第18回マウンテンサイクリング イン 乗鞍
(2003/08/30〜31) C
【大会当日。畳平は立っているのもやっと!】
前日の夕方から降り始めた雨は夜になってさらに雨脚が増し、山麓でもかなりひどい雨模様です。
畳平に向かうにつれ、霧と風がひどくなり、ご覧のようにほとんど前が見えない中をシャトルバスは徐行運転で乗鞍スカイラインを登っていきます。
こちらは長野県・岐阜県の県境で今回の大会のゴール地点付近です。ご覧のように視界は10メートルほどしかありません。報道関係の車両もスタンバイしています。
大会開催の決定は山麓の本部が山頂の状況をもとに午前7時に行われるとのことです。風速20メートル近い突風に襲われると普通に立っていることもままならない状況です。どんなに晴れていても、これほどの突風の中ではまともに自転車を走らせることが難しいことは容易に想像ができます。
そんな状況の中、現地スタッフの方は本部と連絡を取りながら、決定が下される時刻の午前7時を待ちます。
【午前7時、大会中止決定!】
結局、この悪天候から大会は中止が決定され、現地スタッフは大荒れの天候のなか撤収作業に追われます。
仮設トイレも強風で吹き飛ばないよう横に倒します。
乗鞍スカイラインも閉鎖 |
大会中止の連絡を受け、県境のゲートも閉鎖します。乗鞍スカイラインもこの後すぐに通行止めとなりました。
【大会後の山麓の会場は...】
こちらは山麓の会場。時刻は15時を少しまわったところです。雨はすっかりやんでいます。本来なら、表彰式や抽選会でこの会場が盛り上がっているはずですが、ご覧のようにすっかり片付けられ、大勢の人々の歓声でつつまれるはずだったことなど、想像もできないほどです。
大会関係の設備がほとんど片付けられてしまった中、メインステージに掲げられ大雨でびしょびしょにぬれてしまった横断幕だけが名残惜しそうに地面に広げられています。
その横断幕も片付けられると、今年のマウンテンサイクリングもほんとにおわりですね。
無情にも今頃になって青空が... |
大会も終わり、大会の片付けもほぼ終わりかけた乗鞍高原には青空は広がり始めます。あと半日早くこの天気が訪れてくれればと、選手や大会関係者、そして大会の応援に訪れた人々なら感じたことと思います。
でもそんなことばかり考えていても仕方ありません。また、来年に向けて仕切り直しですね。
悪天候で中止を強いられた今回のマウンテンサイクリング大会。山岳地帯を競技会場とするため、気象環境が大きく影響され、山麓では想像もできない要因がたくさんあります。もちろん通常に大会が開催されても気圧の変化などでタイヤがバーストするアクシデントなどは多くの選手が体験されていることと思います。
毎週お伝えしている大雪渓の状況ですが、天候の悪化の度合いも山麓とは比べ物にならないほど厳しいものがあります。身の危険を感じてしまうような突風に見舞われることも多く、その点から今回の大会中止は妥当なものであったと思います。
ただ、この大会のために何度もノリクラに訪れ、ひたすら県道乗鞍岳線を登り続け練習を重ねた選手にとってなにか燃焼しきれないものがあったのではと感じてなりません。
昨年まで大雪渓駐車場で応援を行ってきたCP3も、今年はマイカー規制の影響から応援が実施できない状況になってしまいました。多くの自転車関係の方から「今年のCP3はどーなるのか?」と関心を寄せていただきましたが、ご期待に沿えず残念です。
そんなCP3の住民もマイカー規制になってから自転車に興味を示し、実際にノリクラに自転車を持ち込む方まで現れてきました。自転車で走ることの楽しさ・爽快感を改めて感じたマイカー規制元年であったことを付け加えさせていただきます。
来年も大会が開催されることと思います。青空の下で大会が開催されることを期待したいものです。その時はまた大雪渓でお会いできることを楽しみにしております。
Copyright (C) 乗鞍香辛料監視委員会 |