ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.3(2004/05/30) A

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(Update:2004/06/03)

 

【肩の小屋付近】

大雪渓エリアの肩の小屋付近の様子です。左の画像はいつもお伝えしているものですが、先週とあまり変わりありません。左の画像の更に左側の大雪渓につながる部分が右の画像になります。画像奥の山肌は朝日岳の裾野で、先週はもう少し雪が上のほうまで残っていました。

 

雪渓の上端は肩の小屋から30メートルほど下ったところで、先週よりも3〜5メートルほど下っています。

 

登山道

大雪渓下端の県道から肩の小屋に向かう登山道が大雪渓の脇を通っています。画像の場所は肩の小屋から約200メートルほど雪渓を滑り降りたところです。登山道の杭やロープの一部が見え始めています。例年、肩の小屋付近の登山道が姿を現し始めるのは6月下旬くらいで、1ヶ月近くも雪融けが早いということになります。

 

肩の小屋付近のクレパス

この付近の積雪は1メートル前後

これまでにも何度か紹介した肩の小屋付近のクレパスです。位置的には先ほどの登山道の画像の箇所からほぼ右方向に滑っていったところにあります。

クレパスの開口幅は50センチ〜1メートルほど、深さは1メートル〜1.5メートルほどです。右の画像のように一部、山肌が見えているところがあり、この付近の積雪が1メートル前後であることがわかります。

左の画像のようにクレパスは雪渓上部右側のバーンを横切るように伸びています。例年この付近はポールレッスンをされる方がみえるところです。

 

肩の小屋付近のクレパス(全体像 2004/05/23)

   
2本のクレパスが交差 交差した下側のクレパス

上の画像のクレパスの全体像をご覧下さるとお分かりになると思いますが、2本のクレパスが交差しています。上側のクレパスが肩の小屋方面から伸びているものです。
肩の小屋方面から雪渓上部右側のバーンを横切ったクレパスは雪渓上部右側の中央付近で、別のクレパスと交差しています。右の画像がそのクレパスです。

大雪渓には大小あわせてほんとにたくさんのクレパスができています。その中でも一番大きなものはいつもお伝えしているモーグルコーススタート付近のクレパスで、右の画像の更に下に位置しています。(こちらのクレパスは後ほど紹介します。)

 

【高山植物】

まだまだ緑の芽吹きはなさそうですが...

先週はキバナシャクナゲのつぼみを紹介いたしました。キバナシャクナゲのように大きなものは目にとまりますが、一般的に高山植物は小さな可憐なものが多く、あたりを見回してもまだまだ高山植物の季節には早すぎるように感じます。

短い夏に向けてできる限り太陽の光を集めようと雪融けと同時にあちらこちらに高山植物の姿が見せ始めます。あたり一面、何もなさそうに見えますが、よく目を凝らしてみると...

 

トウヤクリンドウ(葉) ミヤマアキノキリンソウ(葉)

ご覧のようにいち早く日の光を集めようと小さな葉を広げ始めます。葉を見ただけで高山植物の種類を特定することは難しいですが、植生する場所やまだ残っている昨年の花や茎などから、識別することができると思います。

それにしてもこちらの2つの高山植物は早々と開花に向けた準備に取り掛かっています。トウヤクリンドウ、ミヤマアキノキリンソウ、どちらも大雪渓エリアでは他の高山植物の花が終わるお盆すぎから9月にかけて花を開かせる高山植物です。なんて準備の早いことでしょうか?

 

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