【速報バックナンバー 2008年3月分】

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◎ 3月

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■2008年3月30日(日)■   ( 今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版Vol.2 ) 

@ 2008/03/30 08:00
きれいに晴れ上がる屋根板にむけて出発
(位ヶ原山荘)
A 2008/03/30 12:30
次第に天候は悪化し午後から雪
(位ヶ原)

B 2008/03/30 12:40
昨日と同様、楽しいバーンが広がります
(魔利支天岳東斜面)

C 2008/03/30 13:20
雷鳥が盛んに活動を始めます
(大雪渓)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 今期の取材活動は昨年10月で終了していますので、次期の活動開始までは不定期でお伝えいたします。
今日は午前中の春の陽気から午後は冬へ舞い戻ったかのような降雪となりましたが、スキーヤー・ボーダーにとっては楽しい一日となりました。
早朝6時の位ヶ原山荘の気温はマイナス4℃、寒さを全く感じさせない気候で東の空には薄いベールのような雲を少しばかり赤く染めながらぼんやりとした朝日が昇ってきます。風は全くなく雪の中を少しばかり歩くと汗ばんでくるほどの状況です。そして山麓にはきれいな雲海が広がり、徐々に光を増してきた朝日が雲海の波打つ様子をはっきりと映し出すようになります。東の空のベール以外は全体的にきれいな青空が広がり、西の空に浮かぶノリクラの峰々がはっきりとしたコントラストに照らされるようになり、位ヶ原山荘に宿泊した方々は空の青さがはっきりし始めると、上部へいち早く向かおうと屋根板方面へ出向きます。昨日の降雪はないものの足を踏み入れていないバーンには昨日のやわらかさが残り、今日も楽しく滑走できそうな予感を感じさせてくれます。
しかし、早朝の晴天も次第に下り坂傾向を見せ、9時ごろになるとノリクラの峰々は雲に覆われるようになってきます。次第に空の青さが失われつつあるものの、気温は低下することなく、10時の位ヶ原山荘は6℃まで上昇します。アウターなしで十分な気温です。その後も雲は徐々に広がり始めて11時ごろになると上空はほとんど雲に覆われるようになってきます。それでも太陽の輪郭は比較的はっきりしていて、屋根板の雪面にははっきりとした影を落とし気温も9℃まで上昇します。そのため雪の表面はかなり緩んで水分がかなり多い春の雪質へ変わって行きます。それまではあまり感じなかったシールへ雪の貼りつく感じを覚えるほどです。また気温以上に蒸し暑さを覚え、薄着でもじとっとしてきます。
そんな蒸し暑い気候が続くものの、11時過ぎから小雪が舞い始めます。今日は遠景の様子は全く確認できず視界は鉢盛山程度まででしたが、降雪が始まるとともに鉢盛山も雲に覆われて姿を隠して行きます。12時の屋根板の気温は6℃、降雪が始まった割には気温の変動がなく、蒸し暑さもさほど解消されたとは思えない中、雪の降りかたがしっかりとしてきて、舞い降りる雪の中にもきれいな形の結晶を見つけることができるようになってきます。太陽は西から流れる雪の粒にかき消されそうな輪郭を見せ、もう雪面に影を作る力強さはありません。
正午を過ぎると雪の降りかたに強さを感じるようになってくるものの、視界は比較的確保され、位ヶ原から望む大雪渓や魔利支天岳の斜面には今日もたくさんのスキーヤー・ボーダーの方々の姿を見ることができます。12時の時点で魔利支天岳の東斜面には20名ほどの方が登行される様子を確認することができ、今日はどちらかというと大雪渓よりもこちらの斜面に登って行かれた方のほうが多いようにも見受けられました。雪質は昨日ほどのやわらかさはではないもののパックされた状態は全くなく、十分楽しい状態といえ、魔利支天岳から滑り降りてきたスキーヤーは「今日のバーンは最高!」と言い残してツアーコースへ滑り降りて行きました。
そして、12時30分ごろから気温が徐々に下がり始め13時の大雪渓はマイナス2℃。雪の降りかたも本降りとなりアウターに積もり始めるようになってきます。今日は一日を通して屋根板、位ヶ原、そして大雪渓のエリアで雷鳥の鳴き声が響いています。複数のオスの鳴き声でしたので縄張り争いが始まっているのかもしれません。こんな様子からも少しずつ春を感じさせてくれます。しかし、雪の降りかたはさらに激しくなり、14時の大雪渓はマイナス2℃と気温は変わりないものの時折吹雪きになることもあり、大雪渓ではすでに5センチ以上の新雪が降り積もります。その後も雪の降りかたに変化はなく、位ヶ原山荘付近では1時間ほど前につけたシールのトレース跡がなくなり始めるほどの降雪が続きます。そして、16時のツアーコース位ヶ原急斜面付近では10センチ以上の降雪となり、多くの方が滑り降りたガタガタの雪面を新雪が再び覆い隠して楽しいバーンへ回復していました。昨日に引き続き、今日も好条件のバーンが楽しめることは春先では珍しく、貴重な二日間だったように感じます。
なお、次期のノリクラ雪渓カレンダーを開始るまでの期間中は、今回のように不定期で速報をお伝えする予定です。今回取材分の ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版Vol.2
は今週末の掲載を予定していますのでご覧ください。 (2008/03/30 19:50更新)
【乗鞍高原温泉スキー場リフト営業日延長と位ヶ原山荘の春シーズン営業日変更について】
乗鞍高原温泉スキー場の営業は3月30日(日)までの営業ですが、休暇村ゲレンデの第一トリプルリフトは4月6日(日)まで営業日が延長されます。したがって、3月31日(月)から4月6日(日)までの期間にツアーコースへ向かう方はこちらを利用されることをお勧めします。ただし、その先のかもしかゲレンデまではリフト営業はありませんので、シールまたはスノーシューによる登行となります。
また、当初、位ヶ原山荘は4月以降当面は週末のみの営業を予定しておりましたが、4月6日(日)までは連日営業を行い、4月7日(月)〜11日(金)までの5日間は一旦休業するものの、12日(土)からは再び連日営業を行いますので合わせてご利用ください。

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■2008年3月29日(土)■   ( 今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版Vol.2 ) 

