【速報バックナンバー 2024年3月分】

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◎ 3月  
■2024年3月30日(土)      ■2024年3月23日(土)      ■2024年3月9日(土)      ■2024年3月7日(木)      ■2024年3月2日(土)     

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■2024年3月30日(土)     

※ ご注意 − 11月より山頂方面は冬季閉鎖となり、シャトルバスなどの交通手段はありません。十分な装備を完備した冬山経験者のみ入山できる状態ですのでご注意下さい。

季節は冬から春へと移り行く − ツアーコースは春雪/位ヶ原以降はアイスバーン 
@ 2024/03/30 09:20
風が強いものの、日差したっぷりで春の陽気
(ツアーコース入口)
A 2024/03/30 04:45
朝一番から柔らかい春雪
(ツアーコース − 入口急斜面)

B 2024/03/30 12:10
山頂方面の雲が抜け、風が穏やかになってきた
(位ヶ原)

C 2024/03/30 12:45
柔らかい春雪は位ヶ原まで − この先アイスバーンへ
(位ヶ原)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 先週は今シーズン一番の積雪量になりましたが、今週は28日(木)から29日(金)の午前中にまとまった雨となり、ツアーコースはパウダーゾーンから春雪(湿雪)に激変し、位ヶ原より上部はアイスバーンへと変化してしまいました。天候は晴天で、昨晩からの強風は昼前には収まってきました。

<乗鞍高原、道路状況、Mt.乗鞍>
早朝7時の乗鞍高原は、気温はプラス6℃で強めの風が吹いています。綺麗な青空が広がるものの、山頂方面は足早に流れる雲が厚く覆っています。乗鞍高原周辺の道路は、路肩の雪から雪解け水が流れる以外は乾燥状態で、路面凍結はほぼありません。ただし、来月12日(金)11時に開通する休暇村〜三本滝間は、開通当初は凍結していることがあるため、この区間を通行される予定の方は、冬タイヤが必要な場合があります。

Mt.乗鞍のゲレンデは、先日の雨の影響で朝一番から湿雪状態。ただ、足を取られるほどのグサグサではないため、比較的滑走しやすい状態です。なお、Mt.乗鞍は明日3月31日(日)で今シーズンの営業が終了され、明日以降はリフトを利用することができません。明後日4月1日(月)からの入山方法については、この後、ご案内いたします(→ 【Mt.乗鞍営業終了以降の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス)】)。

<ツアーコース>
9時30分のツアーコース入口の天候は晴で風の強い状態が続きます。気温はプラス5℃、朝一番で 30名ほどがツアーコース入口にお越しになり、午前中だけで40〜50名ほどが入山されました。ツアーコース入口付近の雪質は雨の影響で完全に湿雪。ただ、表面がパックされた様子はなく、滑走しやすい状態です。

日差しが燦々と降り注ぎ、途中でアウターをザックに押し込む登山者の姿が見られ、中には半袖で登る方もいらっしゃいました。そして、足早に流れる山頂付近の厚い雲は11時過ぎには姿を消して、青空に乗鞍の峰々がくっきりと浮かび上がります。

11時30分の位ヶ原急斜面の気温は5℃。バーン状態は下部よりも若干締まった感じがあるものの、柔らかい春雪が全面に広がります。バーン表面は黄砂の影響で、縞状の茶色の模様が見られ、遠景の山並みも幾分霞んでいます。

<位ヶ原>
12時の位ヶ原の天候は晴で気温はプラス2℃。午後になって風が弱くなり、山頂方面の視界を妨げる雲はもうありません。位ヶ原付近の雪質は、ツアーコースよりも硬くなるものの、柔らかい春雪といってよい状態で。ただ、位ヶ原よりも上部エリアはバーンが硬くなり、大雪渓から肩の小屋方面はシールでもなんとか登ることができたものの、肩の小屋より先は、アイゼンがないと登ることができない状態だった模様です。

