ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.23(2011/10/15〜16) A
【三本滝ゲート − 通行止め解除へ】
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三本滝レストハウス前駐車場 − マイカーはここまで 通行可能 |
こちらは三本滝レストハウス前駐車場。観光センターから7km先のところにあります。どんよりとした天候が続きますが、雨はほとんど収まってきました。
マイカーで訪れることができるのは、三本滝レストハウス前駐車場までで、シャトルバスが運休のため、山頂登山に向かうことのできない方々が、観光センターから三本滝レストハウスまでマイカーでお越しになり、シャトルバスの運行開始を首を長くして待っていたり、ここから1kmほど先にある三本滝まで散策に出かける方などの様子があります。
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三本滝ゲート − 雨量規制通行止め |
すでにお伝えしているように、雨量規制のため、三本滝ゲートより上部は通行止め。
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三本滝ゲート − パトロールが行われる |
そして、雨が収まってきたことと、道路状況の確認のため、道路管理者によるパトロールが行われました。
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三本滝ゲート、気温12℃ − 上部エリアも雨 |
10月中旬ともなれば、標高1800メートルの三本滝ゲート付近では雨であっても、標高2600〜2700メートルの大雪渓付近では、雪や霙であることが多くなってきます。
しかし、今日は低気圧に向かって南からの暖かい風が吹き込む状況で、三本滝ゲート付近の気温は12℃と高め。そのため、上部エリアでも降っていたものは雨でした。
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大雪渓駐車場まで通行可能に... |
パトロールの結果、路上には降雨による小石の流出が見られるものの、大雪渓駐車場までは通行可能と判断され、三本滝ゲートは開門の準備が始められます。
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三本滝ゲート − 10時40分に通行止め解除 |
この日は10時40分に通行止めが解除されました。ただし、畳平で接続する乗鞍スカイラインの通行止めが継続されているため、大雪渓駐車場までの通行とされました。
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シャトルバス運行開始を待つも、見通しが立たずタクシーを探すことに... |
通行止めは解除されましたが、シャトルバスの運行再開は引き続き検討が続けられ、見通しの立たない状況。剣ヶ峰登山に訪れた方々も、通行止めが解除されても、運行の目処が立たないシャトルバスをこれ以上待つことができず、タクシーを利用しようと観光センターに引き返す様子もありました。
遠方からお越しの方にとっては、行き帰りの長距離運転に時間と費用をかけてお越しになっていますから、貴重な時間を無駄にすることはできません。「こんな天候のときに、わざわざやってこなくても...」と、傍から見ると思ってしまうものですが、そこには各人の事情があり、シャトルバスは、安全上の問題とともに、マイカー規制後の代替交通手段の使命を担っているという観点も、あわせて考えなければならないでしょう。
【大雪渓までの沿道の風景 U】
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激しい風で落ち葉で埋め尽くされる − 山麓の紅葉が見頃に |
それでは、三本滝から先の沿道の様子をお伝えします。
三本滝ゲートから先でも、かなりの風雨があったようで、路面にはダケカンバの落葉が一面に張り付いています。ここから望む乗鞍高原周辺の山肌はダケカンバとカラマツの紅葉が同時に始まっている状況も見られるようになり、一帯は、黄色から黄金色にすべてが包まれています。
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激しい水の流れ | せせらぎと紅葉のコンビネーション |
普段は流れのほとんどないせせらぎも、ご覧のように勢いよく流れていて、昨日から断続的に降っている雨が激しいものであったことがわかります。
そろそろ三本滝ゲート周辺の紅葉も終わりの時期を迎えますが、そんな情景にアクセントを添えるかのように岩から岩へと流れ落ちる様子が見られます。一見して何の変哲もないワンシーンですが、落葉を促すほどの雨量がないとこのようなせせらぎは見られず、それに反して紅葉が見頃を続けているという、相反する条件が一致するタイミングは、紅葉シーズンの中でも一日あればよいほうでしょう。
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標高が高くなるにつれて、晩秋の雰囲気に |
中腹エリアでは何とか紅葉が残っているシーンがありますが、標高が高くなるにつれて、ダケカンバの枝振りだけが残る状態になり、晩秋の寒々とした光景ばかりとなってきました。
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位ヶ原山荘 |
そして、森林限界を超える位ヶ原山荘に達すると。激しく流れる雲の様子が間近に迫ってきます。
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激しい雲の流れ |
北から南へと風の流れにあわせて動いていた雲は、山肌に沿って急激に山麓に下降して行く様子もあり、このような現象は季節を問わず見られるもので、天候が悪化したときのこのエリアの厳しさには注意が必要でしょう。
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位ヶ原 −濃霧 |
そんな雲にすっぽりと包まれて、さらに大雪渓へと進むと...
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大雪渓駐車場付近 − 土砂の撤去作業 |
ご覧のように風雨で流出した土砂の撤去が続けられています。今回はかなり広範囲にわたって土砂が見られますが、雨量の多いときは、周辺の山肌から土砂が流れ込むことはしばしばあり、急峻な山岳路線は、万全の対策はなかなか難しいものがあるものです。
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到着した大雪渓周辺は視界30メートルほどの濃霧に包まれています。(→ Next)
■ご注意■
今回の大雪渓関連の記事はノリクラ初心者の方を対象にしておりません。ノリクラデビューをお考えの方は来年の夏シーズンをご検討ください。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。今後、大雪渓に新雪が降った場合でも、急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。
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