ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.4(2014/05/31〜06/01) A

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(Update:2014/06/05)

 

【春山バス、大雪渓に到着】

大雪渓・肩の小屋口バス停到着

今日の春山バス始発便は5台が運行され、170名の方が大雪渓にお越しになりました。気温は8℃、雪の壁からは雪解け水が道路に流れ出していたものの、路面凍結箇所は全くありませんでした。

大雪渓駐車場のバス停は、従来は肩の小屋口バス停と呼ばれていましたが、2012年から大雪渓・肩の小屋口バス停に名称変更されています。

 

バスから降りて 今月はもう3回も来ちゃいました!

バスを降りると久しぶりに再会する方々のお顔を何人も拝見できました。こちらの方もその一人...毎月1度は必ずスキーをすることを続けていらっしゃいますがが、「今月はもう3回もノリクラに来ちゃいました!」と、久しぶりの再会をうれしそうに語ってくださいました。

 

トイレ・避難小屋は利用可能に

先週から、大雪渓のトイレと避難小屋が利用できる状態となっています。取材日時点では、肩の小屋の先にある宇宙線観測所横の公衆トイレは、まだ閉鎖中のため、こちらの大雪渓のトイレが最終となります。

 

スキーヤー・ボーダーの方々が大半を占める中、散策・写真撮影の方々も

今日の始発便は、山頂方面に向かうスキーヤー・ボーダーの方々、そして、登山の方が大半を占めていましたが、中には周辺散策や写真撮影でお越しになった方もいらっしゃいました。

 

「こんなに早く大雪渓まで来ることができるなんて...」 山頂目指して!

「まだ8時過ぎでしょ!こんな時間に大雪渓まで来ることができるなんて...」と、足しげくノリクラに通い続けるスキーヤーの方。春山バスが位ヶ原山荘までしか運行されていない先週までの状態ならば、ここに到達できるのは早くて9時で、多くの方は10時近くになることも多いと思います。ですから、1時間以上のの余裕を持った行動が可能となりました。

 

今日も滑りまくるぞ〜

早く到着できれば、いつも以上に滑りまくる欲張りなスキーヤーが多くなるかもしれませんね。

 

【大雪渓下部】

ここからは大雪渓下部の様子をお伝えします。

 

昨年の大雪渓入口
2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.4(2013/06/01〜02) A
先週の大雪渓入口
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.3(2014/05/24〜25) C
今週の大雪渓入口
先週より50センチ減少、昨年とほぼ同じ水準

こちらは大雪渓入口付近。積雪は先週より50センチ減少し、昨年とほぼ同じかやや多い状態を見せています。これまでは、昨年よりもかなり積雪量の少ない状態でしたが、今週はほぼ同じ水準になっています。

 

入口右側の看板やガードロープが見え始める

しかし、それ以外の大雪渓入口付近を見ると、大雪渓入口の右側に「高山植物等の採取は禁止されています」などのお願いの記載された看板の頭が見えるようになり、ガードロープも確認できる程度まで雪解けが進んでいます。

 

昨年同時期の2週間後の大雪渓入口
2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2013/06/15〜16) B
今週の大雪渓入口
昨年より2週間早い雪解け

こちらは大雪渓入口右側の「高山植物などの採取は禁止...」の看板の様子。
左の画像は昨年同時期の2週間後の大雪渓入口付近。右は今週の画像です。ほぼ、同じような積雪状態ですから、大雪渓入口付近は昨年より2週間早い雪解けが見られ、やはり、昨年より積雪量が少ない様子が続いているようです。

 

トイレ付近 − 位ヶ原山荘への滑走ルートはここからスタート

こちらは車道をはさんだ反対側。こちらに関しては、ほぼ昨年並みです。また、位ヶ原山荘への下山滑走はこちらからスタートします。

 

【大雪渓から位ヶ原山荘への下山滑走ルート(滑走可能時期:6月中旬まで)】

@上部ハイマツ(滑走中は左側ハイマツ)が途切れたら左へ A (別角度)左側ハイマツが途切れたら左へ
B 直進すると道路転落(××印箇所、雪壁数メートル) C 矢印部分の急斜面入口で、位ヶ原山荘を目視で確認
(この急斜面は厳冬期雪崩多発地帯)

春山バスが位ヶ原山荘までしか運行されなかったときは、位ヶ原山荘から大雪渓まで下山滑走ルートを登ってきますので問題なかったのですが、春山バスが大雪渓まで運行されると、位ヶ原から大雪渓までの登りのルートを把握されていない方もいらっしゃいます。