富士見沢では先日の雨の影響と思われる雪崩が発生しています。しばらくは気温の高い傾向が続く見込みのため、雪崩多発地帯への立入りは控えられることをお勧めします。雪崩多発地帯は下のその他の画像をご覧ください。

<雪崩に注意、救助要請について>
ツアーコースでは3月に入って1メートル近く増加した場所もあり、先週は積雪量・増加量ともに今シーズン一番となりました。そのため、雪崩の危険性が高い状態となっています。特に危険性が高いと思われる、ツアーコースの位ヶ原急斜面の右寄り部分(下から見て)、屋根板、過去の死亡事故現場は近寄らないようお願いいたします。過去の雪崩死亡事故は、入山者の立入りによる誘発雪崩が要因と推測されます。

●過去の雪崩死亡事故 →2021/03/14速報(位ヶ原急斜面) 2020/02/01速報(3号カーブ右側斜面)

また、救助要請する場合は、警察(110番)への連絡をお願いいたします。消防やスキー場パトロールへの連絡の場合、警察や地元の救助隊との連携に時間を要する場合があります。

<ツアーコース積雪状況>
本日のツアーコースの積雪量は下記の通りで、いずれの地点も先週よりも大幅に減少していますが、昨年よりも多い状態です。
・ 1番標識付近(標高 約2130メートル)で105センチ。(先週より50センチ減少。昨年より75センチ多い。)
・ 3番標識付近(標高 約2235メートル)で120センチ。(先週より25センチ減少。昨年より45センチ多い。)
・ 5番標識付近(標高 約2305メートル)で220センチ。(先週より40センチ減少。昨年より70センチ多い。)

次回速報は4月6日(土)の予定です。(2024/03/30 20:15更新)

 【Mt.乗鞍営業終了以降の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス)】
3月31日(日)でMt乗鞍スキー場の営業が終了します。それに伴い、県道乗鞍岳線の除雪、乗鞍岳春山バスの運行開始などにより、ツアーコース入口や大雪渓・山頂方面へのアクセス方法が変わってきます。下記を参照のうえ、入山されるようお願いいたします。
特にスキー場営業が終わってから、県道乗鞍岳線の休暇村〜三本滝開通までの間。4月1日(月)〜4月12日(金)11時までは、休暇村から全山自力で登行することとなりますので、ご注意ください。

  スキー場〜三本滝ゲート
(標高1600〜1800m)
三本滝ゲート〜ツアーコース入口
(標高1800〜2000m)
ツアーコース入口〜位ヶ原
(標高2000〜2500m)
位ヶ原方面〜大雪渓
(標高2500〜2600m)

●3月31日(日)まで

(Mt乗鞍営業期間)

リフト乗車 リフト乗車 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)

●4月1日(月)〜4月12(金)11時

(休暇村ゲート開門前)

徒歩(休暇村G、スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)

●4月12日(金)11時〜28日(日)

(休暇村ゲート開門後)

マイカー(県道乗鞍岳線) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)

●4月29日(月)予定〜5月下旬

(春山バス運行開始後)

マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜位ヶ原山荘:標高2350m) 徒歩(スノーシュー等)

●5月下旬〜6月30日(日)

(大雪渓延長運行開始後)

マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜大雪渓:標高2600m)
【岐阜県】 乗鞍スカイラインは道路崩落のため開通未定

 

3月30日(土)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


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■2024年3月23日(土)     

※ ご注意 − 11月より山頂方面は冬季閉鎖となり、シャトルバスなどの交通手段はありません。十分な装備を完備した冬山経験者のみ入山できる状態ですのでご注意下さい。

季節外れの猛吹雪 − 深雪でラッセルは悪戦苦闘
@ 2024/03/23 09:25
朝から猛吹雪
(ツアーコース入口)
A 2024/03/23 10:05
積雪はすでに20〜30センチに
(ツアーコース − 入口急斜面)

