第16回 乗鞍スカイラインサイクルヒルクライム
(2019/07/06〜07) B
【レース展開T、スタート〜平湯峠】
パレード区間 2019:07:07 08:16:07 |
パレード区間が終わると上位選手が先頭に 2019:07:07 08:17:36 |
スタートから500メートルほどはパレード区間が設けられ、審判車両の後ろを走行します。パレード区間が終わって審判車両が退避すると上位選手が先頭に抜け出てきて、レース展開が始まります。
本大会では乗鞍スカイラインを全面通行止にして実施されますが、スタートから乗鞍スカイラインまでの国道区間は片側通行の規制でレースが行われるため、大会会場から国道へ安全に流入するためにもパレード走行は必要でしょう。
分岐して旧道へ(岐阜県道5号乗鞍公園線) | ここから車両通行止にしてレースが展開 2019:07:07 08:18:45 |
パレード区間が終了してしばらくすると、国道から分岐して乗鞍スカイラインに向かう旧国道(岐阜県道5号乗鞍公園線)への道路に入ります。ここからは全面通行止区間となり、一般車両はもちろんのこと、シャトルバスも運行中止してレースが行われます。
今回で16年目を迎えましたが、当初は平湯峠から畳平までの乗鞍スカイラインだけのレースで、通行規制も実施されませんでした。そのため、観光バスが畳平で駐車料金を支払うときにゴールする選手と干渉したり、また、道路工事で信号待ちがあるとその時間を計測から控除するなどの苦労がありました。
矢部選手がリード 2019:07:07 08:19:08 |
旧道区間に入ると急に激坂となり、他の選手の走行ペースが落ち始める中、トップに出て来たのは矢部 周作選手。
矢部選手が50メートルほどリード 2019:07:07 08:26:41 |
後続は若松選手(右)・奥選手(左) 2019:07:07 08:21:40 |
国道から分岐して平湯峠までの旧道区間はつづら折れ・激坂が3.5kmほど続きます。また、旧道区間はコース全体の序盤にあるため、辛いと感じる選手も多いと思います。トップの矢部選手の後ろには、約50メートルほど離れて、若松 達人選手・奥 隆三郎選手が続きます。
平湯峠(4km地点) | 通過時刻は前回大会より30秒ほど遅い 2019:07:07 08:29:23 |
スタートから約4km、標高1684mの平湯峠に到達。ここから乗鞍スカイラインが始まります。トップの矢部選手の通過時刻は8時29分24秒。大会レコードを更新した前回大会(第14回大会(2017年))の田中 裕士選手の通過時刻は8時28分55秒で、30秒ほど遅いタイムです。しかし、その前の第13回大会(2016年)では、この時もトップだった矢部選手の通過時刻は8時29分23秒でしたので、特段遅いタイムではありません。
2019:07:07 08:30:30 |
乗鞍スカイラインに入ってもトップを走るのは矢部選手。後続との距離に変化はなく、しっかりとした独走体制を確立したいところ。
後続の選手が迫って来た 2019:07:07 08:32:10 |
5km地点で若松選手(左)が矢部選手(右)をとらえる 2019:07:07 08:33:27 |
しかし、矢部選手と若松選手・奥選手との差は徐々に狭まってきて、5km地点過ぎ(乗鞍スカイライン1km地点過ぎ)には、とうとう若松選手が矢部選手をとらえます。
若松選手がトップに 2019:07:07 08:34:34 |
一気に引き離す 2019:07:07 08:33:55 |
若松選手がトップに躍り出ると、一気に後続を引き離して行きます。
2019:07:07 08:35:36 |
若松選手と後続の選手ではペダリングの力強さが明らかに違います。
【レース展開U、平湯峠〜ゴール】
夫婦松駐車場(7km地点) | 2019:07:07 08:43:21 |
こちらは夫婦松駐車場(7km地点)。レースは若松選手独走が続いています。
若松選手 −
夫婦松先の展望台(約8km地点) 2019:07:07 08:43:37 |
