第9回
乗鞍スカイラインサイクルヒルクライム
(2012/07/07〜08) A
【7月8日(日)、 レース当日の朝】
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霧雨の続く朝 |
一夜明けて、レース当日を迎えた早朝5時の大会会場は、昨晩から続く小雨が収まって霧雨状態の朝を迎えます。
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周辺には濃霧 |
周辺には濃霧が立ち込め、周辺の山々すら切りに飲み込まれる状況。とても、ゴール付近の様子など想像することもできません。
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6時に大会開催決定 − スタッフが準備に取り掛かる |
昨日から発令されていた大雨注意報は4時18分に解除され、天候回復の兆しが見えはじめてきました。乗鞍スカイラインでも霧雨程度の降り方まで雨は収まり、通常通りの通行を開始することが6時前には決定され、大会の開催も決まりました。そして、スタッフが集まり、今日の準備や進行方法について最終打ち合わせです。
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選手も続々とやってくる |
6時を過ぎると選手の方々も続々とお越しになる様子が見られ始めます。
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「大会実施、決まったんですか!」 |
「今日はどうなんでしょう〜。朝早くて、まだちょっと...」と、いつものハイテンションな様子も、今日はまだフルパワーではなさそう...
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選手駐車場内では自転車の整備 − 遠方から来てるので走らないわけにはいきませんよ |
駐車場内では、自転車を組み立てる様子があちこちで見られるようになってきます。「今日は雨でも走るつもりですか?」と、お聞きすると、「遠方からわざわざ来てますから、走らずに帰るって言うわけにはいきませんよ。昨日も試走できませんでしたから...」。そして、「来週はトライアスロンの大会に出場するつもりなんです。」とのこと。
「走る」という同じジャンルですから、ヒルクライマーの中には、マラソンやトライアスロンなどにも挑戦されている方も多いようです。
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朝から明るいノリで − 今日はメチャがんばりますよ!!(松本 雪子 選手) |
そして、こちらの方々にカメラを向けると、「いや〜、この人(左の方)や写真とってくださいよ〜」と、笑顔でこたえてくれます。「今日は狙っていきます!最後のスプリントでタイムがどれだけ稼げるか。メチャがんばりますよ!」と、朝からノリのよい会話が弾みます。そして、「ほんまかいなぁ〜」と、半信半疑でお聞きしていてはいけないことに後から気付かされます。有言実行とは、まさにこのことでしょうか、今となって考えると、「場を盛り上げるノリの笑い」ではなく、「余裕の笑顔」だったんですねぇ〜。(女子ロード部門優勝 − 松本 雪子 選手。)
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場内DJ担当の方も開催決定でうれしそう... |
さて、場内アナウンスを担当されるDJの方も、競技が開催されることになってうれしそうな様子。
「ゴール付近の畳平の気温は5℃、天候は晴れという情報が入っています。ゴール付近はかなり気温が低いことが予想されますので、(下山を)お待ちいただいている間、体を冷やさないように上着などをご用意頂き、手荷物につきましては、受付前にある運搬車両へ、7時30分までにお持ちください。」
「このような天候ですので、今回はアームウォーマー・レッグウォーマーの着用が認められております。また、レインコートなどを着用される場合は、スタートとゴールでナンバーカード・ゼッケンが中から確認できるようにしてください。」
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霧雨の続く中、ハッチを雨よけにウォームアップ |
場内アナウンスが響き渡る会場では、時間とともに雲が低くなってきて、とても上部エリアが晴れていることなど想像もできない様子です。それどころか霧雨が続き、ローラー台でウォーミングアップされている選手は車のハッチを雨よけにしてペダルを回し続ける様子があります。
「ゴール付近は5℃ですか!レース中は問題ないけど、ゴールしてから下山までがちょっと心配ですねぇ。天候が悪化してもテントなど、逃げ込むところがないですからね〜」
3年前の第6回大会(2009/07/11〜12)では、トップの選手がゴールに到着する9時ごろから雨が降り始め、10時すぎには本降りとなってしまいました。下山開始の時刻を15分早めたものの、多くの選手は公衆トイレの庇に隠れて雨宿りする状況。下山時刻になると風雨がかなりひどくなり、あまりの強風で下山途中の選手が上り返してきて、下山バスで下った記憶があります。(参考 第6回 乗鞍スカイラインサイクルヒルクライム(2009/07/11〜12) → Page−5 : 【ゴール後の畳平では】 )
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6時30分、メインの駐車場は満車 |
