ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.3(2014/05/24〜25) D

Top-page > Index > Page:   1  2  3  4  5 

(Update:2014/05/29)

  

【5月25日(日)、観光センター前駐車場】

観光センター前駐車場

取材2日目、早朝6時の観光センター前駐車場です。

 

剣ヶ峰に雲がかかる 湿っぽい風が吹く

気温は14℃もあり、ご覧の通りの曇りの天候です。剣ヶ峰には雲がかかり、観光センター周辺も強めの風が吹いています。湿っぽい風に少し天候が心配な状況です。

 

春山バスの乗車券販売 − できる限り早めに購入してください(人数把握とバス運行台数の算出のため)

7時ごろになると、バス会社の方が春山バス始発便の乗車券の販売を始めます。ただ、スキーヤー・ボーダーの方々も、まだ準備をされていることもあって、なかなか、チケット購入に訪れません。そのため、この日は係の方が駐車場内を乗車券を売りまわっていました。

乗車券の販売枚数をもとに、バスの運行台数を算出しますので、できるだけ早めに購入されるようお願いいたします。

 

三本滝レストハウス前駐車場

そして、こちらは観光センターから7km先の三本滝レストハウス前駐車場。

 

かもしかゲレンデには積雪はもうない 出発の準備

かもしかゲレンデの積雪も完全になくなり、ゲレンデからツアーコース方面に登る方々の姿はもうなくなりました。そして、いつものように駐車場内では春山バスに乗車されるスキーヤー・ボーダーの方々の準備風景があります。

 

春山バス始発便が到着

春山バスに乗車するには先ほどの観光センターとこちらの三本滝の2箇所が主な停留所となります。まだ、ツアーコースを下山滑走できた5月中旬ごろまでは、三本滝からの乗車がほとんどでしたが、ツアーコースを下山滑走できなくなってからは、観光センターから乗車される方が多くなってきました。

しかし、今回は三本滝から乗車されたスキーヤー・ボーダーの方の中には、藪漕ぎ覚悟でツアーコースを下山滑走するつもりで、片道券を購入された方もいらっしゃいました。現在、ツアーコースは1番標識付近まで下山滑走できるものの、一番の難所である入口急斜面は歩いて下山するのも困難な背丈以上のブッシュが生い茂っていますので、春山バスでの下山をオススメします。

 

位ヶ原山荘に到着 入山口へ

終点の位ヶ原山荘までは、三本滝から22分の乗車。今日の始発便は3台で運行されました。春山バスが到着すると、位ヶ原山荘前はご覧のような賑わいぶり...でも、これも次の週末には見られなくなると考えられます。道路の除雪が大雪渓駐車場まで完了し、春山バスは大雪渓駐車場(大雪渓・肩の小屋口バス停)まで延長運行が予定されています。

おそらく、次の週末には大雪渓延長運行が実施されると思いますが、決定され次第、当WebSiteでもご案内いたします。

 

入山口(屋根板下部) 蒸し暑い − 半袖姿も

こちらは位ヶ原山荘から数百メートル先にある屋根板下部の入山口。シールを装着したり、スノーシューを履くなどの準備風景があります。気温は9℃、若干薄日がさす状況で、若干空気が蒸しています。そのため、ご覧のように半袖姿で出発された方もいらっしゃいました。ただ、滑走時には転倒による負傷の懸念から、暑くても必ず長袖着用が必要です。

 

【除雪の進む県道乗鞍岳線、位ヶ原・大雪渓付近の雪の壁】

位ヶ原山荘付近の雪景色

さて、ゴールデンウィーク大型連休初日の4月26日(土)から運行を開始した乗鞍岳春山バスは、現在、標高2350メートルの位ヶ原山荘までの運行となっています。

また、春山バスの運行開始後は、位ヶ原山荘から3.5km先の標高2600メートルの大雪渓駐車場に向けて除雪が進められ、除雪が完了されると、春山バスは大雪渓まで延長運行されます。(例年5月下旬から6月上旬)

 

11号カーブ付近の雪の壁(位ヶ原山荘から1.5km)
=位ヶ原山荘より先は通行禁止(大雪渓方面は屋根板へ)= 

現在、除雪が進められている位ヶ原山荘から先は積雪量が多く、切り立った雪の壁となっています。こちらは位ヶ原山荘から1.5km先の位ヶ原11号カーブ付近。
11号カーブや後ほど登場する4号カーブ・大雪渓駐車場の位置など、県道乗鞍岳線カーブ番号は、ノリクラガイドマップ 県道乗鞍岳線カーブ番号版 をご覧ください。

なお、位ヶ原山荘から先の除雪区間は、作業の安全確保ため、立ち入り禁止となっています。付近を通行なさらないようお願いいたします。

 

静かなノリクラを求めて

11号カーブの先に二人のスキーヤーの姿がありました。大半の方が屋根板から登って行きますので、ツアーコースでの登行ができなくなってからは、この付近を往来するスキーヤーの姿は、ほとんど見かけなくなりました。「今日は人のいない静かなノリクラを楽しみたいと思って...」と、おっしゃりながら、誰もいない位ヶ原をあとにします。

 