@ 2008/03/29 09:10
 今日もたくさんの方が出発します
(ツアーコース入口)
A 2008/03/29 10:35
午前中は少し雲がたなびくもののまずまずの天候
(ツアーコース)

B 2008/03/29 12:30
ツェルトで風除けしながらのんびりと
(位ヶ原)

C 2008/03/29 14:05
大雪渓エリアはおいしいパウダーに歓声がこだまします
(大雪渓・位ヶ原)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 今期の取材活動は昨年10月で終了していますので、次期の活動開始までは不定期でお伝えいたします。
今日は少しひんやりとしたつめたい空気に包まれ、昨日のきれいな新雪が午後まで保ち、スキーヤー・ボーダーの方々にとっては久しぶりの感触を味わえた一日なりました。
日付が今日に変わる頃の乗鞍高原は風のない中、細かな雪がまるで霧雨のように降り注ぐ夜を迎えています。気温は1℃、寒さはありません。まっすぐサラサラと落ちる様子は真冬そのものの情景。ただ、雪の結晶は一度再氷結したような感じで、うっすら積もった路面を歩くとざくざくと音を立てます。それでも周りの音を吸収し静かな夜を演出し、上空全体を包む降雪に夜の光が反射して白くぼんやりと輝きます。
一夜明けて早朝6時の乗鞍高原は少し薄い雲が広がるものの力強い太陽の光が差し込む青空が広がり始めた朝を迎えます。気温はマイナス3℃、決して寒さを覚えるような気温ではありませんが、空気の冷たさを少し感じます。昨晩の降雪で観光センター駐車場は2〜3センチ程度の雪が朝日を受けてまぶしく光ります。ただ、ここから望むノリクラの峰々は北から伸びる帯状の雲にすっぽりと覆われて、その形すらわからない状態です。7時ごろになると真上にあった雲がなくなり、空の青さがはっきりとしてきました。
8時の乗鞍高原温泉スキー場の駐車場は2℃まで上昇します。休暇村のゲレンデを除いて今週末でリフト営業が終了することもあって駐車場には大きなザックやスノーシューを準備される方々がいつも以上に多いように見受けられ、8時30分のリフト営業が開始される頃になるとチケットセンターには1回券を買い求める方々の列ができるほどです。また、上空は再び薄い雲がかかるようになってくるものの、ノリクラの峰々にかかる雲は薄くなり始めてその輪郭がはっきりわかるようになって来ました。
スキー場最上部から始まるツアーコース入口にはリフト営業開始とともに多くの方がお越しになり、9時の段階で30名ほどの方が上部へ向かう準備をされ、9時30分までに50名ほどの方がお越しになりました。最終的には70名程度の方がツアーコースに向かったと考えられ、おそらく今シーズン一番の人出だと思います。9時の気温は2℃。雲が時折太陽を隠すことがありますが、それでもまずまずの天候。この時期、天候がよいと気温が上昇して暑さを覚えることがありますが、今日はそこまでの感覚はありません。登行を開始される方のうちアウターを脱いで出発された方は半数程度でしょうか?
ツアーコース最初の急斜面には昨日までの新雪が5〜10センチ程度降り積もります。表面はやわらかくこの時期としては上質といっても良いでしょう。ただ、いつもと同様、急斜面を登り切る場面のトレース跡は滑りやすく、スキーヤーの中には登行に苦労される方もいらっしゃいました。10時の気温は2℃。つめたい空気に覆われているものの、やはり急斜面を登り切った方の多くは額に汗をにじませる方も多く、一旦休んでクールダウンさせたり、ウェアを脱いだりされる光景を目にすることができます。上空の青さは相変わらずの色合いを保つものの、西から薄い雲が流れ始め、また、風はいつもと異なり南から吹いています。
11時のツアーコースは3℃。気温そのものはほとんど変わりはありませんが、それまで空気がさらに冷たさを増すようになってきます。そして雲もかかり始め、小雪が舞うようになって来ました。それでも太陽の日が完全になくなることはなく、お昼に近くなるにつ入れて雪の表面が少し硬くなってきたような感触をシールで歩きながらも感じることができます。ツアーコースは先週よりも全体的に10〜20センチほど積雪量は増えています。いくら軽い雪といっても真冬のような軽さはなく、高いエリアではこれからさらに積雪量が増えてゆくと考えられます。
ツアーコースから位ヶ原へ上がる最後の急斜面の正午の気温は0℃。先ほどまで降っていた小雪は収まり、上空の青さが再び戻ってきます。急斜面の新雪は20センチほど。ただ、太陽の熱で少しボソボソした感触があって片栗粉の上を歩くような音を立てます。
急斜面を登りきった位ヶ原ではさほど強い風はないものの、周期的に天候が変化するようになり、高天ヶ原や剣ヶ峰が北から流れる雲に完全に覆われて周囲もホワイトアウト状態に近くなったかと思えば、その雲の切れ間から青空と太陽がのぞきます。そんな雲の切れ間から差し込む光に照らされた大雪渓や魔利支天岳では、その瞬間を待っていたかのようにたくさんのスキーヤーやボーダーが歓声を上げて一斉に滑り降りてきます。お昼を過ぎて気温は一気に下がり13時の位ヶ原ではマイナス4℃。14時の大雪渓はマイナス6℃まで下がり、日差しの暖かさを全く感じさせない状態になります。そのため大雪渓では20センチ程度の新雪が残っているものの、パックされた感触は全くなく、積極的に浮遊感を楽しむ事ができる楽しいバーンに歓声を上げるスキーヤー・ボーダーの気持ちを納得してしまいます。その後も周期的に晴れたり曇ったりを繰り返しながら、久しぶりに味わう新雪を感触の余韻に浸りながら今日一日が終わります。
なお、次期のノリクラ雪渓カレンダーを開始るまでの期間中は、今回のように不定期で速報をお伝えする予定です。なお、今回取材分の ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版Vol.2
は次の週末を目処に掲載を予定していますので、合わせてご覧ください。 (2008/03/29 19:25更新)
【乗鞍高原温泉スキー場リフト営業日延長と位ヶ原山荘の春シーズン営業日変更について】
乗鞍高原温泉スキー場の営業は3月30日(日)までの営業ですが、休暇村ゲレンデの第一トリプルリフトは4月6日(日)まで営業日が延長されます。したがって、3月31日(月)から4月6日(日)までの期間にツアーコースへ向かう方はこちらを利用されることをお勧めします。ただし、その先のかもしかゲレンデまではリフト営業はありませんので、シールまたはスノーシューによる登行となります。
また、当初、位ヶ原山荘は4月以降当面は週末のみの営業を予定しておりましたが、4月6日(日)までは連日営業を行い、4月7日(月)〜11日(金)までの5日間は一旦休業するものの、12日(土)からは再び連日営業を行いますので合わせてご利用ください。

