ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.8(2011/07/01〜02) D
【雪渓中段】
雪渓下部の北端のモーグルコースの岩と南端の石碑の岩の間を上がったエリアで、雪渓上部の雪渓下部を結ぶ緩斜面です。もう少し雪解けが進むと画像中央部分に大岩の頭が見えてくるはずです。
雪渓中段の北端には登山道がありますが、まだ、その様子はありません。
登山道入口から肩の小屋までの間で、こちらの雪渓中段エリアの登山道が最も雪解けが遅い箇所です。
雪渓中段は全体的にはほぼ昨年並みと言えるでしょう。
こちらは先週もお伝えしたキバナシャクナゲ。
キバナシャクナゲ(葉芽) | キバナシャクナゲ(花芽) |
左の画像は葉芽。そして、右の画像は花芽。その名のとおり、今後成長してい行くと、葉芽は若葉となり、花芽は大輪を咲かせます。
葉芽になるか、花芽になるかは、前年の栄養状態などによっても左右されると考えられているようですが、こちらのキバナシャクナゲは、昨年は花を付けたものの、今年はどうやら葉芽を付けているようです。
まだまだ、色鮮やかな高山植物の少ない大雪渓エリアですが、ピンクの高山植物の中で最も初めに花をつけるのは、こちらのショウジョウバカマ。独特な形状ですので、すぐに目に付くこととも思います。こちらのショウジョウバカマは開花直前のもの。地を這うように四方八方に伸びる根生葉の中心から伸びる花茎は、まださほどの高さではありませんが、今後、開花が進むとさらに背が高くなってきます。
花が終わる時期になると、驚くほどノッポなショウジョウバカマをあちこちで見かけることとなります。
【肩の小屋、営業開始】
大雪渓の上部にある肩の小屋。
6月29日(水)より、お昼の営業を開始しました。大雪渓から目と鼻の先ということもあって、かつては大雪渓でトレーニングする学生の合宿でかなりの賑わいを見せていました。
新人ばかりのスタッフではありますが、それぞれの持ち場で仕事を始めています。
半年以上雪に閉ざされ、さらに梅雨の時期ですから、今日のような天候の日はすべてのドアを開けて、少しでも室内の乾燥を行いたいところ...
そして、この時期、なかなかできないのは布団干し。少しでも青空が見えたら、屋上に宿泊客用の布団を干します。肩の小屋は山小屋ですが、すべての部屋に布団・毛布が完備されています。そのため、宿泊に当たって、寝具の持込は不要です。
そして、スタッフ自らが使用する布団も...毎日使用しますので、宿泊用の布団以上に晴れ間を待ち望んでいたかもしれません。
そして、屋上に布団を敷き終わったその瞬間...これが気持ちいいんですよね〜
こんな自由な時間と世界がこれからずーっと続いて行きます。「昨日、室道ヶ原のV字の谷間に夕日が落ちていったんですよ〜」と、昨日の出来事を教えてくださいます。平地では取るに足らない日没のワンシーンでも、、ここでは見るものすべてに感動してしまうんです。
のんびりしているのもつかの間...雲行きが怪しくなってきて、パラパラと雨が降り始めます。屋上全面に広げた布団を急いで取り込みます。この時期はこんな顛末が何回も繰り広げられるでしょうか...(→ Next)
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