ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.21(2004/10/03) A

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(Update:2004/10/07)

 

【高山植物】

ヌメリイグチの仲間(9/26撮影)

こんな高山帯(正確には亜高山帯)で結構、キノコを見つけることができます。こちらのハイマツ帯の林床から頭を出したのはヌメリイグチの仲間です。撮影は今回ではなく1週間前の9月26日です。ヌメリイグチそのものはもう少し傘の色が濃いので、シロヌメリイグチなど別のものかもしれません。ただ、キノコはあまり詳しくありませんので断定は差し控えます。傘のうらはイグチ特有の黄色のスポンジ状で、全体的にかなりのヌメリがあります。大人の手のひらよりも少し小さいくらいの大きさで既に老菌の域に入っています。毎週チェックしているエリアですが、撮影した前の週にはその存在にまったく気がつきませんでしたので、1週間の間でかなり成長したのではと思います。そして、今週はかなり変色してかさも垂れ下がっていました。

ハイマツ林の下だけでなく、この時期は道路沿いなどでもイグチの仲間をよく見かけます。イグチの仲間は食用にできるものが多いようですが、有毒のものもありますので、素人判断で手を出さないほうが懸命でしょう。

 

クロウスゴ(紅葉)

クロマメノキ(葉)

以前、クロウスゴとクロマメノキはなかなか見分けが難しいと申しましたが、登山道沿いなどでは両方が混在しながら自生していますので、実を見ながらどちらか断定し、さらに葉の違いをよく観察すれば少しずつわかってきます。

クロウスゴの方が木・葉ともにやや大きく、クロマメノキはどちらかというと地を這うような印象を受けます。葉の形はクロウスゴがやや丸っこい感じに対してクロマメノキは少しスリムな感じです。大きさが違いますので、そのあたりがポイントになるかもしれません。
こちらのクロマメノキのようにこれから紅葉を始めるものもありますが、クロウスゴよりも濃い色合いになるものが多いような気がします。

 

ゴゼンタチバナ(実)

先週、赤い実のなる高山植物としてオオヒョウタンボクとタケシマランを紹介いたしましましたが、もうひとつ忘れてならないのがこちらのゴゼンタチバナ。大雪渓エリアで実のついているゴゼンタチバナを探していましたが、今年は見つからないため、登山道沿いのものを紹介いたします。
このゴゼンタチバナ、自生しているエリアは広く、先ほど申し上げたように大雪渓エリア(標高2600〜2700メートル)はもちろんのこと、標高2000メートル付近の摩利支天まで見かけることができ、放射状に広がる葉の中心に赤い実をつけた独特の姿は誰の目にも必ずとまることと思います。

 

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