そのため、こちらでは大雪渓から位ヶ原山荘までの下山滑走ルートをお伝えいたします。ただし、こちらの内容は参考程度に考えていただき、初心者の方は必ず経験者と一緒に行動されるようお願いいたします。また、位ヶ原山荘の屋根が確認できないとルートを間違える可能性もありますので、視界が悪い場合は、下山滑走せずに、大雪渓から春山バス下り便をご利用ください。

画像@ − 上の部分のハイマツ帯が途切れたところから、左へルートを取る。この時点で視界が悪い場合は、下山滑走せず、大雪渓から春山バスをご利用ください。
画像A − こちらは反対側から見たところ。
画像B − ルートを左に取らないと、道路に到達します。視界が悪い場合は雪の壁から道路へ転落の危険もあります。雪の壁は数メートルありますので絶対に近づかないようお願いします。
画像C − そのまま、平坦部分を滑走し、矢印部分にある急斜面から、位ヶ原山荘の屋根を目視して、位ヶ原山荘の方向へ滑走してください。尚、屋根が目視できる視程が必要ですから、濃霧など視界不良の場合は、下山滑走しないようお願いします。ただし、この急斜面は厳冬期は雪崩多発地帯ですので、その点を頭に入れて滑走してください。

大雪渓から位ヶ原山荘への下山滑走は、例年6月中旬頃まで可能です。ただし、今後、雪解けでダケカンバなどの枝が目立つようになると、スキーに干渉して転倒の恐れがありますのでご注意ください。
また、上記のルートで位ヶ原山荘の屋根が目視できる条件が必要ですので、視界が良好な場合に限られます。天候の悪い場合は、大雪渓避難小屋で待機して、大雪渓から春山バスで下山することをオススメします。

 

大雪渓下部全景 −モーグルコースの岩(赤丸) 

こちらは大雪渓下部の全景ですが、赤丸部分に岩が見られると思います。
岩場がゴツゴツとしている大雪渓も、厳冬期以降はすべてのものが雪に閉ざされてしまいます。春になって雪解けが進んで最初に姿をあらわすのが、画像の中の左上に写るモーグルコースの岩です。ですから、モーグルコースの岩は、大雪渓の積雪量・雪解け状況を最も早く観測できるバロメーターとなります。7月になるとこの付近にモーグルコースが作成され、多くのスキーヤーが集まることから、モーグルコースの岩と呼称させていただいております。

 

昨年のモーグルコースの岩
2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.4(2013/06/01〜02) A
先週のモーグルコースの岩
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.3(2014/05/24〜25) C
今週のモーグルコースの岩
先週より20センチ減少、昨年より2週間以上早い雪解け

モーグルコースの岩は、例年3月ぐらいまではまだ姿が見られ、その後の降雪で完全に埋まります。そして、、再び姿が見られるのは5月中旬ごろです。しかし、今年は一度も埋まることがありませんでした。積雪量は先週と比べると50センチ程度減少して、昨年より1メートル以上少なく、2週間以上早い雪解けを見せています。毎年見られる現象ですが、モーグルコースの岩周辺にクラックが見られるようになって来ました。ちょうど画像に写るストックの付近から今年も発生しています。

 

【今年初のレーシングキャンプ】

アルペンレーサーの姿 − 今シーズン初めてお目見え

スキーを担いで何度も繰り返して登る...こちらはアルペンレーサーのキャンプ。ノリクラでは今シーズン初めてのトレーニングです。

 

ザクザクの雪に足を取られる

今日はグサグサの雪で、登る足にも まとわり着いてやや登りにくい状態。今シーズン初めてのノリクラですから、登り返しはかなりつらそうな表情の方もいらっしゃいます。

 

雪飛沫を撒き散らせながら

ご覧のように雪飛沫を撒き散らせながらのターン。いかに今日の雪が柔らかいものであるか良くわかります。

 

暑くなくとも乾燥するため、こまめに水分補給を

しかし、今日はさわやかな空気に包まれて、暑さ知らずの一日でした。しかし、乾いた空気はカラダから水分を奪い取りますので、水分補給はこまめにお願いいたします。

 

夏スキーの本番が近づく

大雪渓でこんな光景が見られるようになると、夏スキーの本番が少しずつ近づいていることがわかりますね。春山バスが大雪渓まで運行されると、ほとんど夏のシャトルバスと変わらない利便性となります。また、7月は完全に梅雨の時期となり、バーン表面がかなり荒れて来るため、5月下旬から6月上旬までの梅雨入り前が最もバーン状態が良いので、稜線に登る春スキーの方も、トレーニングに訪れる夏スキーの方も、お早めにお越しになってはいかがでしょうか?

次ページは、翌日のほおのき平駐車場と乗鞍スカイラインの様子をお伝えします。大雪渓より上の稜線方面は、その後の5ページ目からお伝えします。

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■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

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