ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.20(2011/09/22〜23) @
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台風15号が日本列島を通過し、台風一過を迎えたものの、取材初日は冬をも思わせるような寒気に包まれ、久しぶりに冷たさに耐える一日となりました。
9月22日(木)は、台風一過にふさわしい青空の朝を迎えます。気温は10℃と低めですが、それでも体感的には寒さはありません。しかし、時間とともに雲量が多くなり、8時30分ごろから雨が降り始めると同時に、空気が冷たいものに置き換わってきます。台風の影響で通行止めとなっていた県道乗鞍岳線は10時40分に開門します。しかし、降り始めた霧雨は晴れているのに続いていて、不安定な状況の中、虹のアーチが大きく架かるほど。そして、上部の位ヶ原からはさらに冷たさが強くなり、大雪渓エリアでは2℃まで低下し、冷たい霧雨が降り続く中では、久々に手が悴み、顔の感覚がなくなる思いをさせられました。
9月23日(金)は、気温0℃と今期一番の冷え込みを見せた快晴の朝を迎えます。そして、この冷え込みのため昨日の雨が凍結し、岐阜県側の乗鞍スカイラインは通行止め。そのため、岐阜県側・長野県側双方のシャトルバスは、始発から運休となりました。しかし、長野県側の県道乗鞍岳線は凍結などによる通行止めは実施されていないため、シャトルバスが運休の措置が取られましたが、自動車の通行は可能であることから、タクシーは通常通りの営業が始まります。そのため、三連休初日を迎えて雲ひとつない絶好のコンディションに、タクシー乗り場には朝一番から20名以上の列ができるほど。しかし、その後、シャトルバスも肩の小屋口バス停での折り返し運行という条件付で、8時便から運行が開始され、さらに乗鞍スカイラインも9時から通行止めが解除されたことから、シャトルバスは通常運行となりました。
午前中は山麓からの雲に包まれるときもありましたが、午後はほぼ解消し、まずまずの天候の一日でしたが、昨日同様、終日冷え込んだ空気に包まれ、正午の大雪渓の気温は6℃までしか上昇せず、午後の畳平・鞍スカイラインでは0℃まで低下する状況でした。
昨年と同様に、9月から紅葉情報を始めています。5ページ目の 【紅葉情報】 をご覧ください。台風15号による落葉の心配がありましたが、その影響は少なく、先週の段階で状態の良くなかった部分が抜け落ちた程度に終わりました。ただ、紅葉の進み具合は鈍く、見頃といえるエリアはありません。それでも、22日から23日に掛けての冷え込みで、色合いが増してきた部分もあり、今後の状態を期待したいところです。
■ご注意■
今回の大雪渓関連の記事はノリクラ初心者の方を対象にしておりません。ノリクラデビューをお考えの方は来年の夏シーズンをご検討ください。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。今後、大雪渓に新雪が降った場合でも、急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。
【9月22日(木)、観光センター前駐車場】
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観光センター前駐車場 |
こちらは早朝6時の観光センター前駐車場。
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台風が過ぎ去り、きれいに晴れ上がる | 各地で通行止め − マイカーの姿がない |
気温は10℃。強い日差しに温度計が示すような寒さはありません。昨日、台風15号が日本列島を縦断した影響から、首都圏、及び、中京・関西方面からの高速道路などが通行止めとなる影響もあって、観光センター前駐車場は、ご覧のとおり車の姿がまったくない状態。
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シャトルバス停留所 |
こちらはシャトルバス停留所。シャトルバスを待つ方は皆無です。
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シャトルバスは通行止め運休 |
冒頭でも触れたとおり、乗鞍スカイライン、及び、県道乗鞍岳線ともに台風15号による降雨で、20日(火)より通行止めが連日続き、シャトルバスも運休となっています。
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シャトルバス始発便 − 休暇村止まりの運行 |
こちらは、観光センター駐車場に到着したシャトルバス始発便。運休なのにシャトルバスがやってくるのは?という疑問がありますが、始発便から9時便までは、路線バスと兼ね合わせて運行されており、シャトルバスが運休の場合でも、休暇村までは路線運行が継続されます。また、細かな話ですが、バスの行き先表示も「乗鞍山頂 畳平」から「乗鞍高原 国民休暇村」に変更されています。
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タクシー乗り場 − 待機車両はない |
県道乗鞍岳線が通行止めとあっては、やはり商売が成り立ちません...タクシー乗り場には待機する車両は一台もありません。
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ヒルクライムの準備 |
ほとんど人影のない観光センター前駐車場で、ヒルクライムの準備を始める方々の様子があります。
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とりあえず、三本滝ゲートまで行って見ます。 |
三本滝ゲートから先が通行止めであることを知らずにお越しになりましたが、「とりあえず、三本滝ゲートまで行って見ます。」と、おっしゃって準備を続けられます。
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台風一過の気持ちの良い青空 |
しっかりとした青空が続き、台風一過の気持ちのよい一日になりそうですが、日本各地に多大な被害をもたらした台風15号は、単純に過ぎ去ってはいかなかったようです。
【大雪渓までの沿道の風景 T】
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善五郎の滝駐車場から |
それではいつものように大雪渓に向かう沿道の様子をお伝えします。
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沿道の草花 |
沿道の草花の移り変わりを見ると、秋の季節感が感じられる状態です。ただ、咲く花の種類がそろそろ少なくなってきたようにも感じます。
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アカツメクサ − クローバーの仲間 | クローバーと同じく、葉には特徴ある斑紋 |
そんな中、まだまだ元気に咲いているのは、アカツメクサ(赤詰草、別名−ムラサキツメクサ、マメ科シャジクソウ属)。同じ仲間のシロツメクサのほうが有名で、クローバーの名で知られています。
ご覧のように葉の形は、いわゆるクローバー型ではありませんが、3小葉から構成されていて、クローバーと同じく、斑紋があるのが特徴です。ですから、アカツメクサでも「四つ葉」を見つけたら、ラッキーであると言えるでしょうか...
アカツメクサは、元々牧草用として輸入されたものが野生化したもので、ヨーロッパ原産の植物です。花期は5月から11月と長く、花が少なくなるこれからの季節は、より一層目立つことでしょう。
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シラカバ − 台風による落葉は少ない |
台風15号の風雨による落葉が心配されました。路面にはシラカバの落葉がありますが、それほどひどい落葉はなさそうです。
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ムシカリ − 真っ赤な実 |
この時期はナナカマドなど、赤い実があちこちで見られる季節です。こちらのムシカリ(オオカメノキ)も真っ赤な実が目立つようになってきました。
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カラマツ − 少しずつ緑が薄くなってきた |
今年は紅葉の進み具合が若干遅い様子が見られます。ノリクラの紅葉の最後を締めくくるのはカラマツ。10月下旬の見頃を迎えるには、一ヶ月近く余裕があります。しかし、少しずつ緑が薄くなってきて、紅葉の準備を早々に始めている様子が見られます。(→ Next)
■ご注意■
今回の大雪渓関連の記事はノリクラ初心者の方を対象にしておりません。ノリクラデビューをお考えの方は来年の夏シーズンをご検討ください。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。今後、大雪渓に新雪が降った場合でも、急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。
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