時刻は6時30分。メインの駐車場は完全に満車となり、上段の駐車場へと選手の自家用車が流れて行きます。メインの駐車場はアスファルト舗装されていますが、上段の駐車場は未舗装ですので、駐車場に到着してから自転車整備をされる場合は、できるだけ早い時間帯にお越しになったほうがよいでしょう。
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そして、7時10分の開会式が近づくにつれて、会場には選手が次々とやってくるようになります。
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ゴール後に受け取る手荷物を預ける − 7時30分までに |
会場にやってきた選手が最初に訪れる所は、ゴール地点で受け取る手荷物を預ける運搬車両前。「手荷物預かり所」などといった掲示はなされていませんが、その様子ですぐわかりますので、7時30分までには預けるようにしてください。(運搬車両はレース前に出発します。)
「手荷物など不要!」と、思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、下山時はかなりの冷え込みがあり、今日のような霧雨の中での下山だと、半袖ジャージではとても耐えられない寒さとなります。そのため、まず、第一に手荷物には、レインウェアーなど防水性(雨や風を通さないもの)のウェアーを入れてください。ポンチョではなく上下セパレートになった合羽がお勧めです。また、レース中は「指切り」のグローブを着用されている場合は、指先まで覆うグローブも手荷物に入れるようにしてください。
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実業団、出走サイン |
7時になると、実業団の方々の出走サインが始まります。
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ヘルメット、ゼッケンのチェック |
その際にはヘルメットがJCF公認のものであるか、ボディーナンバー(ゼッケン)が規定の位置に装着されているかなどのチェックもあわせて行われます。
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カテゴリーごとに並んで、一人ずつサイン |
「いや〜今シーズンはなかなか練習する時間が取れなくて...」と、おっしゃる なおっき選手。「ですから、今年は少ない練習時間の中でも効率よくトレーニングができるように心がけるようにしました。その結果、どこまでタイムが稼げるか、ある意味それが今回の目標でしょうか。」
努力を重ねることはどの選手でも同じかもしれません。しかし、環境が変わってもやり続けるという努力は並大抵ではありません。
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ヒルクライムは完全に個人戦ですよ〜 |
こちらは同じチームジャージで身を固める実業団の選手。「ロードレースのようにチームで作戦を練ったりするんですか?」と、お聞きすると、「いや〜それはないですよ。ヒルクライムでは...完全に個人戦ですね。選手ごとにヒルクライムが得意・不得意がありますし...」
個人戦といえども、どこでスパートを掛けるかなど、相手選手との駆け引きは、ヒルクライムでも同様のようです。
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雨が降っても、もちろん参戦する予定でしたよ! |
霧雨が収まったり、再び降り始めたりと、微妙な天候が続きます。「今日は雨でも出場するつもりだったんですか?」と、お聞きすると、「大会そのものが中止にならない限り、雨だからということだけで参戦を取りやめるということはないですね。自転車や全身がドロドロになっても、それはどの選手もみんな同じですから...」
大会関係者の中には、雨で敬遠する選手も多いのではという懸念の声もありましたが、お聞きする中では、「雨だからやめる」という話はありませんでした。皆さん、「大会に参加することが最大の目的」という強い意思をもってお越しになっている様子が伺えます。
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出走前はトイレに長蛇の列 |
殿下平総合交流ターミナルは、ペンタピアスキー場としてオープンし、センターハウスは山の斜面を少し登ったところにあります。そのため、トイレなどの設備は駐車場内にはなく、ご覧のような仮設トイレが設けられています。
開会式が始まるころには、ご覧のような長蛇の列。急いでいらっしゃる方は、若干の不便はあるかと思いますが、急な階段を登ったところにあるセンターハウスへ走ったほうがよいでしょう...
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応援バス − 7時40分に畳平へ出発 |
そして、こちらゴールエリア付近での応援に参列される方を乗せる応援バス。7時40分に発車します。応援バスの受付は、競技前日(7月7日(土))、選手の大会受付テント内でチケットを購入してください。
8月に開催される全日本マウンテンサイクリングin乗鞍や、6月に開催された乗鞍天空マラソンでも同様ですが、山岳路線での大会のため、沿道の応援は一切ありません。それに加えて、本大会は、エイドステーションがないため、各エイドのスタッフによる声援もなく、本当に孤独な大会です。
そのため、応援バスでお越しになった観客が唯一の応援者ということなります。(→ Next)
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