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■2008年3月23日(日)■   ( 今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版Vol.1 ) 

@ 2008/03/23 07:00
 ぼんやりとした朝日が昇ります
(位ヶ原山荘)
A 2008/03/23 08:10
大雪渓目指して出発!
(位ヶ原山荘)

B 2008/03/23 10:50
次第にどんよりとした天候へ
(屋根板・鶴ヶ沢)

C 2008/03/23 13:30
午後は一瞬青空が覗くものの曇天の一日でした
(鶴ヶ沢横)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 今期の取材活動は昨年10月で終了していますので、次期の活動開始までは不定期でお伝えいたします。
昨日の晴天は長続きせず、今日は終日どんよりとしたはっきりしない天候の一日となりました。朝6時の位ヶ原山荘はマイナス3℃、東の空は薄いベールで包まれたようなぼんやりとした状態で輪郭をにじませながら淡く朝日が昇って来ます。それでも西の空はすでに青さが増してきてノリクラの峰々が次第にはっきりとし始めてきます。風のない暖かな朝ですが山荘付近の雪面は硬く締まり、新雪状態の部分は表面がしっかりパックされています。したがってそーっと足を踏み入れてゆけば表面を割ることなく歩けるほどです。そして静かな朝に時折雷鳥の鳴き声を聞く事ができ、久々に巡り会う雷鳥の鳴き声です。7時ごろになると空の青さが先ほどよりも濃くなってくるものの、昨日ほどのはっきりとした青さではなく、上空全体が薄い雲に覆われ始めていることがわかります。位ヶ原山荘では朝早くから宿泊者の方々が大雪渓など上部のエリアに向けて準備を整え、多くのグループは8時ごろには出発されて行きました。次第に雲に包まれて行く空を眺めながら早めに行動したほうが良いような感じさえうかがえます。
9時ごろになるとそれまで西の空に残っていた青空はすっかり影を潜め、上空全体が雲に覆われるようになってきます。10時の位ヶ原山荘付近の気温は6℃。空は灰色のどんよりとした雰囲気になり太陽の輪郭がかなりにじんだ状態になってきます。それでも雪面にはなんとか薄い影ができる程度の日の光を感じます。そのため、昨日のように雪面がどんどんやわらかくなってくる様子は感じさせません。そんな中でも寒さは一向に感じることはなく、太陽の暖かさを肌に受けることができます。
その後もほとんど灰色の空が広がる状態が続きますが、空気そのものは比較的澄んでいて浅間山から八ヶ岳、南アルプス、中央アルプスまではっきりとその輪郭を確認することができます。11時の鶴ヶ沢の気温は11℃。時折弱い風が吹くようになりますが、相変わらず雲の中からぼんやりとした太陽が降り注ぐ光線は意外と強く、サングラスなしではまぶしさを感じさせ、また、サングラスをかければ若干暗さを感じる微妙な状態です。屋根板から鶴ヶ沢周辺の雪質はストックで突き刺すと20センチ程度の新雪を感じますが、シールでは雪面の表面が少し割れる程度でほとんど沈み込みはありません。この表面が割れる感じを受けながらの登行は下りの滑走でかなり苦労することが予感させられるものです。
正午の鶴ヶ沢の気温は12℃。サングラスをかけないとまぶしさを感じる日の光から顔が少し日焼けする感覚を覚え、薄着で寒さを全く感じさせません。雪の表面は先ほどより少しやわらかくなってきて、ターンはさほど難しくない状態になってきます。それでも無理に力を加えると板がどんな反応をするかわからない微妙なバーンです。ノリクラ全体を見回すと数日前の降雪のためか真冬の白さを保っていますが、大黒岳から東の伸びる尾根沿いなど部分的に雪面が汚れているところがあり、若干黄砂の影響を受けているように見受けられます。
午後になると次第に雲の隙間から青空がのぞくようになり、13時30分頃にはきれいな青空が真上から北の空に向かって広がるようになり、力強い太陽がその姿をみせます。しかし、それも一瞬でその後は再び灰色の空に包まれ、それと同時に南から風が吹き込むようになってきます。そして気温も下がり始めて14時の鶴ヶ沢は6℃。緩み始めた雪面は表面から再びパックされ始め難しいバーンへと変化します。
先ほどの黄砂や早朝の雷鳥の鳴き声も春への変化の一歩かと思いますが、シールで登行したトレース跡には小さな虫がわいてくる様子は先週までは見られませんでした。こんな小さな変化が少しずつ積み重なりが、四季の移り変わりを演出しているのかもしれません。そしてその後も大きな天候の変化は見せることなく、今日一日が淡く照らし続けた太陽が16時過ぎに沈んで行きます。
帰りのツアーコースは位ヶ原へ上がる急斜面でパックされた状態でが広がっていますが、それより山麓側は多くの人が滑走したため新雪部分は完全になくなってフラットに近い状態になっています。そしてスキー場に近づくにつれて春のゲレンデに似た少しザクザクした状態となり、パックされた上部よりもかなり滑り易い状態でスキー場まで滑り降りることができました。今日ははっきりとした状態ではありませんでしたが、大きく天候が崩れることがなく、まずまずの一日となったように思います。
なお、次期のノリクラ雪渓カレンダーを開始するまでの期間中は、今回のように不定期で速報をお伝えする予定です。また、今シーズンのノリクラ雪渓カレンダープレリリース版は今回取材分より開始予定ですが掲載日については追ってご連絡いたします。  (2008/03/23 20:15更新)
【乗鞍高原温泉スキー場リフト営業日延長と位ヶ原山荘の春シーズン営業日変更について】
乗鞍高原温泉スキー場の営業は3月30日(日)までの営業ですが、休暇村ゲレンデの第一トリプルリフトは4月6日(日)まで営業日が延長されます。したがって、3月31日(月)から4月6日(日)までの期間にツアーコースへ向かう方はこちらを利用されることをお勧めします。ただし、その先のかもしかゲレンデまではリフト営業はありませんので、シールまたはスノーシューによる登行となります。
また、当初、位ヶ原山荘は4月以降当面は週末のみの営業を予定しておりましたが、4月6日(日)までは連日営業を行い、4月7日(月)〜11日(金)までの5日間は一旦休業するものの、12日(土)からは再び連日営業を行いますので合わせてご利用ください。

