ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.6(2008/04/26〜27) B
【ツアーコース U】
霙交じりの降雪が激しくなります | 雪化粧 |
ツアーコース入口の急斜面を登り切ると霙交じりの雪が激しく上空から落ちてくるようになります。周囲のオオシラビソの枝葉はご覧のように雪化粧が施されるようになって来ました。
トレースが徐々に隠れて行きます |
そのため、トレース跡やシュプールはその輪郭がかなり薄くなってきています。積もり始める雪質も若干ではあるものの、それまでシールにもたつく感じがあったものから軽いものへと変化を始めます。
雨→霙→雪とめまぐるしく変化する天候 − 上部へ向かうほど霧が濃くなる |
今日のツアーコースは本当に天候の変化が激しく、雨と霙と雪がめまぐるしく変化し、上部に向かうほど霧が徐々に濃くなり、先へ進むのが億劫になるほどの状況になってきました。
先週よりも20〜30センチ減少 |
こちらはツアーコース中間付近にあるB番の標識。それまでほとんど積雪量に変化がありませんでしたが、先週と比べて20〜30センチほど積雪量が減少しています。これほどの急激な減少はこれまでありませんでした。
今日はこの天候のためあまり多くの方はツアーコースに出向いていませんが、それでもお昼を過ぎるとツアーコースへ戻ってくる方が見えます。位ヶ原を少し登った所で引き返されたこちらの方、上部は若干新雪が増えているけど、こことほとんど変わらないとのこと。
先週より50センチ近く減少 |
こちらはツアーコース上部のD番の標識。先週は若干の増加を見せましたが、今週は50センチ近く減少しています
今日は本当に人影が少ないツアーコースで、本日お目にかかることのできた最後の方々。やはり位ヶ原を少し登った所でひきかえってこられたとのことです。
購入されたばかりのGPSを使用して... |
いろいろお話をお聞きすると、今日は購入されたばかりのGPSを試しに使ってみるためにお越しになったとのこと。色々な製品があるかと思いますが、実際に現地で使用する前に事前に目的地の地形図データーを入れるなど、使い物になるまでに若干の手間が必要です。もちろんGPSがあっても等高線など地形図そのものを読み取る技量がないといけません。
めまぐるしく変化する天候 − 一瞬位ヶ原が見えても絶対に立ち入ってはいけません |
天候の激しい変化はお昼を過ぎても変わらず、位ヶ原へ登る最後の急斜面が見えたかと思うと目の前の光景すらわからなくなる状態が頻繁に繰り返されます。
ですから、このような状況では位ヶ原が見えたからといって、先に進むと目印のない位ヶ原では元に戻れなくなりますので、特別な装備があって、地形などをよく熟知していない限りは絶対に立ち入ってはいけません。
ここを過ぎれば、ツアーコース最後の位ヶ原へ上がる急斜面です。
【ツアーコース V】
位ヶ原へ登る急斜面 |
こちらはツアーコースから位ヶ原へ登る急斜面。
降雪は湿雪から新雪の感触へ |
この付近に差しかかると気温が低下し始めているせいもあって、湿った雪質からしっかりとした新雪の感触がシールの裏から感じ取れるようになってきます。
急斜面右側の樹林帯 |
この時期、ツアーコースから位ヶ原山荘に向かう方もいらっしゃるかと思いますが、この急斜面の右側からアクセスすることになります。今日は比較的視界が開けるときがありますので、この急斜面の右側の存在がわかりますが、濃霧のときは位ヶ原山荘へのルートを示す赤いリボンどころか、急斜面中央からは画像のような右端の樹林帯すら確認することはできません。
樹林帯に沿って登って行く |
したがって、急斜面に差し掛かる手前から樹林帯とオープンバーンの境を登って行く必要があります。そうすれば右の画像のように赤いリボンをつけた竹ざおを発見することができます。
険しいコースをアプローチするのは確かにそれなりの訓練や技量が必要です。しかし、悪天候の時にどのようにすれば安全にルートを進むことができるかという状況判断は日常生活の中でも必要な能力といえると思います。
確実に右端を進めば位ヶ原山荘への赤いリボンを見つけることができます |
確実に右側をトレースして行けばご覧のように赤いリボンをつけた木々を見つけることができます。そして、右の画像のようにかなり短い間隔で次のリボンを見つけることができますので、濃霧のときでも位ヶ原山荘に到着することができます。ここから位ヶ原山荘まではゆっくり歩いても30分程度で到着すると思います。(→ Next)
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