ノリクラ 雪渓カレンダープレリリース版
Vol.4(2015/04/11) @
先週でMt乗鞍のリフト営業が終わり、今回は休暇村ゲレンデからすべて歩いてツアーコースを目指します。次週末には三本滝ゲートまでマイカー通行が可能になりますので、今週が最も長丁場な山行になります。
しかし、翌々週の4月25日(土)には位ヶ原山荘まで乗鞍岳春山バスが運行され、ツアーコースを登る山行は今週と来週の二回のみで、歩くことをしっかりと楽しめるのもあとわずかとなってきました。
バックカントリースキーにおいては「スキーや登って歩くもの...」が当たり前で、滑走時間よりもはるかに長い時間を登行にかけています。自転車のヒルクライムでも同じような感覚があるかと思いますが、登る楽しさを経験すると、下山はそれほど重要でないと感じてしまうほどです。そんな長丁場な一日ですが、残り短い「ツアーコース登行シーズン」を楽しみたいものです。
さて今回は、前日の夜から降り出した雨が雪に変わり、ツアーコースはベタベタの雪が2〜3センチ積もる状態。雨は出発時点では収まったものの、ツアーコースは終日濃霧。森林限界の位ヶ原へ向かうことは到底無理と思われたものの、位ヶ原は雲の上に抜けて山頂方面をくっきりと確認でき、山麓からは想像もできないよい状況になりました。それでは、そんな不思議な天候の一日をご覧ください。
■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
【4月11日(土)、観光センター前】
観光センター前駐車場 |
早朝6時の観光センター前駐車場。小雨の朝を迎えます。
低く垂れこめる雲 |
気温は1℃、昨日は日が暮れるころから雨が降り始め、次第に雪へと変わり、日付が変わるころには、降り積もった雪が屋根からボタボタと音を立てて落ちるほどの降り方を見せていました。
観光センターから鳥居尾根ダウンヒルコースが何とか確認できますが、この後、雲は徐々に低くなってきて、1時間もしないうちに鳥居尾根のコースはすっぽりと雲の中に包まれてしまいました。「低く垂れこめる雲」が今日の天候のポイントです。
昨晩の降雪は1〜2センチ |
さて、昨晩の降雪は1〜2センチ程度。路面には積雪凍結箇所は全くありませんが、屋根などはうっすらと積もっています。
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先週の観光センター前 ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版 Vol.3(2015/04/04) @ |
今週の観光センター前 積雪は完全になくなる |
先週も同様のことを申しあげましたが、今週も激しく雪解けが進んでいます。観光センターのテラスの積雪は完全になくなりました。
駐車場脇の雪山もかなり低くなる | 周囲の林も地面が見え始める |
厳冬期の除雪でできた駐車場脇の雪山もかなり低くなっています。そして、周辺の林も昨日の降雪でうっすら白くなっているものの、ほぼ雪解けが終わって、地面が姿を現しています。
ふきのとう − いち早く姿をあらわす |
太陽を浴びた地面にいち早く飛び出してくるのはふきのとう...昨年より1週間早い芽吹きで一昨年とほぼ同じです。
観光センター食堂 − 冬季はアウトドアツアー会社の事務所に(ハイテンションなガイドさんが有名) |
こちらは観光センターの食堂ですが、冬季は営業していませんので、その代わりにアウトドアのツアー会社が事務所として利用しています。ツアーコースへのバックカントリーツアーはもちろんのこと、一の瀬園地方面や上高地方面へのスノーシューツアーなども企画しています。初めてツアーコースへ入山される方は、このようなガイドツアーで冬山道具の使い方など、基礎から教えてもらうのが良いでしょう。
なお、食堂はゴールデンウィーク前には再開するはずで、ツアー会社は乗鞍高原内の別の場所に移転しますが、引き続き通年営業されるとのこと。この会社のツアーでは、ツアーコースのどこにいてもすぐわかるほど「ハイテンションなガイドさん」がお客様を飽きさせません。4月から新しい会社となりましたが、なお、どうしてもこのツアー会社が気になる方は、「リトルピークス」で検索してみてください...