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■2008年3月22日(土)■   ( 今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版Vol.1 ) 

@ 2008/03/22 10:55
快晴無風、薄着でも汗ばむ陽気
(ツアーコース)
A 2008/03/22 12:15
午前中はきれいに晴れ上がりきれいな遠景
(ツアーコース位ヶ原入口)

B 2008/03/22 13:05
位ヶ原の雪原での休憩は天候が穏やかな証
(位ヶ原)

C 2008/03/22 13:35
午後は少し雲に覆われるものの終日良い天気でした
(位ヶ原)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 今期の取材活動は昨年10月で終了していますので、次期の活動開始までは不定期でお伝えいたします。
今日は良い天候に恵まれ、久々に顔がひりひりするほどの強い春の日差しがさんさんと降り注ぐ一日を送ることができました。
日付が今日に変わる頃の乗鞍高原は1℃、快晴無風の上空にはほぼ満月の小望月が真上からまるで真昼のような明るさで夜空を照らしています。くっきりと地面に影を映し出す力強い月明かりは周辺の風景も真昼とほとんど変わらないほどはっきりと映し出し、西の空にそびえるノリクラの峰々はその輪郭がはっきりしているだけでなく、山肌の凹凸すらわかるほど。闇夜では絶対にわからない遠近感がはっきりと浮かんでいます。いつものように西からゆっくり動いて顔をなぞる空気には冷たさはなく、ずーっと夜空にきれいに浮かぶノリクラの山肌を眺めていたいと思ってしまうほどです。
そして、夜が明けて6時の乗鞍高原はマイナス3℃、すでにノリクラの峰々ははっきりとしたまぶしい太陽に照らされて白く輝き始めています。快晴無風の東の空を昇ってきた太陽には力強いものがあり、空気は少しひんやりとしているものの、ほとんど寒さを感じさせない朝を迎えました。
この天候ですから、今日もたくさんのスキーヤー・ボーダーの方がスキー場上部のかもしかゲレンデの先にあるツアーコース入口を目指します。8時30分のリフト営業に合わせてツアーコース入口に向かうとすでに15名ほどの方が登行の準備に取り掛かっています。9時のツアーコース入口の気温は11℃に達し、じーっとしていてもじわじわと汗ばんでくる気候。シールやスノーシューの装着よりもまずアウターを脱いでザックに押し込むところから登行の準備が始まります。ツアーコースへ向かう方はその後も続々とお越しになり、9時過ぎには30名ほどになり、ゲレンデよりも混雑しているといってもいいような状況です。ツアーコースの最初にある急斜面には19日(水)から20日(木)にかけて降った雪が5〜10センチ程度積もっています。その雪も太陽の熱ですでに緩み始めています。いつもなら多くの方が登行した後のトレース跡はシールだとかなり滑り易い状態になりますが、今日はやわらかい表面にグリップが効き、滑ることはありません。踏み跡のない新雪状態のところではシールで数センチの沈み込みがあり、トレース跡よりもグリップが良いことは間違いありません。
今日はほとんど風がなく、ツアーコース周辺の木々がざわめくことがありません。したがって左右のスキー板を前後させる際のビンディングの音以外、時折さえずる小鳥の鳴き声以外は全く音のない静かな世界が広がります。もちろん陽が高くなるにつ入れて空の青さが濃くなり、静かさとあいまって青の深さを一層感じさせるものです。
ツアーコースは19日(水)〜20日(木)にかけての湿った降雪で全体的に10〜20センチ程度積雪が増えています。ジリジリと照りつける太陽で新雪のやわらかさはあるものの、夜の間にパックされたと感じさせる表面は融け始めています。そしてツアーコースを登って行くスキーヤー・ボーダーもこの暑さで顔全体に大粒の汗をにじませながら登って行く方も多く、中には半袖の方もいらっしゃるほどです。
この降雪は上部に向かうほど増えてツアーコースから位ヶ原に上がる急斜面ではストックで突き刺して20センチほどの新雪が積もっていることがわかります。正午の気温は11℃、パックされた表面が適度に融けて滑り易い状態になっています。今日は良い天気が続くため、上部のバーンを目指す人が多く、この時間になってもツアーコースへ帰ってくる方はほとんどなく、位ヶ原からの急斜面はまだきれいなバーンが残っていましたが、スキーヤーが滑った途端、小規模な雪崩が発生し、気温差の激しい春スキーは雪崩に警戒しないといけないことは間違いありません。そしていつもなら強い風に叩かれやわらかいバーンのない位ヶ原でも20センチ程度のやわらかい降雪が乗っています。ただいつものように所々に雪紋があり、決して強い風がなかったわけでなく、この積雪状態から風に飛ばされることのない春特有の湿った重たい雪が積もったことがわかります。午後からは少し上空に薄い雲が出てきたものの、遠景が霞むこともなく、午前中と同じように浅間山から八ヶ岳、南アルプス、中央アルプスははっきりと白い頂を望むことができます。汗ばむほどの陽気も次第に少しひんやりとしたものに変わってきて14時の大雪渓の気温は8℃。暑くもなく寒くもないちょうどよい気候です。上空を覆う薄い雲が少し収まりを見せてきたものの、西に沈もうとする太陽は薄いベールに覆われた状態で今日一日の役目を終えて行きました。
今日は本当につよい日差しの中、春スキーならでは暖かい一日を終えることができましたが、先ほど申し上げたようにツアーコース位ヶ原入口の急斜面で雪崩があったように、昨日は3号カーブ下の斜面でも雪崩が発生しています。十分な注意が必要です。
なお、次期のノリクラ雪渓カレンダーを開始するまでの期間中は、今回のように不定期で速報をお伝えする予定です。また、今シーズンのノリクラ雪渓カレンダープレリリース版は今回取材分より開始予定ですが掲載日については追ってご連絡いたします。  (2008/03/22 19:15更新)
【乗鞍高原温泉スキー場リフト営業日延長と位ヶ原山荘の春シーズン営業日変更について】
乗鞍高原温泉スキー場の営業は3月30日(日)までの営業ですが、休暇村ゲレンデの第一トリプルリフトは4月6日(日)まで営業日が延長されます。したがって、3月31日(月)から4月6日(日)までの期間にツアーコースへ向かう方はこちらを利用されることをお勧めします。ただし、その先のかもしかゲレンデまではリフト営業はありませんので、シールまたはスノーシューによる登行となります。
また、当初、位ヶ原山荘は4月以降当面は週末のみの営業を予定しておりましたが、4月6日(日)までは連日営業を行い、4月7日(月)〜11日(金)までの5日間は一旦休業するものの、12日(土)からは再び連日営業を行いますので合わせてご利用ください。