夫婦松駐車場か約1kmほどのところに展望台があります。ここからは北アルプスの山々が一望できますが、今日は生憎の天候でその様子は確認できません。そして、この展望台を通過する若松選手の通過時刻は8時43分37秒。
矢部選手(+10秒) 2019:07:07 08:43:47 |
奥選手(+32秒) 2019:07:07 08:44:09 |
そして2番手の矢部選手は8時43分47秒(トップとの差:+10秒)。3番手の奥選手は8時44分09秒(+32秒)。
4番手は男子Cの池田隆人選手(+1分59秒) 2019:07:07 08:45:36 |
男子Cはスタートが3分遅いため、タイムは総合1位! 2019:07:07 08:47:19 |
更に続く4番手は池田 隆人選手で8時45分36秒(+1分59秒)。実はこちらの選手はチャンピオンクラスではなく男子Cクラスからの出場で、チャンピオンクラスの3分後にスタートしています。そのため、トップの若松選手より1分ほど早いラップタイムとなっています。
このままの状態をキープすれば総合優勝となりますが、トップを走る若松選手とは2分もの差がありますから、池田選手から若松選手の姿は確認できません。そのため、ご自身より前に何人の選手がいるのかも分からなければ、総合優勝の位置にいることすら知る由もありません。
この先森林限界へ 2019:07:07 08:59:52 |
乗鞍岳がある中部山岳地域の森林限界は標高約2500mから始まります。この辺りから森林限界近くとなり、周囲の木々が少なくなってきます。
森林限界以降は天候急変しやすい(13km地点) 2019:07:07 09:03:29 |
約13km地点付近からはハイマツに覆われた山肌が目立つようになり、森林限界へと進んで行きます。左の山肌は猫岳。乗鞍岳は主峰剣ヶ峰(標高3026m)をトップに23の峰々が連なる山の総称で猫岳もその一つです。
森林限界に到達すると天候の急変に多々見舞われ、今回も霧が濃くなり、冷たい霧雨に覆われます。気温は10℃前後、激しく体を燃焼している分には寒さは感じませんが、一旦体を止めてしまうと急激に寒さに襲われます。特に一般選手で体力がない方は燃焼が少ないケースがあって、登りでも寒くて体が動かなくなることもあります。
四ッ岳カーブ(14km地点) − まだ残雪が残っている |
14km地点の四ッ岳カーブ。乗鞍スカイラインの中でもっとも積雪の多い箇所で、ご覧のようにまだ残雪が残っています。乗鞍スカイラインは毎年5月15日に開通し、例年この付近の除雪は4月下旬に行われ、除雪した当初は8mもの積雪に覆われていました。ちなみに道路の両脇に立つ柱は除雪時に道路の位置を示すために立てられていて、その高さから積雪の多さが想像できると思います。
雨が強くなってきた 2019:07:07 09:07:50 |
顔を拭いながら 2019:07:07 09:10:41 |
しっかりとした降り方となる雨。顔を拭いながらひたすら走り続けます。
2019:07:07 09:03:29 | 晴れた日の土俵ヶ原 (2016年5月下旬撮影) |
完全に前後にほかの選手のいない単独でのレース。1位は完全に決まっていますが、それでもペースを落とさずに走り続けます。乗鞍スカイラインは天候が良ければ今回とは別世界。右の画像は晴れた日は右のような素晴らしい光景が広がります。
桔梗ヶ原(ゴールまであと2km) 2019:07:07 09:13:40 |
晴れていたらこんな光景 (2014年6月撮影) |
ゴールまであと2km、桔梗ヶ原に到達すると、コースはハイウェイのような平坦な道路に。晴れていれば、乗鞍岳の峰々を眺めながらのクルージングが楽しめるエリア。ぜひ晴れた日にもう一度お越しください。
穂高連峰が迫る (2014年6月撮影) |
気圧が平地よりも3割程度低くなり、疲労が蓄積した体には厳しい環境となってきます。
桔梗ヶ原 (2014年6月撮影) |
残り1km − 最後の力を振り絞る 2019:07:07 09:14:53 |
競う相手は自分自身。残り1km、あとはどれだけのタイムをたたき出せるのか?最後まで全力で走り抜けます。
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