ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.12(2011/07/28〜29) B
【雪渓下部 U − モーグルコース】
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昨年同時期より二週間遅い大雪渓〜肩の小屋
登山道 2010ノリクラ 雪渓カレンダーVol.14(2010/08/13〜15) A |
今週の大雪渓〜肩の小屋 登山道 昨年より二週間早い雪解け |
前頁のシナノキンバイやコバイケイソウの咲く中をさらに進むと、ご覧のような積雪箇所が現れます。先週と比べてかなり積雪箇所が少なくなってきていますが、状況としては、先週と同じく、昨年よりも二週間ほど早い雪解け状況です。
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大雪渓〜肩の小屋 登山道 − 積雪が残っているのはこの箇所のみ |
しかし、今日のような天候のときは、雪は硬くしまっていて、登ることができても、下山することが困難な状況です。さらに雪解けが進むと、雪渓の最下部は氷になっていて、さらに滑りやすい状況となっていますので、注意が必要であることに変わりありません。
大雪渓から肩の小屋への登山道で、積雪が残っているのはこの箇所のみとなり、おそらく、次週にはこの積雪もほとんどなくなることと考えられます。
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先週のモーグルコーススタート付近 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.11(2011/07/21〜22) B |
今週のモーグルコーススタート付近 先週からの雪解けは高さ1.5メートル |
こちらはモーグルコーススタート付近の様子。左の画像の先週は大岩の上に乗っている岩が見える程度でしたが、右の画像のように、今週はその下の大岩が姿をあらわしている様子が見られます。高さ1.5メートルほどの雪解けであることがわかります。
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昨年同時期より一週間遅いモーグルコーススタート付近 |
こちらは昨年同時期より一週間遅い同じエリアの画像です。今週はこの画像よりも雪解けが進んでいることから、先週と同様に、昨年よりも一週間以上早い雪解けであることがわかります。
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そして、今日もモーグルコースにはスキーヤーの方々がお越しになっています。
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雪解けで階段が不明瞭 − ソフトブーツでは登ることが困難 |
モーグルコース横には、スタート位置まで登って行く階段ができています。しかし、雪解けでその形状が不明瞭な状況になっています。日差しがあり、気温の高いときなら、不明瞭な階段でも問題ありませんが、今日のようなバーンの硬いときは、ボードのソフトブーツでは登って行くことが困難なことが予測されます。
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コースの長さは16コブ |
スタート部分には、左の画像のように岩の頭が出てきて、先週よりも数ターンほどコースが短くなり、コースの長さは16コブ。(距離は濃霧のため計測できませんでした。)
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コース内の氷柱を削って整備 |
雪解けと冷え込みで、コブの中にもスプーンカットや氷柱が発生し、滑走する前にバーン整備をする必要があります。スキーのエッジで氷柱を一つひとつ削って行きます。
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全員でコース整備 |
デラがけの要領でコブの中のスプーンカットをフラットにならして行きますが、なかなかきれいにならないもの...
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あとは滑りながら整備 |
テールが引っかからない程度までコース整備ができれば、後は滑りながら整えて行くこととなります。
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人数の少ない平日のコース整備はなかなか大変なことのようです。
【雪渓下部 V】
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昨年のモーグルコースの岩 2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.12(2010/07/31〜08/01) B |
今年のモーグルコースの岩 昨年よりやや早い雪解け |
こちらはモーグルコースの岩。大雪渓の中で最初に出現する岩で、7月になるとこの付近にモーグルコースが作成され、多くのスキーヤーが集まることから、モーグルコースの岩と呼称させていただいております。
先週からの雪解けは高さ50センチほど、先週はほぼ昨年並みの雪解けでしたが、今週は昨年よりやや早い雪解け状況を見せています。
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石碑の岩 |
そして、モーグルコースの岩から南へ約100mほどのところに、大雪渓で二番目に姿をあらわす岩があります。
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チングルマ | 円錐型の稚児車が特徴 |
こちらは毎年定点でお伝えしている石碑の岩にあるチングルマ。先週は、ほぼ、すべてのものが満開でしたが、ご覧のように、さく果と呼ばれる綿毛を実らせています。雨に濡れて形状がはっきりしませんが、丸く膨らんだ円錐型の形状が、「稚児車(ちごぐるま)」と呼ばれる風車に似ていて、ここからチングルマと名称されています。推移としては、ほぼ昨年並みです。
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大雪渓エリアではチングルマが見頃 |
石碑の岩のチングルマは、大雪渓エリアのほかのチングルマよりも、やや早めの状況を見せていますが、大雪渓エリアでは、チングルマが見頃の時期を迎えています。
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昨年の花茎が残っている |
先週は、石碑の岩のチングルマについて、毎年、別の位置から花が咲くことをお伝えしました。その際、昨年の花茎が残っていると申し上げましたが、こちらが昨年の花茎です。先端には「花托(かたく)」も残っている様子が見られます。
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先週の雪渓上部下端部分 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.11(2011/07/21〜22) C |
今週の雪渓上部下端部分 先週より10メートル上昇 |
石碑の岩の東側にあるスキーヤー専用道を進むと、雪渓上部の下端に達します。先週と比べると、10メートルほど下端が上昇しています。
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雪渓上部下端部分 − 昨年より一週間早い雪解け |
濃霧のため、周辺状況がはっきりせず、正確には申し上げられませんが、昨年よりも一週間近く早い雪解けを見せていると考えられます。
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スキーヤー専用道に残る積雪 − 小さな雪渓に大きな思い出を |
こちらは石碑の岩の下部(東側)にあるスキーヤー専用道。ご覧のように積雪が残っている様子が見られます。こちらに関しては、昨年よりもやや早い程度の雪解けを示しています。こちらの残雪は、大雪渓エリアの中では猫の額ともいえる面積ですが、この小さな雪渓が、ひと夏の思い出を作って行くのには、十分すぎるほどの大きさを持っているのです。(→ Next)
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