ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.7(2003/07/05) B

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(Update:2003/07/10)

 

【雪渓下部 T】

先週とほとんど変わりありません。昨年と比べてもあまり変わりないように見えます。。

 

しかし、大雪渓側から見たところでは雪融けが進んでいることがわかります。右の画像で先週は岩のすぐ下のあたりまで雪がありましたが、今週は高さにして50センチくらい融けています。手前の雪渓から岩のあるところまでは約5メートルほどです。昨年と比べて見るとほぼ同じような感じです。

 

登山の方は左上のハイマツ帯の左側を進んでください。

肩の小屋までの登山道の雪融けは先週とあまり変わりありません。7月に入り、長野県側のバスも本格的な運行を始めたことで、畳平と同様にこちらからも山頂に向けて登山される方も多くなります。しかし、肩の小屋まではまだ、大半の登山道が雪の下です。従って、登山道がどこになるのかわからず、ハイマツ帯へ進んでしまう登山の方が後を立ちません。

この登山道の入り口を上に進むとすぐに雪渓になってしまいます。左上にハイマツ帯がありますが、その左側を進んでください。右側に進むとしばらく雪渓が続きますが、ハイマツの中を進むことになり、成長の遅いハイマツの枝を追ったり、貴重な雷鳥への影響が懸念されます。

 

モーグルライン

こちらは先週からでき始めているモーグルラインです。先週から比べると、結構コブらしく見えてきました。

 

そんなに深くはないコブですが、ここをテレマークで滑る人はなかなかいません。

 

モーグルラインの左側にはエア台ができています。ご覧のように果敢にそしてキレイにエアを決めている犬もいます。昨年は多くのエア台ができていましたが、今年はモーグルラインの右下にもう一つあるだけです。やはりマイカー規制でモーグラーの人でも少ないことが影響しているのでしょうか?

 

【高山植物】

ウラジロナナカマド

雪渓周辺を明るい緑で覆っているウラジロナナカマドにも少しずつ変化が訪れています。若葉の中心を良く見るとつぼみが大きくなっています。もうあと1〜2週間で白い花が咲き始めます。明るい緑のなかにポツンポツンとクリーム色がかった模様があちらこちらに見られるはずです。

 

ショウジョウバカマ

花と茎に特徴ががあります。小さな花ですが、まだ大雪渓付近は赤い花はあまり多くなく、よく目立ちます。ショウジョウバカマの葉はこの画像では良くわかりませんが、タンポポのように根から直接出ているタイプ(根生葉:こんせいよう)で、放射線状に広がっています。このハカマのように広がった葉の様子と、赤い花を中国の伝説の猿(猩猩)にたとえて、「ショウジョウバカマ」と呼ばれています。

 

ミネズオウ

まだ、たくさん咲いているというほどではありませんが、岩肌に這いつくような緑の間によく目を凝らすと、白く点々と咲いている様子がわかります。写真で見ると1センチほどはあるように見えますが、実物はマッチの頭くらいの小さな花です。ミネズオウ(峰蘇芳)の蘇芳とはイチイの別名で、ミネズオウはその葉がイチイに似ていることから、「峰の生える蘇芳」という意味から命名されているようです。

 

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