ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.3(2010/05/29〜30) C
【剣ヶ峰〜蚕玉岳】
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こちらは剣ヶ峰〜蚕玉岳(こだまだけ)稜線。
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昨年の蚕玉岳 2009 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.3(2009/05/30〜31) C |
今回の蚕玉岳 昨年よりもやや早い雪解け |
大半のエリアが昨年よりも積雪量の多い傾向を見せていますが、蚕玉岳山頂に関しては、先週と同様、昨年よりも早い雪解けです。
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蚕玉岳山頂付近は剣ヶ峰に向かう方々の姿が絶えません |
そして、剣ヶ峰登頂に向けて、この蚕玉岳を行き来される方も今日はたくさんいらっしゃいます。2003年からマイカー規制が始まってすでに8年目を迎えました。
このマイカー規制を境にノリクラに出向く回数がめっきり減少してしまったというグループに出会うことができました。マイカーに比べて自由度が制限されるシャトルバスですが、マイカーを運転していてはじっくりと見られない車窓の風景を楽しむことができ、また、他の登山者・スキーヤーとも親しくなれるといったメリットもあり、シャトルバスのおかげで、色々な方とコミュニケーションが広がることも大きなメリットだと思います。
渋滞や混雑のない、かつての様相とは異なる静かなノリクラに、もう一度通って見ませんか?
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しっかり緩んだバーンは安心して滑走できる |
剣ヶ峰〜蚕玉岳稜線からの滑走バーンは、雪面がしっかりと緩んで安心して滑り降りて行くことができます。
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稜線からの滑り込み | 横幅は100メートル以上 |
緩みきっていても、抵抗のある重たいコンディションではありません。そして、横幅は100メートル以上もあることから、好きなように自在にバーンをつなげて行くことが可能です。
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昨年の位ヶ原 2009 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.3(2009/05/30〜31) C |
今回の位ヶ原 ほぼ昨年並み |
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昨年の剣ヶ峰直下の岩 2009 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.3(2009/05/30〜31) C |
今回の剣ヶ峰直下の岩 昨年よりやや多い |
眼下に広がる位ヶ原は全体的にほぼ昨年並みですが、位ヶ原を横切る県道乗鞍岳線を境にそれより上部エリアはやや多い状況です。そのため、剣ヶ峰直下の岩付近は昨年よりもやや多い状況を示しています。
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斜面から緩斜面へ − 昨年よりも多い積雪量 |
左の画像は稜線から県道乗鞍岳線との合流地点までの区間を3分の1程度滑走したところ。急斜面から緩斜面に変化する部分です。雪解けが進んで6月中下旬ごろになるとこの付近を境に滑走エリアが上部と下部に分断されて滑走できなくなります。現段階ではほとんど岩の頭はなく、例年よりも積雪量は多い状況です。
右の画像はそれよりさらに滑走して、沢筋の両脇がハイマツ帯で縁取られるようになってきた所を撮影したものです。ほとんど雪面と同じ高さですが、今後、雪解けが進むと高いところでは人の背丈程度までハイマツが起き上がってきます。
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午後になっても雲はめまぐるしく動き巡る − 目の高さの雲は手を伸ばせばつかめそう |
午後になっても、雲は自在に行き交う様子が続きます。この動きは平地ではなかなか体験できないもの。特に目線と同じ高さに浮かんだ雲は手を伸ばせばつかむことができるのではと、錯覚させられるものです。
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全景 |
全景を見ても、稜線付近など上部エリアは昨年よりも多いことが分かります。
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県道乗鞍岳線 |
稜線から約1kmほど滑り降りると県道乗鞍岳線と合流します。先週はまだ除雪が始まったばかりでしたが、ご覧のように路面まで完全に除雪が完了しています。
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切り通しは3〜4メートル |
切り通しの高さは3〜4メートル。昨年はまだ除雪が完了しておりませんでしたので正確に比較することはできませんが、おそらくほぼ昨年並みと考えられます。
【雪渓下部】
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ここからは大雪渓下部の様子をお伝えします。
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昨年の大雪渓入口 2009 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.3(2009/05/30〜31) C ↓ |
先週の大雪渓入口 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.2(2010/05/22〜23) C ↓ |
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今週の大雪渓入口 |
こちらは大雪渓入口付近。左上の画像は昨年同時期の様子、右上の画像は先週の様子です。これまで昨年よりも多い積雪量を示していましたが、先週の段階で昨年並みとなり、今週は50センチほど減少して昨年よりやや少なくなり、積雪状況は逆転してしまいました。
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先週より50センチの雪解け | 大雪渓入口右側の看板も現れる |
大雪渓入口の右側に「高山植物等の採取は禁止されています」などのお願いの記載された看板があります。右側の画像の通り、看板の一部が現れ始めました。この状況はほぼ昨年並みの推移です。
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県道乗鞍岳線の除雪は大雪渓駐車場まで完了 |
県道乗鞍岳線の除雪は大雪渓駐車場まで完了し、この先、除雪の先端は2号カーブ手前の富士見沢まで続いています。富士見沢までは重機が入っているため、歩きやすいコンディションとなっていますが、その先は県境まで急斜面トラバースが必要となり、車道を経由して畳平へ帰る場合は、アイゼンの携行が必要です。
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春山バス下り便で下山 − 大雪渓から屋根板を経由して位ヶ原山荘へ滑走します |
そして、大雪渓駐車場から位ヶ原山荘方面への滑走は現段階では可能ですが、今後、雪解けが進むと、屋根板下部の積雪状況が懸念されます。位ヶ原山荘から春山バスに乗車される方は時間に余裕を持って下山してください。春山バス下り最終便の位ヶ原山荘発車時刻は、14時56分です。(→ Next)
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