B 2024/03/23 11:40
膝上まで埋まる深雪に悪戦苦闘
(位ヶ原山荘への分岐ルート)

C 2024/03/23 12:35
若干重めだがパウダーランが楽しい
(ツアーコース位ヶ原急斜面 − 雪崩に注意)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 今週は19日(火)の夕方から20日(水)の終日にかけて、まとまった降雪に見舞われ、さらに今日は朝から激しい吹雪により大雪の一日となりました。

<乗鞍高原、道路状況、Mt.乗鞍>
早朝7時の乗鞍高原は、吹雪の朝を迎えます。気温はマイナス1℃、吹雪は明け方から始まり、観光センター周辺では1時間ほどで5センチほどの積雪となる大雪です。そのため、道路の積雪も一気に増加し、乗鞍高原内の県道では坂道を登れないクルマも見られました。また、午後になると乗鞍高原内では雪から雨に変わり、路面は圧雪から湿雪に変化してスタッドレスタイヤが効きにくい状態となり、スリップなどにご注意下さい。

Mt.乗鞍もこの大雪で、かもしかゲレンデ等では未圧雪バーンが広がり、3月下旬としては比較的軽い雪を楽しむことができた思われます。ただ、午後になると、夢の平付近から雨となり、重めの雪質へ変化してしまいました。

<ツアーコース>
9時30分のツアーコース入口の天候は猛吹雪・・気温マイナス1℃、明け方からの降雪が20センチほど降り積もり、さらにその下に19日(火)〜20日(水)の新雪が積もって、全体的に30〜40センチほどの新雪となっています。雪質は降り始めは比較的柔らかめでしたが、時間とともに少しずつ重たくなって行きました。

この吹雪のため、訪れる方は非常に少なく、午前中は3〜4名ほど。シールでの登行はそれほどのラッセルではなかったものの、スノーシューは膝近くまで埋まる状態。そして、位ヶ原急斜面手前から分岐する位ヶ原山荘へのルートは、深雪となる樹林帯の中のため、スノーシューでは膝上まで埋まり、悪戦苦闘の連続だった模様です(時間に余裕をもって行動してください)。

正午の位ヶ原急斜面の気温はマイナス2℃、新雪は30〜40センチほどで、やや重たい状態。それでも、雪質に逆らわずにターンすれば、パウダーを楽しめる状態でした。

<雪崩に注意、救助要請について>
ツアーコースでは3月に入って1メートル近く増加した場所もあり、特に今週は場所によって50センチ以上も増えていて、積雪量・増加量ともに今シーズン一番となっています。そのため、
ツアーコース以外の山頂方面等でも同様に積雪が増加していると考えられ、雪崩の危険性が高い状態となっています。特に危険性が高いと思われる、ツアーコースの位ヶ原急斜面の右寄り部分(下から見て)、屋根板、過去の死亡事故現場は近寄らないようお願いいたします。過去の雪崩死亡事故は、入山者の立入りによる誘発雪崩が要因と推測されます。

●過去の雪崩死亡事故 →2021/03/14速報(位ヶ原急斜面) 2020/02/01速報(3号カーブ右側斜面)

また、救助要請する場合は、警察(110番)への連絡をお願いいたします。消防やスキー場パトロールへの連絡の場合、警察や地元の救助隊との連携に時間を要する場合があります。

<ツアーコース積雪状況>
本日のツアーコースの積雪量は下記の通りで、いずれの地点も積雪量・増加量ともに今シーズン最高となっています(雪崩に注意)。
・ 1番標識付近(標高 約2130メートル)で155センチ。(先週より50センチ増加。昨年より110センチ多い。)
・ 3番標識付近(標高 約2235メートル)で145センチ。(先週より25センチ増加。昨年より55センチ多い。)
・ 5番標識付近(標高 約2305メートル)で260センチ。(先週より65センチ増加。昨年より95センチ多い。)