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■2008年3月16日(日)■  

@ 2008/03/16 09:20
朝は上空に筋状の雲がたなびく青空に包まれます
(ツアーコース入口)
A 2008/03/16 10:15
ガタガタのツアーコースを登ります
(ツアーコース)

B 2008/03/16 13:20
次第に天候は悪化し一面鉛色の空
(位ヶ原)

C 2008/03/16 14:40
突然、斜光に照らされ、銀幕に光と影のグラデーション
(大雪渓)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 今期の取材活動は昨年10月で終了していますので、次期の活動開始までは、不定期で速報だけお伝えいたします。
今日は天候の変化がめまぐるしく、また登行にも滑走にも苦労させられた一日となりました。
日付が今日に変わる頃の乗鞍高原は0℃、きれいに晴れ上がった夜空には少し西に傾きかけた宵月があたり一面を明るく照らします。そしていつものように西からやさしくく風が流れてゆく音のない静かな世界が広がっています。その西の空には位ヶ原の台地の先にはっきりとノリクラの峰々が白くはっきりと聳え立っている様子をうかがうことができ、そんな様子は夜空に目を慣らすことなく確認ができるほどです。吐く息が白く東へ流れていくものの、寒さを全く感じさせない夜が続いて行きます。
そして一夜明けて6時の乗鞍高原はマイナス2℃、ノリクラの峰々が少し赤く染る朝を迎えます。しかし空はまだはっきりとした青空を見せず、上空は薄い雲が掛かっています。それでも東の空からは力強い太陽が輝きを増し、乗鞍高原一帯を照らしつけるようになります。7時の気温は0℃、この頃になるとすでに日差しの暖かさを感じるほどです。それまでしっかりとした光線が峰々にあたることがなかったものの8時を過ぎる頃になってようやく峰々が白く輝くようになってきて、空の青さが次第に深くなってくるようになります。3月も半ばを迎え、スキー場の第3駐車場はほとんど積雪がなくなり、リフト営業開始の8時30分ごろにはゲレンデの雪面の硬さが緩み始めるほどです。
リフトに乗ってスキー場最上部のツアーコース入口に向かいますが、薄着で高速リフトに乗車していても全く寒さを感じることがなく、そんなところからも季節は春へと確実に向かっていることがわかります。
9時のツアーコース入口の気温は7℃。少し風が出てきて上空には再び薄い雲がたなびくようになってきます。その雲に太陽が見え隠れするようになってきますが、ツアーコースに向かう方々の大半はアウターをザックに押し込み、シールやスノーシューを装着して登行の準備を始めます。この時点で準備をされている方々は約20名ほどでその後も訪れた方も含めても今日は30名ほどのスキーヤー・ボーダーの方々がツアーコースを登って行かれたと思います。
冒頭でも申し上げましたが、今日のツアーコースは金曜日に湿った降雪のあと、昨日お越しになった方々のトレースがそのままの状態でパックされたバーンが広がっています。それでもツアーコース最初の急斜面では10時過ぎには表面が緩み始め、シールでも何とかグリップを効かせる事ができる状態になってきますが、一面に広がるガタガタのバーンではなるべく平らなところを選びながらの登行を余儀なくされます。この状態は急斜面を登りきった先も続き、ツアーコースの出口に当たる位ヶ原へ登る最後の急斜面まで同じ状態が続きます。10時を過ぎる頃から西の空は次第に鉛色に変化をはじめ、太陽も飲み込まれるようになってきます。風も次第に強さを増し、ツアーコース周辺の木々が唸りをあげるようになってきます。それでも東の空にはまだ青空が残り、南アルプスや中央アルプスはその輪郭をはっきりとさせています。
11時のツアーコースの気温は6℃とほとんど変化はありません。しかし、天候のほうは確実の悪化の傾向を見せ、西からの風が強くなると同時にこれまで東の空にあった青空も次第に小さくなって行きます。ツアーコースから位ヶ原に登る最後の急斜面の正午の気温はマイナス2℃と急激に低下を見せ、東の空にあった南アルプス・中央アルプスはすっかり姿を隠し、すぐ目の前にある針盛山ですら霧がかかるようになってくるほどです。位ヶ原に登る手前の急斜面は先ほど申し上げたようにガタガタのバーンが広がり、ストックで突き刺すと表面の5センチほどがぱっくりとはがれるほどのひどいパック状態。上部から滑り降りてくるスキーヤーもかなり苦労された様子です。そして上部に行けば行くほどパック状態はひどくなり、表面がかなり硬くシールでは滑り易い状態になって行きます。したがって、スキー板を蹴りつけながらパックされた表面をバリバリと割って行きながらなんとかグリップを効かせる事ができ、一瞬でもエッジが架かって滑り出すとそのまま転落するほどで気の抜けない瞬間が続きます。
急斜面を抜けた位ヶ原にはパックされたバーンはなくなり、ほぼいつもと同じコンディションです。しかしいつものように強い風が吹きぬけ、ここから望む肩の小屋のある室堂ヶ原では激しく雪煙が小屋の高さ以上に舞い上がっています。そのため、位ヶ原でも転倒させられるほどの激しい突風にされされます。位ヶ原から望むノリクラの峰々を良く見ると高天ヶ原の北斜面と魔利支天岳の西斜面で地肌が見えるようになっていて強い風に吹き飛ばされたことがわかります。また、位ヶ原においても先週まではあまり見られなかったハイマツの姿を所々で確認でき、積雪が減少していることをうかがわせます。
14時の大雪渓の気温はマイナス4℃、激しく西から雲が流れて行きます。前述の位ヶ原やツアーコースは先週よりも若干積雪が減少していますが、大雪渓においては10センチ程度積雪量が増えているようです。そして、激しく流れる雲間から少し明るい部分が広がるようになり、14時30分過ぎになると突然の青空とともに雲間から太陽の光線が大雪渓の銀幕に光と影の陰影を刻み始めます。これまでの荒天がうそのような輝きの一瞬です。その後はきれいな青空が広がる時間が多くなり、風も少しずつ収まってきて穏やかな状態で今日一日が終わって行きます。今日は天候の変化の激しい一日となりました。そして、帰りのツアーコースはどこもかしこもガタガタでとてもターンをして滑走しようとは思えないひどい状態がスキー場まで続き、苦労させられた一日でした。
なお、次期のノリクラ雪渓カレンダーを開始するまでの期間中は、今回のように不定期で速報をお伝えする予定です。また、昨シーズンは3月より開始したノリクラ雪渓カレンダープレリリース版の開始については現在調節中のため追ってお知らせいたします。  (2008/03/16 20:55更新)
【乗鞍高原温泉スキー場リフト営業日延長と位ヶ原山荘の春シーズン営業日変更について】
乗鞍高原温泉スキー場の営業は3月30日(日)までの営業ですが、休暇村ゲレンデの第一トリプルリフトは4月6日(日)まで営業日が延長されます。したがって、3月31日(月)から4月6日(日)までの期間にツアーコースへ向かう方はこちらを利用されることをお勧めします。ただし、その先のかもしかゲレンデまではリフト営業はありませんので、シールまたはスノーシューによる登行となります。
また、当初、位ヶ原山荘は4月以降当面は週末のみの営業を予定しておりましたが、4月6日(日)までは連日営業を行い、4月7日(月)〜11日(金)までの5日間は一旦休業するものの、12日(土)からは再び連日営業を行いますので合わせてご利用ください。