広大な位ヶ原の雪原が広がる

位ヶ原山荘から先は、森林限界を超えるため、雪の壁の低いところでは、広々としたロケーションがあります。

 

大雪渓手前の4号カーブ− 最も雪壁の高い箇所

そして、県道乗鞍岳線の中で雪の壁がもっとも高いのは、大雪渓駐車場に到着する数百メートル手前の4号カーブ付近。

 

高さ最大10.5メートル −5月下旬からは春山バスの大雪渓延長運行が予定

現在、最大10.5メートルの高さを誇っています。今後、春山バスが大雪渓駐車場まで延長運行されれば、このような光景が車窓に広がってきます。5月下旬の延長運行開始が待ち遠しいところです。

先ほども申し上げましたが、位ヶ原山荘から上部では、連日除雪作業が実施されています。
作業の安全確保のため、位ヶ原山荘から先の県道乗鞍岳線は、一般の方の立ち入りは禁止されています。春山バスが延長運行されるまでは、しばらくお待ち下さい。

 

【大雪渓付近は休憩スポット】

こちらは大雪渓入口付近。

 

ここで一休み

道路の除雪が大雪渓まで到達していて、道路部分で積雪が一端途切れるため、位ヶ原山荘から登ってきたスキーヤー・ボーダーはここで板をはずす必要があります。そのため、板をはずしたついでに、小休憩される様子もたくさん見られます。

 

大雪渓駐車場

また、駐車場部分も完全に除雪されましたので、雪の上ではなく、駐車場にも集まっていらっしゃいました。

 

お昼休みも大雪渓駐車場で

そして、稜線から滑り降りてきたスキーヤーも、やはりここでお昼休み...

 

みんな揃って乾杯!穏やかな気候が続く

中には、グループで車座になって、ビールを喉に傾ける様子も...正午の気温は8℃。ビールがおいしいと感じられるような気候になってきました。荒れていない滑りやすい春雪と、お昼時をのんびりと過ごせるのも、梅雨入り前のこの時期ならではといえます。

梅雨に入ると、降雨でバーンが荒れてきますので、ぜひとも、梅雨に入る前にお越しいただければ幸いです。

 

【昨年の今ごろは?】

2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.3(2013/05/24〜26) @

5月下旬はよい天候が続く日が例年多く、今回も1週間にわたって晴天が続きました。何を行うにしても気持ちよくすごせる毎日です。

5月24日(金)は、おそらく一年を通して見ても、今日ほどの絶好の天候・気候は他にはないのではないかと思うほどの一日でした。早朝6時の気温は3℃と冷え込みました。朝日が燦々と降り注ぐようになると、いつもなら少しばかり灼熱感を感じさせるようになるものの、今日はそんな太陽の暑さすら打ち消してしまうほどのさわやかな空気に包まれます。快晴の空は一向に変化する気配を見せず、そして、乾いた空気感も変わりません。山頂目指して登って行く足取りもいつも以上に軽く弾んで行きます。そして、今日ほど風に吹かれることの心地よさを感じることはできないのではないかと思うほどの状況で、5月下旬の清々しさを久々に味わうことができた一日となりました。

5月25日(土)も、朝から快晴です。空気感は昨日ほどではないものの清々しさがあります。しかし、思った以上に暑さを感じさせる状況で、バーンもザクザクになり、日差しの強さを感じます。そのため、額に汗を滲ませながら登ってくるスキーヤーの様子もありますが、きれいに晴れ上がった絶好の条件であることには違いありません。ただ、午後になって急激に雲が沸き始め、山頂方面は濃霧に包まれてしまいました。

5月26日(日)も、前日までと同様に快晴の朝から始まりました。ただ、今日は強い日差しに9時すぎから雲が見られるようになり、次第に夏雲がわき始めます。午後からは雷鳴がとどろくようになり、山麓の乗鞍高原では通り雨に見舞われましたが、大雪渓などの山頂方面は天気の崩れはありませんでした。少しずつ、梅雨の時期に近づいてきている雰囲気を感じました。

 

<編集後記>

「後世に残すもの...」

今日は取材内容とは全く関係ありませんが、地元では有名なある飲食店が、最近再びオーナー夫婦で営業を再開したとのこと...ここ数年間は、他の人にお店を貸して営業されていましたが、以前の形態に戻りました。

先日、久しぶりにお伺いしましたが、「○○さん来るって言うから、玉子焼き用意してあるけど食べる?」
訪れるお客の好みを把握して、さりげなく応対するのは心地よいもの。また、地元の方の「18番」も知っていて、時には矢継ぎ早に「18番」を選曲してくれたことも...

そんな居心地のよさは誰しもが求めるものですが、それをいつまでも絶やさないようにするには、ある意味、訪れる方々が「保護」しなければならないと思います。

同じように自然の心地よさを絶やさないようにするには、訪れる来場者の心がけが大切で、一人ひとりが単なる観光客意識ではなく、「後世に残していくんだ」という気持ちを持つくらいのレベルが必要かと思います。

 

Copyright (C)   乗鞍大雪渓WebSite

Top ||   <<Back  1  2  3  4  5  -  Next-Page (Vol.4) >>