ノリクラ 雪渓カレンダー

プレリリース版 Vol.1(2009/03/28〜29) @

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(Update:2008/04/02)

 

【大雪渓】

昨シーズンのノリクラ雪渓カレンダーの連載終了後、速報だけの掲載を続けておりましたが、今回より、2009シーズンノリクラ雪渓カレンダー プレリリース版の連載を開始いたします。プレリリース版は5月中旬から開始するノリクラ雪渓カレンダー 正式版を補完するための存在ですが、掲載内容やボリュームにほとんど変わりはありません。ただ、取材するにはまだまだ厳しい天候条件の時もあり、正式版と位置づけるわけにはいかず、プレリリースという位置づけで実施して行きます。そのため、掲載内容も取材したときによって、ボリュームがかなり少ない時もあることをご了承いただきたいと思っています。

さて、今年は暖冬傾向が続き、年末年始から2月にかけても寒波といえるほどの寒い時期はほとんどなく、各地のスキー場が雪不足で頭を悩ませていたのと同様に、ノリクラにおいても雪の少ない状態が続きました。しかし、3月に入って少しずつ積雪量が増加する傾向を見せ、今回のツアーコース内では目に見えて積雪量が増加した箇所もあり、ノリクラはこれからがシーズンといっても良いかもしれません。このところは比較的降雪に恵まれて、「今シーズン最後のパウダー」と毎週のように申し上げているような状況で、特に今回は全面パウダーゾーンで、この時期としては考えられない好条件となりました。

スキー場営業が3月最終週末で終了したことから(※)、ツアーコースのアクセスの利便性を考慮し、「今季最後のツアーコースへ」とお考えになってお越しになった方も多く、28日(土)は少なくとも50名以上の方がお越しになりました。(※ 休暇村ゲレンデの一部のリフトは次週末まで)

天候としては、28日(土)は午前中に日差しの暖かさを感じるときがあったものの、冷たい空気に包まれて新鮮なパウダーが温存され、さらにツアーコースの先の位ヶ原は真冬に匹敵するマイナス12℃の極寒の環境。久しぶりに指先がちぎれる思いをしたものです。そして、翌日の29日(日)も前日のシュプールが降雪などで綺麗にリセットされ、昨日以上に軽いパウダーをほぼ快晴の天候の中で楽しむことができ、3月とはとても思えない上質の新雪スキーを両日とも味わうことのできました。

それでは今シーズン最初のノリクラ雪渓カレンダープレリリース版をご覧ください。

◎ 今回の目次

Page-1 : 【3月28日(土)、観光センター】        【スキー場からツアーコースへ】
Page-2 : 【ツアーコース T】        【ツアーコース U】
Page-3 : 【ツアーコース V − 位ヶ原へ】        【位ヶ原】        【雪渓下部】
Page-4 : 【位ヶ原山荘】       【3月29日(日)、位ヶ原山荘の朝は】
Page-5 : 【屋根板 − パウダーを喰う!】        <編集後記>

  

 

【3月28日(土)、観光センター】

早朝6時、観光センター前駐車場

こちらは3月28日(土)早朝6時の観光センター前駐車場。気温はマイナス8℃、冷たい空気に包まれた快晴の朝を迎えています。

 

一面の銀世界

昨日の降雪が駐車場全体を真っ白に雪化粧して、その雪肌は真冬そのものの美しさを見せています。西の空に聳えるノリクラの峰々はもちろんのこと、乗鞍高原周辺の山々も白くその山肌を浮かび上がらせています。

 

ノリクラの峰々には雪煙

乗鞍高原の中からは随所でノリクラの峰々が一望できるスポットがありますが、もっとも手近な箇所の一つがこの観光センター駐車場。この画像では大きく4つの山群に分かれていますが、左から高天ヶ原、その隣の4つのピークのある山群は左から大日岳、ノリクラの主峰の剣ヶ峰、そして蚕玉岳、朝日岳と続き、その右の鞍部はこの画像からは確認できないものの肩の小屋へと続きます。
そして、さらに右側に魔利支天岳、富士見岳と続いて、画像の一番右は大黒岳のなだらかなピークへ連なって行きます。