次回速報は3月30日(土)の予定です。(2024/03/23 20:00更新)

3月23日(土)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


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■2024年3月9日(土)     

※ ご注意 − 11月より山頂方面は冬季閉鎖となり、シャトルバスなどの交通手段はありません。十分な装備を完備した冬山経験者のみ入山できる状態ですのでご注意下さい。

吹雪の一日、まとまった降雪が続き厳冬期並みの軽いパウダー、雪崩注意 
@ 2024/03/09 09:35
吹雪の中、多くの入山者が訪れる
(ツアーコース入口)
A 2024/03/09 10:10
軽い新雪が40センチ、太もも近くまで踏み抜く
(ツアーコース − 入口急斜面)

B 2024/03/09 13:20
ワカンを履いていても、ディープパウダーは辛い
(ツアーコース − 1〜2番標識間)

C 2024/03/09 12:55
パウダーランが楽しめるが下地は硬く、雪崩に要注意!
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 南岸低気圧と冬型が交互に到来し、この1週間で2回も大雪に見舞われました。
今週は4日(月)から5日(火)にかけてやや重ための湿雪が降り、それが夜間の冷え込みで表面が凍結し、その上に8日(金)から今日にかけて乾いたパウダーがまとまって降るという状況となっています。ツアーコースは厳冬期並みのパウダーランが楽しめますが、硬い層の上に新雪が乗っている状態のため、雪崩の危険性が非常に高い状態です。

<乗鞍高原、道路状況、Mt.乗鞍>
早朝7時の乗鞍高原は、吹雪の朝を迎えます。気温はマイナス8℃、昨日お昼ごろから降り始めた雪は夜明けごろから降り方が強くなり、降雪で視界が煙るほどの降り方です。観光センター周辺は降り始めから20〜30センチほどの降雪となっていて、国道・県道ともに除雪ドーザーが夜明け前から複数台出動し、綺麗に除雪されているため、冬用タイヤ・タイヤチェーンであれば問題なく走行可能です。

Mt.乗鞍は、通常通り営業が開始されますが、かもしかリフトは山頂駅の吹き溜まりの除雪が間に合わず、9時20分に運行開始となりました。もちろん、かもしかゲレンデは全面パウダーでリフト運行開始と同時に多くの方が飛び込んで行きます。

<ツアーコース>
9時30分のツアーコース入口の天候は吹雪・気温マイナス10℃。今日は日本山岳会のメンバーが集まっていて、朝一番の段階で30名以上の入山者が訪れています。入口付近のバーンは軽いパウダーが20〜30センチほどあり、その下が非常に硬い構成になっていて、この状態は最上部の位ヶ原急斜面でも同様の状態です。

入口急斜面に差し掛かると新雪はさらに増加して、40センチ前後に達します。そのため、ツボ足になると、膝から太ももまで容易に踏みぬいてしまう状態。ワカンで訪れた登山者はできるだけ先行者の作ったトレース上を歩くものの、それでもかなり沈み込み苦労されていました。

ツアーコースは全体的に40センチ前後の軽いパウダーが広がります。しかし、下地がかなり固いため、2番標識より山麓側では、下山滑走で滑走面に硬い下地がコツコツと当たる状態です。それより上部は厳冬期並みのパウダーランが楽しめます。

12時の位ヶ原急斜面の天候は吹雪・気温マイナス13℃、視界は位ヶ原急斜面の上端がほとんど見えない程度まで悪化、この状態の場合はここで撤退をお勧めします。そのため、今日はこれ以上先に向かう入山者はありませんでした。

位ヶ原急斜面は2021年3月14日(日)に死亡事故を伴う雪崩が発生しております(→2021年3月14日(日)速報参照)。今回のようにまとまった降雪時は十分注意してください(登攀は左側斜面から登って行ってください)。