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■2008年3月9日(日)■  

@ 2008/03/09 07:20
気温マイナス6℃、日差しの暖かさを感じる朝
(位ヶ原山荘)
A 2008/03/09 11:20
稜線からは絶えず雪煙が巻き上がります
(富士見岳)

B 2008/03/09 14:00
締まって重たい新雪
(大雪渓)

C 2008/03/09 14:35
昼過ぎから雲が広がるものの良い天気の一日でした
(位ヶ原山荘)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 今期の取材活動は昨年10月で終了していますので、次期の活動開始までは、不定期で速報だけお伝えいたします。
今日も青空に恵まれた一日でしたが、上部エリアは絶えず強風に吹き付けられ、重い新雪に苦労させられた一日でした。7時の位ヶ原山荘はマイナス6℃の朝を迎えます。東の空には少し雲がたなびき、その雲の中に若干輪郭をにじませるものの、はっきりとした影を作る太陽が昇って来ます。気温はマイナス6℃と決して高くはありませんが、すでに日差しの暖かさを感じさせてくれるほどです。西の広がる屋根板はもう茜色の色彩はなく、しっかりとした青空に白く輝くコントラストを見せ、その奥にそびえる剣ヶ峰や富士見岳、大黒岳もくっきりとその輪郭を描いています。夜明けからしばらくの間はほとんど風はありませんでしたが、7時30分ごろになると西から風が吹き始め、富士見岳などの稜線には雪煙のつむじが立ち上がるようになってきます。その風は次第に強くなってきて、位ヶ原山荘付近の木々がざわめくようになってきます。
9時ごろになると上空に所々薄い雲が掛かるようになります。それでも強い日差しが続き、暖かさを十分感じさせてくれます。10時の屋根板はマイナス4℃、絶えず西から風が吹きぬけるようになりますが風に冷たさはありません。いつもならやわらかい雪質の屋根板も少しパックされた箇所が見受けられ、シールで登行すると表面がパリパリと割れて斜面を滑り落ちて行きます。また、風に叩かれて少し雪紋の模様が描かれている点もこれまでには見られなかった状況です。
屋根板から望む富士見岳は一旦収まった雪煙が再び激しくつむじを巻くようになってきます。11時の鶴ヶ沢の気温はマイナス4℃、富士見岳から吹き降ろされた風が吹きぬけるようになり、雪面を雪の粒が流れて行き、屋根板から登ってきた2本のトレースはすぐになくなって行きます。徐々に風に冷たさを感じるようになり、これまでの日差しの暖かさは感じられなくなってきます。
下部ではそれほどの風の強さはありませんが、宝徳霊神バス停に差し掛かる急斜面がある屋根板上部付近からは強い風が吹きつけるようになり、ダケカンバの林のなかですら風でやわらかい部分が完全に剥ぎ取られてアイスバーン状態となっている箇所があり、シールで登って行くときには上部のバーン状況をしっかりと確認してアプローチするラインを計算しないと立ち往生してしまいます。屋根板を登りきった先に広がる位ヶ原の12時の気温はマイナス2℃。屋根板とは比べ物にならない強風が吹きつけ、時折襲われる突風にバランスを崩してしまうほどです。ここから望む剣ヶ峰、蚕玉岳、朝日岳には絶えず雪煙がつむじを巻き上げています。一時的に薄い雲が広がってくるものの、透明感の高い空気が広がり午前中より深い青空がこれらの稜線を包んでいます。そのため穂高連峰から八ヶ岳、南アルプス、中央アルプスは昨日以上に鮮明に浮かんでいます。
きれいな青空が広がるものの、13時の大雪渓の気温はマイナス6℃と低下し、強い風に吹きさらされて、舞い上げれた雪の粒が首筋から入ってくると思考能力すら低下させられるほどの厳しい環境になってきます。そして大雪渓はストックで突き刺すと30センチほどの新雪があります。しかし昨日以上に締まった重たい雪質のため滑走しにくい状態が広がっています。ただ昨日はやわらかい部分とパックされた部分が入り混じってそのたびに板がとられてしまうほどでしたが、今日は全体的に重たい状態で均質化されて来たため、何とか対応できるような状況です。
この晴天も14時を過ぎる頃になると上空全体を雲に覆われるようになり、16時過ぎには曇り空の中を太陽が剣ヶ峰と蚕玉岳の間に太陽が落ちて行きます。
今日の雪質は昨日よりもさら締まった状態の箇所が多く、苦労させられる状態でしたが、夕方のツアーコースにはやわらかい部分は皆無で硬く締まったカリカリと音を立てるバーンがスキー場まで続いています。朝9時の段階で30名ほどの方がツアーコースを登ってこられたということで、多くの方が滑走された後のバーンには新雪のかけらすらなくなっています。
今日は午後の寒さを除けば、これまでの厳冬のノリクラは少しずつ影を潜めているように感じます。終日極寒の日々から徐々に開放されつつあるように感じさせる一日だったように思います。
なお、次期のノリクラ雪渓カレンダーを開始するまでの期間中は、今回のように不定期で速報をお伝えする予定です。また、昨シーズンは3月より開始したノリクラ雪渓カレンダープレリリース版の開始については現在調節中のため追ってお知らせいたします。  (2008/03/09 20:10更新)

