ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.18(2009/09/12〜13) A
【大雪渓に到着】
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大雪渓入口 |
大雪渓入口付近の気温は、この時期としては低めの7℃。雨風はさらに強さを増してきます。
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シャトルバス − 今日は、ほぼ全便、ここを素通り |
この天候のため、いつもなら、スキーヤーや登山客が降り立つ肩の小屋口バス停を、今日は、ほぼ、すべての便が通過してゆきます。
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避難小屋 |
昨年11月に立てられた大雪渓駐車場の避難小屋では...
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登山の準備 − ザックをレジ袋で覆おうとするものの... |
山頂登山に向けて準備を進めるグループの姿があります。雨の日はザックの外側だけでなく、中身まですべてびしょぬれになってしまいます。一般的にはザックカバーを使用しますが、それでも、長時間、雨に打たれていると中まで浸透してきますので、ザックの中身を、防水素材でできたインナーバックに入れて、それをそっくりそのまま、ザックに入れるとよいでしょう。
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初めてのノリクラ − 登山道を出発 |
今回、初めてノリクラにお越しになり、生憎の天候の中、山頂に向けて出発です。今日は、肩の小屋に向かう登山道の利用者はこの4名だけ。週末とは思えない人気のまったくない一日です。
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雨・風・霧 − 回復の兆しが全くない天候が続く |
雨と風と霧は、周期的に変化を見せるものの、状況が好転することはなく、厚い雲が太陽の光を完全に遮り、まるで夕方のような薄暗さです。
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さて、再び、避難小屋をのぞいて見ると...
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自転車二台 − 全身びしょ濡れ |
ヒルクライマーが、全身びしょ濡れ状態で、身を震わせています。
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自転車初めてまだ一ヶ月 |
ヒルクライムの途中から雨が降り出して、全身びしょ濡れになりながら畳平を目指すヒルクライマーはよく見かけますが、今日は朝からかなり激しい降り方で、とてもヒルクライムをするような状況ではありません。三本滝ゲートのガードマンからも「ホントに登っていくのかい?」って声をかけられたそうです。
自転車を始めてまだ一ヶ月。もちろんノリクラは初めてで、しかもこの天候の中を、一度も足をつかずに完走されたのには驚きです。
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あまりの寒さで、シャトルバスで下山 |
出発時点から雨でしたので、上は合羽を着ているものの、パンツや厚手のグローブなど下山用の防寒着を持たず、指が悴んでブレーキを握ることができなくなり、避難小屋に駆け込んだようです。
全身の震えが一向に収まらず、自走は断念し、シャトルバスでの下山を選択します。
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通常は輪行バックが必要ですが... |
シャトルバスに自転車を積み込むには、本来なら、輪行バックに自転車を収納しないといけませんが、自走するのが困難な状況を考慮して、今回は特別対応となりました。
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気温7℃の冷たい雨 − 天候の急変に備えた登山並みの装備が必要です |
ノリクラには、乗鞍スカイライン・県道乗鞍岳線など自動車道が整備され、シャトルバスなどで、手軽に高所に足を踏み入れることができます。交通環境が整っても、気象環境だけは3000メートル級の高山と変わらず、天候や気温が山麓とは大きく異なることを考慮した装備・行動が必要です。
気温7℃の中、長時間ずぶ濡れ状態が続くと、時として、生命に危険が及ぶ場合があります。
【雪渓下部】
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ここからは雪渓下部の様子をお伝えします。先週、猫の額ほど残っていた雪渓は、完全になくなりました。
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スキーヤー専用道 − ウラジロナナカマド |
こちらは大雪渓入口付近のスキーヤー専用道沿いのウラジロナナカマド。
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実も葉も一緒に色づき始めました |
ようやく、実が赤くなってきました。他のウラジロナナカマドと比べると、ペースがかなり遅いものの昨年並みで、紅葉の始まりは、昨年よりも一週間遅い状況です。
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石碑の岩 | 石碑の岩の下部 |
こちらは雪渓下部の南側にある石碑の岩。大雪渓エリアでモーグルコースの岩の次に姿をあらわす大岩です。左の画像の石碑の岩周辺は、二ヶ月前の段階で、雪解けが完了しました。右の画像の石碑の岩の下部のエリアは、ごくわずかに残っていた積雪も、一ヶ月前の段階で、完全になくなりました。
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チングルマ − 葉が部分的に赤くなる |
こちらは毎年定点でお伝えしている石碑の岩にあるチングルマ。葉が少しずつ赤くなってきました。開花や結実までは、他のチングルマよりも早いペース進んでいますが、紅葉に関しては、少し遅れ気味のようです。(→ Next)
■ご注意■
今回の大雪渓関連の記事はノリクラ初心者の方を対象にしておりません。ノリクラデビューをお考えの方は来年の夏シーズンをご検討ください。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。今後、大雪渓に新雪が降った場合でも、急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。
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