<雪崩に注意、救助要請について>
3月7日(木)の速報でもお伝えしたように、硬い層の上に軽い新雪が積もっているため、雪崩の危険性が非常に高い状態です明日は天候が回復する予想が見られ、危険性がさらに高まります。特に危険性が高いと思われる、ツアーコースの位ヶ原急斜面の右寄り部分(下から見て)、屋根板、過去の死亡事故現場は近寄らないようお願いいたします。過去の雪崩死亡事故は、入山者の立入りによる誘発雪崩が要因と推測されます。

また、救助要請する場合は、警察(110番)への連絡をお願いいたします。消防やスキー場パトロールへの連絡の場合、警察や地元の救助隊との連携に時間を要する場合があります。

<ツアーコース積雪状況>
本日のツアーコースの積雪量は下記の通りで、今シーズン最高となっています。
・ 1番標識付近(標高 約2130メートル)で90センチ。(先週より25センチ増加。昨年より5センチ多い。)
・ 3番標識付近(標高 約2235メートル)で140センチ。(先週より30センチ増加。昨年より25センチ多い。)
・ 5番標識付近(標高 約2305メートル)で225センチ。(先週より40センチ増加。昨年より35センチ多い。)

次回速報は3月16日(土)の予定です。(2024/03/09 20:30更新)

3月9日(土)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


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■2024年3月7日(木)     

※ ご注意 − 11月より山頂方面は冬季閉鎖となり、シャトルバスなどの交通手段はありません。十分な装備を完備した冬山経験者のみ入山できる状態ですのでご注意下さい。

この週末、ツアーコース・位ヶ原・すべり台・富士見沢・山頂方面に向かう方は十分ご注意下さい 
@ 2024/03/07
5日(火)〜6日(水)の湿雪で積雪増加
(屋根板方面)
A 2024/03/07
湿雪の影響で縦溝が走り、表面3〜5センチ凍結
凍結した表面にさらに降雪があれば雪崩の危険
(屋根板部分拡大)

B 2024/03/07
今週末、降雪が予想され、雪崩多発地帯(屋根板・死亡事故現場)では十分注意
(山頂方面地図)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ このところ、南岸低気圧と寒気が交互に通過し、それに伴って、雪面は湿雪と凍結を繰り返す状況が続いています。こちらの画像は、本日3月7日(木)の屋根板方面の画像です。湿雪の影響で縦溝(雨水が流れた跡)が見られ、表面は3〜5センチが凍結しています。

ツルツルに凍結した表面に降雪があると雪崩の危険性が高くなります。今週末にかけて再び降雪が予想され、屋根板や過去の死亡事故現場などの雪崩多発地帯は十分注意が必要です。また、表面がアイスバーンになっていますので、滑落にもご注意下さい。

この週末、ツアーコース・位ヶ原・すべり台・富士見沢・山頂方面に向かう方は十分ご注意下さい。

3月7日(木)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


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■2024年3月2日(土)     

※ ご注意 − 11月より山頂方面は冬季閉鎖となり、シャトルバスなどの交通手段はありません。十分な装備を完備した冬山経験者のみ入山できる状態ですのでご注意下さい。

湿雪かと思いきや、綺麗なパウダーゾーンが広がる 
@ 2024/03/02 09:35
今日は終日マイナス10℃以下の極寒
(ツアーコース入口)
A 2024/03/02 10:55
パウダー15〜20cmの下に氷結した層が3〜5cm存在
(ツアーコース − 1〜2番標識間)

B 2024/03/02 12:50
ラッセル、頑張ります〜 
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

C 2024/03/02 12:10
厳冬期並みの軽いパウダーを堪能
(ツアーコース ー 位ヶ原急斜面)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 一昨日2月29日(木)の晩から昨日3月1日(金)の朝にかけて降った湿雪により、ツアーコースはコンディション悪化が予測されましたが、、昨日3月1日(金)に降った乾いた新雪が予想以上に積もっていて、厳冬期並みのパウダーを楽しむことができました。

