ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.11(2009/07/25〜26) @
【大雪渓】
今回の週末も、不安定な天候を見せ、天気の行方は、梅雨前線の気の向くままに、もてあそばれた状態でした。
25日(土)は、曇空の朝から始まり、大雪渓付近は強風と濃霧に覆われ、次第に小雨が降ったり止んだりを繰り返します。それでも、時折、位ヶ原付近まで視界が開けるときもあって、今日は一日を通して、濃霧と小雨を繰り返す状況で推移するのかと、誰もが感じる状況でした。しかし、午後になると、雨が強弱を繰り返し、15時前からはまるで夕立のような激しい降り方と、雷鳴がとどろく荒れた天候となってしまいました。
そして、26日(日)も、ほぼ、同じような天候の推移を見せますが、お昼ごろに急に日差しと青空が広がる状態になって、天候の回復を期待させるものがありました。しかし、それとは裏腹に、午後は何度も訪れるスコールに見舞われた点が、昨日以上に不安定な天候になってしまいました。
いつもなら、大勢のスキーヤー・ボーダーでにぎわうモーグルコースも、この天候で訪れる方はまばら。それでも、アルペンキャンプでお越しになったスキーヤーが、比較的多く見られ、雪渓上部では、ポールをセットして果敢に攻める様子がありました。
大雪渓の雪解け状況は、先週と比べて、やや、落ち着いている様子が見られます。全般的に見て、雪渓下部は昨年並み。雪渓上部は昨年より一週間ほど早い状態で、エリアによって三週間も早いところが見られます。
それでは7月最後の大雪渓の様子をお伝えします。
【7月25日(土)、観光センター】
観光センター前駐車場 |
早朝6時の観光センター前駐車場。気温は18℃。昨晩の雨は止んで、路面が乾き始めます。
どんよりとした天候 |
雨は止んでも、上空の雲はどんよりとした状態が続き、高天ヶ原や剣ヶ峰といった乗鞍の峰々どころか、すぐ目の前にあるはずの、スキー場の鳥居尾根ダウンヒルコースすら分からないほど、雲が低く垂れ込めています。
シャトルバス停留所 |
駐車場のあちこちでは、いつものように大雪渓に向かうスキーヤーの方々の準備の様子が見られ、駐車場内のシャトルバス専用停留所に集まり始めます。
定刻どおり、7時のシャトルバスがやって来ると...
シャトルバス運転手さん − 今年初めての再会 | 発車までの僅かな時間に挨拶を交わします |
毎年、シャトルバスの路線を担当されるこちらの運転手さん。今年は初めての再会です。改札・乗車の僅かな時間ですが、少しばかりの挨拶を交わします。
観光センターから終点の畳平までの県道乗鞍岳線は、つづら折れと狭い幅員が約20kmにも及ぶ道路で、大型バスの行き来は大変なもの。特に、繁忙期に10台近いバスを連ねての運行は、シャトルバス同士を対向させる場所とタイミングも計算に入れながらハンドルを握る必要があり、時には、広めの場所に複数台のバスを分散して待機させてから対向するなど。この路線を知り尽くしていないとできないことも多々あるようです。
トランクにスキー板を搬入したら...
大雪渓に向けて出発です。
【車窓から】
本日、山頂付近が見られたのはこの一瞬だけ | 休暇村を過ぎて、鬱蒼とした林の中へ |
雲間から、時折、剣ヶ峰の姿が見られます。天候の回復が感じられるものの、山頂付近の様子が見られたのは、今日はこの一瞬だけ。県道乗鞍岳線は、休暇村を過ぎると、再び、森林の中へと進んでゆきます。
生い茂ったカラマツの枝が道路にまで伸びる |
休暇村から三本滝ゲートまでの区間は、カラマツに囲まれた鬱蒼とした林の中。新緑のシーズンは過ぎて、生い茂ったカラマツの枝が道路にまで伸びるようになり、バスは、時折、枝先を掠めながら、先に進みます。
位ヶ原山荘 |
観光センターからおよそ15kmほど進んだ位ヶ原山荘。
徐々に残雪が少なくなります |
標高2350メートルの位ヶ原山荘付近から森林限界となり、視界が開けるようになってきます。先々週あたりまでは、残雪と新緑のコンビネーションが美しかった周辺の山肌も、その残雪がかなり少なくなってきました。
11号カーブ付近 |
位ヶ原山荘から1.5kmほど進んだ11号カーブ付近。冬のツアーコースの位ヶ原急斜面を登りきったところになります。こちらでも、残雪が極僅かになっています。
さらに進んで、位ヶ原お花畑付近では...
位ヶ原お花畑 − これから本格的な高山植物のシーズン |
位ヶ原お花畑の残雪はほとんどなくなり、これから本格的な高山植物の季節になってくるはずです。
4号カーブ |
県道乗鞍岳線で、最も雪の壁が高かった4号カーブも、その雪の壁がほとんどなくなっています。
4号カーブを過ぎ、数百メートルすれば、大雪渓に到着です。(→ Next)
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