ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.20(2011/09/22〜23) B

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(Update:2011/09/29)

 

【9月23日(金)、路面凍結−シャトルバス運休】

快晴 − 気温0℃、今期一番の冷え込み、鶴ヶ池初氷

翌日、9月23日(金)の観光センター前駐車場。早朝6時の気温は0℃。今期一番の冷え込みを見せた朝を迎えます。天候はご覧のように雲ひとつない快晴です。そして、畳平付近の気温はマイナス5℃で、鶴ヶ池では初氷が観測されました。昨年の10月18日よりも三週間早い状況ですが、平年並みの観測です。

 

乗鞍スカイライン凍結通行止め − シャトルバス運休

この冷え込みにより、岐阜県側の乗鞍スカイラインでは路面凍結が見られ、通行止めとなっています。そのため、シャトルバスは始発便から運休。乗車券発売所では、運行開始の目処など、乗客の方々への対応が続きます。

 

タクシー乗り場

岐阜県側の乗鞍スカイラインは凍結通行止めですが、長野県側の県道乗鞍岳線は自動車の通行可能であることから、タクシーは通常営業されていて、シャトルバスをあきらめてタクシーを利用しようとされる方々が、タクシー乗り場には長い列を作っています。

 

タクシー利用の方が殺到

いつもなら、待機車両が常駐している乗り場も、今日はすべての車両が出払っています。そして、タクシーが到着すると、急いで車内に乗り込む様子が続きます。今回も複数名で乗り合ってタクシーを利用するグループが多くありましたが、ある程度の人数が集まれば、シャトルバスの運賃と遜色ない程度となります。

 

朝一番の快晴に急いで山頂へ

タクシーを利用した大半は、剣ヶ峰登山に向かう方々で、朝一番の快晴の空に、シャトルバスの運行開始を待つわけにはいかないところです。

 

シャトルバス − 8時便より運行開始 次第に雲が湧き上がる

その後、シャトルバスは、終点の畳平のひとつ手前の肩の小屋口バス停(大雪渓駐車場)での折り返し運転という条件付で、8時便より運行が開始しました。さらに、乗鞍スカイラインが9時に通行止め解除されたことから、8時46分に肩の小屋口バス停に到着した8時便も、折り返し運行せず、終点の畳平へと向かって行きました。

シャトルバス8時便が到着した9時頃の気温は2℃。強い日差しが差し込んでも、暖かさを感じられないほどの冷たさに、シャトルバスを降りた方々は、一様にアウターを着込む様子があります。

そして、9時30分頃になると、冷たい空気とともに、山麓から雲が湧き上がり、大雪渓付近は完全に雲に飲み込まれるようになってきます。日差しがさえぎられるとかなりの寒さを覚えるようになり、ヒルクライムをされる方々も、ペダルを一生懸命回す登りでさえ、「寒い!」を連発しながら進む様子がありました。

今日は三連休初日ということもあって、常連のスキーヤーの方々の様子があります。

 

気温2℃ − グローブやアウターは必須

こちらでもグローブやアウターを着込むところから大雪渓に向かう準備が見られます。

 

昨日の通行止めで今日は再度トライ! − 「こんなにすばらしいコースとは想像つきませんでした」

さて、こちらの方は、昨日、三本滝ゲートまでやってきたものの、通行止めでヒルクライムを断念したお二人。今日はリベンジでお越しになりました。「昨日の三本滝ゲートまでの様子から、大体の推測はついていましたが、こんなにすばらしいコースだとは、想像もつきませんでした。また、来年も訪れたいと思います。」と、おっしゃり、大満足な様子で下山です。

 

今日は肩の小屋で一泊、明日はご来光登山・千町尾根へ

ぜひ、来年は紅葉の進む中でのヒルクライムにお越しいただければ幸いです。そして、そんなヒルクライムの方と入れ違いにお越しになったこちらの方。久しぶりの再会です。厳冬期や春先のツアーコースでの山スキーや、ヒルクライムの途中など、必ず声を掛けてくださいます。

今日は位ヶ原山荘でシャトルバスを下車して、登山道を進んできたところ。今日は肩の小屋に一泊し、明日は、剣ヶ峰山頂でのご来光を楽しんだ後、千町尾根(せんちょうおね)へと足を伸ばしたいとのことです。いつもながら、ノリクラを十二分に楽しんでいらっしゃいますね...

 

ノリクラを十二分に楽しむ

肩の小屋にチェックインするにはまだ時間が早く、「これから普段は行けない箇所に行ってみたい!」と、言い残して登山道に足を運びます。一年を通して四季の移り変わる中を、ノリクラのそれぞれの表情を楽しまれています。

 

【雪渓下部】

ここからは雪渓下部の様子をお伝えします。

 

スキーヤー専用道 ウラジロナナカマド − 実は赤くなっても葉に変化がない

こちらは雪渓上部に向かうスキーヤー専用道。先週、赤くなったウラジロナナカマドの実。部分的に紅葉する様子も見られますが、紅葉が始まろうとする時期になると、全体的に緑が薄くなってくる傾向がありますが、今年はその様子も見られず、夏場の緑とほとんど変わらない状態です。

 

昨晩の冷え込みで霜柱が立つ

そして、スキーヤー専用道の日陰には、霜柱が立っている様子があります。例年、9月に入れば、霜柱はごく普通に見られるものの、今年は見られる頻度が少なく、やはり、冷え込みが弱かった分、紅葉が遅れているのかもしれません。

 

常連のスキーヤーの方々 − 雪渓上部へ出発

滑走できる雪渓は、画面左上にある雪渓上部左側。ここから歩いておよそ30分ほどの道程です。

 

摩利支天岳 − コバイケイソウは紅葉せずに枯れる

例年なら、9月上旬にコバイケイソウが紅葉した黄色の部分が見られる摩利支天岳の山肌も、今年は黄色く変化する前に枯れてしまったようです。

 

石碑の岩

こちらは雪渓下部の南端に当たる石碑の岩。周辺は完全に雪解けが完了しています。

 

チングルマ 紅葉 − 先週から大きな進展はありません

こちらは毎年定点でお伝えしている石碑の岩にあるチングルマ。葉の一部が赤く変化を始めましたが、先週から大きな進展はありません。ほぼ昨年並みの推移です。しかし、一昨年の2009年は、全体が真っ赤に染まるほどの紅葉を見せてくれました。

 

石碑の岩周辺から見る紅葉の様子は...

 

昨年の雪渓下部周辺のウラジロナナカマド
2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.20(2010/09/25〜26) B
今週の雪渓下部周辺のウラジロナナカマド
落葉部分が目立つ

昨年はちょうど色づき始めた様子が見られました。しかし、よく見ると、画像の左部分のウラジロナナカマドは、大部分が落葉している様子が見られます。おそらく、霜枯れによると推測され、今週の大雪渓エリアでは、このように落葉したウラジロナナカマドが、多く見受けられる点が残念です。 Next


■ご注意■

今回の大雪渓関連の記事はノリクラ初心者の方を対象にしておりません。ノリクラデビューをお考えの方は来年の夏シーズンをご検討ください。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。今後、大雪渓に新雪が降った場合でも、急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。

 

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