<乗鞍高原、道路状況、Mt.乗鞍>
早朝7時の乗鞍高原は、綺麗な青空の朝を迎えます。気温はマイナス8℃。時折、強風が吹き抜け、山頂方面は全く視界のない状況です。国道158号は一部凍結が見られ、乗鞍高原につながる県道乗鞍岳線は、乗鞍高原一帯を含め全区間圧雪路になっていますので、冬用タイヤ・タイヤチェーンは必須です。

Mt.乗鞍の第三駐車場は、先週末で有料エリアが終了し、この週末は全エリア無料となっています。3月に入るとやや来場者が少なくなる傾向が見られますが、朝早くから多くの方がお越しになり、今日も満車となりました。バーンコンディションは昨日の新雪で表面は柔らかいものの、場所によっては下地の硬い部分により、スピードが出やすい状況でした。先週は雪不足によりゲレンデ内に石などが見られる箇所があったものの、この1週間で20〜30センチ程増え、ゲレンデコンディションは回復しました。

<ツアーコース>
9時のツアーコース入口の天候は晴。時折、強めの風が吹き抜ける状況。気温はマイナス10℃、しっかりとした日差しが差し込むものの、3月とは思えない寒さがとなり、今日は終日にわたって、マイナス10℃以下の極寒が続きました。入口付近のバーン状況は数センチのパック。その下には20〜30センチの新雪の層があり、この状況は入口急斜面まで続きます。今日の午前中の入山者は20名前後でした。

入口急斜面以降は、表面に15〜20センチのパウダーがあり、これは昨日降った軽い雪と思われ、その下に3〜5センチの氷結した層があって、その下に再び新雪が15センチほど分布する状況。昨日の降雪がなかったら、パックした氷結層がむき出し状態となっていて、登るのも・下るのも困難な状況になっていたものと思われます。今日の段階では表面のパウダーと氷結した部分で崩れやすい感触はありませんでしたが、今後、状況変化が生じた場合、雪崩などの危険性が増すものと思われます。

正午の位ヶ原急斜面の天候は青空が広がるものの、細かい吹雪が続く状況。気温はマイナス12℃。新雪は20〜30センチほど。その下地には下部のツアーコースと同様に硬い部分があります。ただ、登攀・滑走にはほとんど影響はなく、位ヶ原急斜面は厳冬期並みのパウダーを味わうことができました。

なお、ツアーコース全体の下山滑走の感触は、位ヶ原急斜面から6番くらいまでは厳冬期並みのパウダー、5番から1番までは底付き感があるもののパウダーが楽しめ、入口急斜面はパックされて滑りにくい状況でした。

位ヶ原急斜面は2021年3月14日(日)に死亡事故を伴う雪崩が発生しております(→2021年3月14日(日)速報参照)。今回のようにまとまった降雪時は十分注意してください(登攀は左側斜面から登って行ってください)。

<位ヶ原>
13時の位ヶ原の天候は雪、午後になって風はやや収まり、視界は100メートルほど。気温はマイナス14℃まで低下します。積雪は先週よりも25センチほど増加しております。午後になって天候がやや回復傾向となりましたが、午前中は視界が悪く、ほとんどの方が位ヶ原で引き返してきた模様です。

<ツアーコース積雪状況>
本日のツアーコースの積雪量は下記の通りで、一昨日・昨日の降雪で35〜45センチほど増加しました。
・ 1番標識付近(標高 約2130メートル)で65センチ。(先週より45センチ増加。昨年より45センチ少ない。)
・ 3番標識付近(標高 約2235メートル)で110センチ。(先週より35センチ増加。昨年より5センチ少ない。)
・ 5番標識付近(標高 約2305メートル)で185センチ。(先週より35センチ増加。昨年より10センチ少ない。)

次回速報は3月9日(土)の予定です。(2024/03/02 20:30更新)

3月2日(土)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


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