ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.9(2010/07/10〜11) @
【大雪渓】
西日本を中心に大雨が続き、梅雨末期の激しい天候が各地で見られるようになって来ました。今回のノリクラにおいてはそれほど激しい状況ではありませんでしたが、今後の梅雨前線とそれに沿うように移動する低気圧の状況に注意が必要であることには変わりありません。
今週末の天候も、先週の中盤までの天気予報ではあまり芳しくない予測がでていましたが、前日の金曜日あたりから、10日(土)は終日晴マークが並ぶようになり、天候の予測が難しい状況でした。実際に10日(土)は、翌日の雨はすっかりやんで、乗鞍高原では朝から綺麗な青空が広がり、すがすがしい一日を始めることができました。ただ、乗鞍高原からでも大雪渓エリアに帯状の雲が終始横たわっている様子が見られ、上部エリアの天候が芳しくないことは容易に想像でき、実際に午前中は濃霧に見舞われ、その濃霧が抜けると一気に青空が広がる状況。それでも午後になると、再び雲が低く垂れ込めるようになり、15時からまとまった雨となってしまいました。それでも乗鞍高原では若干のお湿りがあった程度で、終日晴マークはとりあえず的中したようです。
翌日の11日(日)の乗鞍高原は、7時ごろから小雨が降り始めたものの、大雪渓エリアでは午前中はほぼ曇。ただ、正午を境にまとまった降り方となり、午後は時折横殴りの荒れた天候となりました。
それでは、週末の大雪渓の様子をお伝えします。
【7月10日(土)、観光センター前駐車場】
7月10日(土)、朝6時30分の観光センター前。
綺麗な青空が広がるものの、ノリクラの峰々にはご覧のように雲が横たわり、大雪渓付近の天候はあまりはっきりとしない様子が想像できます。
今日のような梅雨の晴れ間はなかなか予測が難しく、曇〜雨だった週間予報も昨日の段階で終日晴マークに変更され、そんなことも影響しているかと思いますが、観光センター前駐車場に訪れる方もまばらな状態。
それでも、大雪渓に向けて出発の準備をするボーダー・スキーヤー姿がちらほらと見かけることができます。
こちらは観光センター前駐車場に設置されているタクシー乗り場。
早朝から待機しています |
7月ともなれば、6時前から待機して、お越しになる乗客の方を待っています。
人数が集まれば割安で乗車することも可能で、また、事前に予約されて乗車するケースも多く、ご自身の旅行のスケジュールにあわせて、タクシーの予約時間を設定することも可能です。
そして、7時のシャトルバスが到着。
いつものように改札を行い、ボードなどのトランクへの搬入が行われます。
発車までのちょっとした待ち時間に、先輩車掌が今シーズンからシャトルバスの車掌を担当される方へアドバイスされます。
繁忙期ともなれば、ダイヤ通りに運行させるための乗客の誘導などが大きなポイントとなります。来週は海の日を含む三連休となり、天気にも左右されますが多くの人出が予測されます。
それでは大雪渓に向けて出発です。
【車窓から】
ここからはいつものようにシャトルバスの車窓の様子をお伝えします。
毎週、同じように緑の回廊が続きますが、よく見るとその色合いにも変化があります。どちらの画像にも左側に針葉樹が立っています。常緑樹である針葉樹は通年にわたって葉をつけていて、年数を経ていることから深い緑色を呈しています。
一年ごとに葉を落とす広葉樹は春になって新しい新緑が芽生え、明るい緑色から徐々に色合いが濃くなって行きます。そのため、これまでは針葉樹の深い緑と広葉樹の明るい緑の対比が目立ちました。その広葉樹が生い茂ってきてその緑の色合いの変化も少なくなってきています。
森林限界付近の位ヶ原山荘を越えると...
先週あたりまで多く見られた残雪もかなり少なくなってきました。
ご覧のように山頂付近には雲がかかっています。稜線付近に横たわる雲の帯が観光センターから確認できましたが、その雲が間近に接近しています。このような「雲の境目」をはっきりと確認することは平地ではなかなか体験できませんが、高山帯ではごく普通に見られる光景です。
中腹ではもう花期が終わってしまったナナカマドもご覧のように標高の高いところではこれからがシーズンです。
5号カーブ | 4号カーブ |
宝徳霊神バス停のある5号カーブではさほど雪解けを見せていませんが、大雪渓手前の4号カーブは先週からかなり雪解けが進んで、雪の壁が低くなっています。状況としては昨年並みです。
そして、大雪渓に到着です。(→ Next)
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