりが強く、ツアーコースのほかのエリアよりも雪付きが悪いところで、真冬だと硬い雪面がむき出しになっている日も多くありますが、さすがに春先となって重めの雪が降り、順調に積雪量が増えています。
グローブまで脱ぐほど... | それでも新雪の状態はさほど悪化しません |
お昼近くになると少し雲が多くなってくるものの、午前中は比較的暖かな気候が続き、左の画像のように厚手のグローブを脱いで登行される方もいらっしゃるほど。それでもツアーコースの新雪の状態はさほど悪化せず、早く登って新雪の感触をいち早く味わいたいと思ってしまうものです。
さらに積雪量が増します | 雪の重みで枝が垂れ下がります |
そして森林限界が近づき、周囲の木々の間隔がまばらになってきた辺りから新雪の量が目に見えて増えてきます。右の画像は雪が積もって重たくなった枝を垂れたオオシラビソ。目で見ると大した量の積雪ではありませんが、それだけ重たい雪が降り積もったことを意味し、こんなところからもシーズンが春へ移動していることがわかります。
位ヶ原までもうすぐ |
ここを過ぎれば、ツアーコース最後の位ヶ原へ上がる急斜面です。 (→ Next)
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