ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.8(2011/07/01〜02) A

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(Update:2011/07/07)

 

【沿道の風景 − 新緑のヒルクライム、位ヶ原山荘】

冷泉小屋付近 − 緑の回廊

こちらは標高2220mの冷泉小屋付近。春山バスが運行されはじめた5月には、この付近にも雪の壁がみられましたが、二ヶ月が過ぎた現在は、もうその面影はありません。

その代わりに、雪解けとともに色合いを増してきた新緑が、しっかりとした緑の回廊を作り出しています。

 

ヒルクライム − 新緑の中を駆け抜ける

気温は18℃。半袖のサイクルジャージだと少し肌寒さを感じますが、汗のにじむ感覚とそれが乾いて行く感覚が程よく調和して、ヒルクライムには申し分ないコンディション。

新緑の沿道を良く見ると、コバイケイソウの白い花や、ハクサンチドリの紫やキンポウゲの黄色くかわいらしい花など、緑一色の中に色彩が豊かになって来ている様子が見られるようになって来ました。そして、ペダルをまわす足元には、ゴゼンタチバナの開花が見られ、流れ行くシャトルバスの車窓からだと、なかなか見つけられない高山植物の世界を間近に感じられるところが、ヒルクライムのもうひとつの楽しみといえます。

 

位ヶ原山荘 =三段新緑=
残雪の白、若葉の浅い緑、針葉樹の深い緑

こちらは標高2350mの位ヶ原山荘。ここから望む屋根板や富士見岳方面は、残雪の白と若葉の明るい緑、そして、針葉樹の深い緑の三色が見事にミックスした光景があり、三段紅葉ならぬ、「三段新緑」にも注目したいものです。

 

至福の一杯 − 生ビールが旨い季節になってきました

普段ならじーっとしていると肌寒さを感じる状況も、登山道を登って火照った体には、やはりこの一杯は至福の時でしょう...これまでの季節なら、生ビールに手を出すような気候ではありませんでしたが、ノリクラにもようやく夏の雰囲気が見え始めた証拠でしょう。

 

位ヶ原 − 雪景色

位ヶ原山荘から先は、ごらんのように残雪の残る雪景色が広がります。このような雪景色は、7月中旬〜下旬ごろまでは見られると考えられます。

 

ウラジロナナカマドも開花を始める

森林限界を超えると、完全に高山植物の世界となります。おそらく、ここを訪れる多くの方が必ず目にするウラジロナナカマドは、ごらんのように白い花をつけ始めました。花が終わって8月下旬から9月上旬には赤い実ができ、9月下旬には赤〜橙色の紅葉をみせ、ノリクラの色彩をつかさどる一員として欠かせない存在です。

 

タカネザクラ − 甘い香りに包まれる

標高の低い冷泉小屋や摩利支天付近では、花期は終わってきましたが、標高の高い位ヶ原や大雪渓エリアでは、今がちょうど見頃のピークを迎えたタカネザクラ(別名:ミネザクラ)。若干、褐色を帯びた葉が特徴です。桜といえば、先に花が咲き、落花後に葉が出るという印象ですが、タカネザクラは開花と同時に新芽も出ます。

周辺は甘い香りに包まれています。タカネザクラの咲いている箇所は、ロープなどで立ち入りが規制されているところが多い状況ですが、近くまで立ち寄れるところがあれば、ぜひ、その香りを堪能してみてください。

 

さらに先に進むと、雲が低く垂れ込めるようになって来ました。

 

宝徳霊神バス停 − 5号カーブ 大雪渓下 − 4号カーブ

左の画像は宝徳霊神バス停のある5号カーブ、そして、右の画像は県道乗鞍岳線の中でももっとも雪の壁の高い4号カーブ(通称:大カーブ)。いずれも、春山バスが運行されていた頃に比べると、かなり小さくなっていますが、まだ、その雪の壁を楽しむことができます。

 

大雪渓に到着

そして、大雪渓駐車場に到着した頃には完全に周囲は濃霧に包まれてしまいました。次のページからは大雪渓エリアの積雪状況をお伝えします。 Next

 

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