ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.17(2010/09/04〜05) E
【雪渓上部 V − モーグルコース】
こちらは雪渓上部左側。大雪渓の中でも急斜面のバーンが広がり、シーズン終盤まで積雪の残るエリアです。
雪渓下部での滑走が困難になり、雪渓上部(左側・右側)がメインの滑走エリアとなって来ていますが、今後、さらに雪解けが進んで雪渓上部右側も滑走ができなくなる8月下旬以降は、冷え込みの影響からバーンは硬くなってきて、スプーンカットというよりも大きな氷の柱が一面に現れ、初心者の滑走は困難な状況です。また、雪渓上部左側は他のエリアよりも急斜面であることに加え、下部は全面岩場であるため、滑落すれば大怪我となる可能性もあります。
したがって、今後は初心者、及び、初めてノリクラのお越しになる方は滑走できませんのでご注意ください。
雪渓上部左側の状況としては、ほぼ昨年並みです。
こちらは雪渓上部左側の下端部分。右の画像は先週まで滑走できたコブラインですが、ご覧のように周辺に岩が出てきて滑走不能となりました。
そのため、さらに左側に新たなラインが2本に作成されました。
一つ目は先週までのラインのすぐ左側で、長さは53メートル×14コブで、基礎スキーの方でも滑走可能なラインです。
ただ、この箇所は後半の斜度が少し落ち込んでいて、滑走には注意が必要です。
さらに左側(南側)にもう一本ラインを作成しようとされています。
9月4日(土)はほぼ終日に渡ってコブ作りです。それでも強い日差しで何とかバーンも緩んでスコップで掘り進めることができる状態です。
翌日の9月5日(日)には完成して滑走するものの、あまりにもコブとコブのピッチが狭く、対応に苦慮するモーグラーも多い状況。長さは先ほどのコブラインとほぼ同じで、55メートルですが、コブ数は先ほどの14コブよりも多い24コブです。
雪渓上部左側の中央部分は下半分の斜度変化が激しく、かなりの落ち込みとなっています。
左の画像は下端部分ですが、ご覧のような斜度。歩けば膝がすりそうなほどの急斜面で、しかもかなり硬いバーンにブーツの先端がかろうじて引っかかるほどバードなバーン。この状態だと、完走で来てもスキー板をはずすことができません。
そのため、ボードのソフトブーツではとても歩くことができず、アイゼンが必要です。また、今回も滑走を終えてスキー板をはずした瞬間に足を滑らせて滑落する方が続出しており、また、滑走中に転倒して、そのまま下の岩場まで滑落するケースもあって、かなり危険な状態です。
そのため、初めての方には絶対にお勧めできない状況であるばかりか、常連の方々におかれましても細心の注意のもとで滑走してください。
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昨年の上端付近 2009 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.17(2009/09/05〜06) D |
今週の上端付近 ほぼ昨年並み |
こちらは上端付近。ほぼ昨年並みの状況です。
上端部分の積雪は2メートルほど。また、上端部分は先週よりも2〜3メートルほど下がっています。
上部岩盤からの落石 | 先週からの雪解けは高さ2メートル近くに達する |
先週まで雪渓上端部分に寄りかかっていた大岩は、他の岩の上に乗る状態となっています。このまま安定するかどうかわかりませんので、今後も引き続き注意が必要です。また、この状況から、先週よりも2メートル近く雪解けしていることがわかります。
雪渓上部左側下端までの距離は先週の117メートルから102メートルです。先週と同様、ほぼ昨年並みです。(→ Next)
■ご注意■
今回の大雪渓関連の記事はノリクラ初心者の方を対象にしておりません。ノリクラデビューをお考えの方は来年の夏シーズンをご検討ください。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。今後、大雪渓に新雪が降った場合でも、急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。
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