路面凍結はなくなるが、4月中は冬タイヤのほうがよさそう |
この時期はまだ冬タイヤが必要かどうか迷うところですが、地元の方はまだ冬タイヤを履いているケースが多いようです。安全を考えると4月中は冬タイヤ。またはタイヤチェーンの携行をされたほうがよいでしょう。特に、次週末には休暇村から三本滝ゲートへの通行が可能となり、この区間は4月中は夜間凍結する確率が高いため、夜間に三本滝ゲートまで行かれる場合は、冬仕様のほうがよいでしょう。
【今日は休暇村からスタート(全山徒歩)】
休暇村 |
観光センターから約2km先にある休暇村。これより上部は積雪による冬季閉鎖のため、現在、通行できるのはここまでです。
この先、冬季閉鎖通行止め | 停留所につき、マイカー駐車禁止 |
前の画像の正面玄関からすぐ右側が左の画像の箇所。マイカーが通行できるのはこのパイロンのところまでです。
そして、その右側には休暇村のバス停があります。昨年までは冬季になると一つ手前の「スキー場前バス停」での折り返し運行で、休暇村まで運行されませんでしたので、冬季はバス停が撤去されました。そのため、バックカントリーに向かう方がこの場所にマイカーを駐車することが可能でしたが、今年からは奥の駐車場を利用することになります。なお、休暇村正面の駐車場は宿泊者専用です。
なお、冬季に休暇村までの運行されるのは、乗鞍高原への路線バスのうちの特定便のみで、全便が休暇村まで運行されるのは4月17日からです。
休暇村ゲート − オープンは4月17日 | オープン以降でも夜間凍結します(休暇村〜三本滝) |
休暇村より100〜200メートル先に休暇村ゲートがあります。予定では4月17日(金)午前11時に開門し、三本滝ゲートまで通行可能になります。三本滝ゲートまではマイカー通行可能ですから、三本滝レストハウス前駐車場に車を置いて、かもしかゲレンデからスタートすることになります。そのため、次週は今週よりも歩く距離が短縮できます。
右の画像は休暇村ゲートから先の道路の様子で、ご覧のように積雪凍結箇所が残っています。開通日までには解消すると思いますが、それでも4月中は夜間凍結の可能性が高いため、休暇村から三本滝ゲート方面に夜間早朝向かう場合は、冬用タイヤ、またはタイヤチェーンの用意をされたほうが安心でしょう。
【Mt.乗鞍営業終了以降の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス、乗鞍スカイライン)】
スキー場〜三本滝ゲート (標高1600〜1800m) |
三本滝ゲート〜ツアーコース入口 (標高1800〜2000m) |
ツアーコース入口〜位ヶ原 (標高2000〜2500m) |
位ヶ原方面〜大雪渓 (標高2500〜2600m) |
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A 4月6日(月)〜17日(金)11時 | 徒歩(休暇村G、スノーシュー等) | 徒歩(スノーシュー等) | 徒歩(スノーシュー等) | 徒歩(スノーシュー等) |
B 4月17日(金)11時〜24日(金) | マイカー(県道乗鞍岳線) | 徒歩(スノーシュー等) | 徒歩(スノーシュー等) | 徒歩(スノーシュー等) |
C 4月25日(土)〜5月下旬 | マイカー(県道乗鞍岳線) | 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜位ヶ原山荘:標高2350m) | 徒歩(スノーシュー等) | |
D 5月下旬〜6月30日(火) | マイカー(県道乗鞍岳線) | 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜大雪渓:標高2600m) ※6月21日(日)は天空マラソンのため運休 | ||
【岐阜県】5月15日(金)〜 | 乗鞍スカイラインシャトルバス(ほおのき駐車場〜畳平:標高1230〜2700m) |
こちらの表は、トップページの速報で掲示しているものですが、すでにリフト営業が終了していますので、「@」は終了し、取材日の4月11日(土)時点は「A」の行が該当し、全行程を歩きます。
そして、今後、三本滝ゲートまでの除雪が完了して、4月17日午前11時には、こちらの休暇村ゲートが開けられ、上表の「B」の行のとおり、三本滝ゲートまでマイカーでの一般通行が可能となります。ゲート手前の三本滝レストハウス前駐車場にマイカーを置いて、かもしかゲレンデからアクセスすることになります。さらに翌週は乗鞍岳春山バスが運行される予定になっています。
休暇村駐車場 − バックカントリースキーヤー・ボーダーが集まる |
時間とともに雨も収まり、いつもの面々が休暇村駐車場にやってきます。
初めてノリクラに... |
さて、こちらの方、本日、バックカントリー初日とのこと...ですから、もちろんノリクラも初めてとのこと。さて、今後バックカントリーにハマってしまうか、それとも、もういいや〜と、匙を投げてしまうか。今日一日の状況にかかっています...しかし、ハマってしまう確率のほうが高そうに感じますよ...
深い霧 − 安全サイドに立って行動を... |
濃霧がかかっていますので、必ず安全サイドで判断を下して行動していただくのが一番大事なことです。スキー場の営業が終わり、スキー場内といえども、バックカントリーですから...
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