魔利支天岳の山頂には太陽の外層大気の観測を行うコロナ観測所がありますが、2009年度で観測を終了することが決定され、1949年(昭和24年)に建設されてから60年近い歴史に幕を閉じます。
昨年、取り壊された畳平の乗鞍山荘の旧館は、戦闘機のジェットエンジンの高所テストのために作られた旧陸軍試験所で、コロナ観測所建設の前年の1948年のコロナ観測第三次試験観測では、この旧陸軍試験所が使用されました。

乗鞍山荘の取り壊しやコロナ観測所の観測終了など、ノリクラの歴史が一つずつ失われて行くことに残念な思いがあります。

 

軽い新雪が舞い上がり地吹雪 − 春直前の3月とは思えない光景

ノリクラの峰々はその全身から激しく雪煙が燃えさかるように立ち上がっています。そして、乗鞍高原でも時折激しく風が吹き抜けると、昨晩の軽い新雪が地吹雪となり、周囲の視界が失われるほど。春直前の3月後半とは思えない光景です。

 

【スキー場からツアーコースへ】

乗鞍高原温泉スキー場 第3駐車場

こちらは乗鞍高原温泉スキー場の第3駐車場。観光センター駐車場から約1kmのところにあります。スキー場周辺の駐車場の中でもっとも大きく、グリーンシーズンは「すずらん橋駐車場」と呼ばれ、シャトルバスの乗り換え駐車場としても知られています。

 

今シーズン最後の営業 − 続々と車がやってきます

乗鞍高原温泉スキー場の今シーズンの営業は明日(3月29日(日))で終了。最後のスキー・ボードを楽しもうと駐車場には続々と車がお越しになります。

 

チケットセンター − 1回券を3枚購入

第3駐車場に隣接するチケットセンターには、8時30分のリフト営業開始を前に続々とスキーヤー・ボーダーの方々が訪れます。そんなゲレンデスキーヤーの中に登山用の大きなザックを背負った方々もここでリフト券を購入します。ツアーコースへ向かうだけであれば1回券を3枚購入し、リフトを3本乗り継ぎます。

 

国設第1クワッドリフト 1回券を手渡す

チケットセンターから最初にノリクラ第3ペアリフトを乗り、こちらは二番目の国設第1クワッドリフト。先ほど購入した1回券を係の方へ手渡します。

 

リフトからはノリクラを一望できるロケーション

国設第1クワッドに乗車するとご覧のようにノリクラの峰々を一望できるロケーションが広がります。リフトの上から眺めるノリクラの峰々にいつかはツアーコースを登ってトライしてみたいと思う方も多いようですが、現地はまだまだ冬山の様相を呈するときがあります。今回も真冬並みの気象条件が位ヶ原などの上部エリアでは広がり、しっかりとした装備などが求められます。今回の位ヶ原の様子はこの後の 【位ヶ原】 のコーナーでお伝えします。

 

国設第3ペアリフトへ

国設第1クワッドリフトを降りると目の前には乗鞍高原温泉スキー場最上部のかもしかゲレンデが広がり、三番目に乗車する国設第3ペアリフトに向かいます。

 

リフト終点のすぐ先がツアーコース入口

国設第3ペアリフトの終点に近づくと、そのすぐ目の先にツアーコースの入口が確認できます。そして、今日も多くの方々が出発に向けた準備に取り掛かっています。

 

準備開始 − シールの貼付、ビーコン動作テスト

雪山を登って行く準備ですから、スノーシューの装着やシールの貼付が主だった所で、雪崩に備えてビーコンの動作テストを行う光景も良く見られます。

 

次から次へとたくさんの方がやってきます

出発の準備に取り掛かっている最中にも、リフトを乗り継いでやってくるスキーヤーやボーダーの方々が続々と訪れ、入れ替わり立ち代りに、今日もたくさんの方がツアーコースに向けて登って行きました。 Next

 

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