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■2008年3月8日(土)■  

@ 2008/03/08 09:15
朝からぽかぽか陽気。ウェアを脱いで出発!
(ツアーコース入口)
A 2008/03/08 10:30
青と白のコントラストが冴え渡ります
(ツアーコース)

B 2008/03/08 12:30
透明度の高い空気に覆われ、遠景の山並みもはっきりと
(ツアーコース位ヶ原入口)

C 2008/03/08 15:30
今日は終日雲ひとつない快晴の一日でした
(屋根板)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 今期の取材活動は昨年10月で終了していますので、次期の活動開始までは、不定期で速報だけお伝えいたします。
今日は終日快晴のもと、穏やかな陽気に包まれ春スキーシーズンが本格的にやってきたことを感じさせてくれた一日になりました。
日付が今日に変わる頃の乗鞍高原は満天の星空に包まれた雲ひとつなく晴れ渡る夜空が広がっています。気温はマイナス6℃、一つ一つの星粒が細かく瞬き、プラネタリウムで見る夜空がここにあります。風はほとんどないものの、ゆっくりと西から東へ流れて行く空気が顔をなぞって行きます。冷たい空気の流れに身をおいて夜空をしばらく眺めていると体の芯から冷え込みます。そして、一夜明けて朝7時の乗鞍高原は雲ひとつない快晴、完全無風でノリクラの峰々はもう茜色から真っ白にきれいに輝き、空も青さを増し始めます。そんな強い日差しのため、気温はマイナス8℃であるにもかかわらず、陽の暖かさを感じ取れるほどです。
8時ごろになると高天ヶ原や剣ヶ峰などノリクラの峰々からは激しく雪煙が上がるようになるものの、山麓の乗鞍高原は相変わらず穏やかな快晴に包まれ、8時30分のリフト営業開始とともにザックを抱えたスキーヤーやボーダーがスキー場最上部のかもしかゲレンデに向かいます。かもしかゲレンデから続くツアーコースの9時の気温はマイナス5℃、すでに10名近くのスキーヤー・ボーダーの方々がお越しになり、シールやスノーシューなど登行の準備を始めます。気温はマイナス5℃とまだ低い状態ですが、日差しはさらに強くなり、じーっとしていても背中に暖かさを十分感じられる状態となり、大半の方はウェアをザックに押し込んでから登行を開始し、中には半袖で向かう方もいらっしゃるほどです。その後もツアーコース入口までリフトを乗り継いでこられる人が続々といらっしゃり、おそらく50名近くの方がツアーコースを登ってこられたのではないかと思います。ツアーコースの最初にある急斜面では数センチの新雪が乗っているもののすでに緩み始め、多くの方が登っていったトレースは硬く踏み固められているため、シールでは滑り易い状態になっています。この雪の状態は上部では多少は良いものの、ツアーコース全体で同じような傾向が見られます。
10時を過ぎる頃になると峰々の雪煙は収まってくるものの、ツアーコースから望む位ヶ原方面にはたくさんのつむじ風が舞っている状態が確認できます。それでもツアーコース内は時折風が流れるものの穏やかな陽気に包まれ、ウェアを脱いで薄着で登っているにもかかわらず、額に汗をにじませながら登って行く方もいらっしゃるほど状態で、本当に春スキーのシーズンがやってきたと感じさせてくれます。11時の気温はプラス2℃。久しぶりにプラスの表示を観測し、そのため、ツアーコース内の雪は午前中にもかかわらず表面がパックされた状態になってきます。そして、ツアーコースから位ヶ原へ上がる最後の急斜面の正午の気温は0℃。この頃になると位ヶ原の雪煙も収まり、急斜面から望む八ヶ岳、南アルプス、中央アルプスは若干の霞みはあるものの、きれいな雪化粧の頂を確認することができます。また、位ヶ原へ登る急斜面あたりまでやってくるとやわらかい新雪部分を感じさせてくれますが、その雪の層に砂の部分はほとんどなく、長野県でも3日に観測された黄砂の影響はあまりなかったように見受けられます。
13時の位ヶ原は2℃ですが、その後冷たい空気が入るようになり、14時の気温は一気に下がってマイナス4℃と冷たさが戻ってきます。それでも相変わらずの快晴が続きます。
その後もきれいな晴天が続き、この記事を書く現在もきれいな星空が広がっています。今日は大半のエリアでパックされた雪質で滑走に苦労させられる状態でした。終日きれいな晴天に恵まれ、春スキーの温かさを十二分に味わえた一日になりました。
なお、次期のノリクラ雪渓カレンダーを開始するまでの期間中は、今回のように不定期で速報をお伝えする予定です。また、昨シーズンは3月より開始したノリクラ雪渓カレンダープレリリース版の開始については現在調節中のため追ってお知らせいたします。  (2008/03/08 18:50更新)

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■2008年3月2日(日)■  

@ 2008/03/02 09:40
春スキーシーズン到来、大勢のスキーヤーでにぎわう
(ツアーコース急斜面)
A 2008/03/02 12:25
やや重ための新雪
(ツアーコース位ヶ原入口)

B 2008/03/02 12:55
午後になっても晴天が続きます
(位ヶ原)

C 2008/03/02 16:45
今日は夕方まで穏やかな天候の一日でした
(ツアーコース)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 今期の取材活動は昨年10月で終了していますので、次期の活動開始までは、不定期で速報だけお伝えいたします。
3月最初の速報です。今日は穏やかな陽気の中、たくさんのスキーヤー・ボーダーの方々がお越しになり、春スキーシーズンが到来したと感じた一日でした。
昨日の荒天は夕方には収まりを見せてきたものの、夜になっても細かな雪が降り続き、夜半過ぎまでは時折地吹雪となるほどの暴風が吹いていました。それでも上空の雲の間からは星がのぞくようになり、天候は次第に回復し始めます。そして、6時ごろになるとノリクラの峰々を赤く染める太陽が、東の空に浮かんでいる三日月を追いかけるように昇り始めます。6時の乗鞍高原の気温はマイナス12℃。しかし気温ほどの寒さはありません。上空は薄い雲が掛かるもののきれいな青空が広がっています。ほとんど風を感じないものの、7時を過ぎる頃から大日岳に雪煙が舞い上がる様子がうかがえます。
8時ごろになると薄い雲が上空を覆うようになってくるもののそれも一時的で、日が高くなるにつれて次第に空の青さが増してきます。昨日の悪天候から一転した好天に恵まれたこともあって、スキー場の駐車場には大きなザックやスノーシューを携えたスキーヤー・ボーダーの方々の姿を見かけ、チケットセンターでは一回券を買い求める様子をうかがうことができます。そして8時30分のリフト営業開始とともにスキー場最上部のかもしかゲレンデに向かって行きます。9時のかもしかゲレンデ最上部にあるツアーコースの気温はマイナス4℃。これまでの週末ならひとり・ふたりとポツリポツリ訪れた山スキーヤーも、リフト営業開始から10分程度の間に30名ほどの方がお越しになり、今日一日を通して見ると、少なく見積もっても50名以上の方がツアーコースを登って行きました。3月に入り、これまでの冬山というイメージから春スキーというイメージになり、多くの方がいらっしゃったのかもしれません。昨日の降雪はやや水分を含んだもので、降る雪そのものも真冬の軽いものではなく、その点からも少しずつ季節が冬から春へと移行しつつあるようで、ツアーコース入口付近の木々にはたくさんの雪が枝に降り積もるようになって来ました。そしてこの雪質のため30センチほどの降雪があったものの、シールでは甲程度の沈み込みしかありません。また、きれいな結晶でないため、たくさんの方が通過したトレースはシールではかなり滑り易い状態となり、ツアーコース入口の急斜面を登り切る最後の数十メートルではグリップの効かないシールに悪戦苦闘されるスキーヤーもいらっしゃいました。
9時ごろには地吹雪が時折舞うほどの強い風が吹くものの、それも次第に収まり、青空がますます濃くなってきます。日差しの暖かさを十分に感じるようになってきた10時を過ぎる頃になると気温はマイナス4℃ではありますが、アウターをザックに押し込んで登行する方もいらっしゃいます。
ツアーコースは、全体的に見たときの積雪量は2週間前より増えているものの、風当たりの強い箇所ではほとんど変わらないところが多く、場所によっては1メートル近くも減少しているところもあります。しかし、E番の札付近の谷はほとんど埋まって、下からの登行も上からの滑走もほとんど問題ない状態になって来ました。
位ヶ原へ上がるツアーコース最後の急斜面はきれいなパウダーゾーンのはずですが、お昼近くにはたくさんのシュプールができています。急斜面の正午の気温はマイナス4℃。今日はスカッと晴れ上がった天候ではありませんが、まずまずの青空でツアーコースの途中でのんびりと休憩をされる方も多く、本当に穏やかな陽気です。そのため、昨日の水分を含んだ雪質はさらに重たさを増し、この急斜面でも四苦八苦しながら降りてくるスキーヤーも見受けられます。
ツアーコース急斜面を登りきった位ヶ原はいつものとおり多少の西風が吹くものの、その風に冷たさはなく、午後になっても穏やかな状態が続きます。それでも東の空はやや霞むようになり、八ヶ岳や南アルプスなどがはっきりしなくなってきます。いつもなら午後をまわると人影が少なくなる上部エリアも今日はまだたくさんの方が大雪渓や魔利支天の山肌を登って行く姿を見ることができます。位ヶ原では数センチの新雪しかありませんが、風の強いときに見られる雪紋はあまりありません。穏やかな天候が続く位ヶ原でも少しずつ冷たさを感じるようになり、13時の気温はマイナス6℃。少しずつ指先の感覚がなくなってきます。そして14時の大雪渓では気温はマイナス8℃まで低下します。
大雪渓はほとんど積雪量に変化は見られませんが、3週間前に見られた石碑の岩の頭や大雪渓入口のガードロープが見えなくなってきますので、多少は増加してきているようです。また、大雪渓においても軽い雪質ではなく、クラストとまでは行かないものの、板を丁寧に雪面に当てていかなければターンできない難しい雪質です。
15時近くになると上空全体が雲に覆われるようになり、16時を過ぎた頃にはその雲が少し赤く染まったのを確認するように空がフェードアウトして今日一日の好天が終わってゆきます。今日のような一日でノリクラの春スキーシーズンを迎えた方々にとってもまたとない一日となったようです。
なお、次期のノリクラ雪渓カレンダーを開始するまでの期間中は、今回のように不定期で速報をお伝えする予定です。また、昨シーズンは3月より開始したノリクラ雪渓カレンダープレリリース版の開始については現在調節中のため追ってお知らせいたします。  (2008/03/02 21:10更新)

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