ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.4(2013/04/13) B
【ツアーコース入口】
ツアーコース入口 |
ツアーコースは標高2000メートルの入口から、標高2500メートルの位ヶ原までの約2kmの樹林帯を切りとおして作られたバックカントリーコースです。ツアーコースの全容については、ノリクラガイドマップ 冬〜春スキー版 をご覧ください。
この先、ツアーコースの各所についてお伝えいたしますが、ツアーコースの全容が把握できていないと理解できないと思いますので、山麓のスキー場と上部の位ヶ原、大雪渓、山頂方面などの位置的関係をノリクラガイドマップで確認して下さい。
また、さらに上部の山頂方面については、ノリクラガイドマップ 春〜夏スキー 大雪渓・山頂版 をご利用下さい。
積雪20〜30センチの新雪 |
下部のゲレンデでも昨日の新雪で真っ白になるほどでしたので、ツアーコース入口付近には20〜30センチほどの積雪が見られます。
昨年のツアーコース入口急斜面 2012ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版 Vol.4(2012/04/14) B ↓ |
先週のツアーコース入口急斜面 ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版 Vol.3(2013/04/06) B ↓ |
今週のツアーコース入口急斜面 |
こちらは入口急斜面の全景です。先週とほぼ同じ積雪量かやや多い状態です。また、昨年よりもブッシュの面積が少なく、今年のほうが積雪量が多いことがわかります。
ただ、現段階で積雪量が多くても、今後は降雨や気温によって雪解け量が大きく変わります。そろそろ、降雪が期待できない時期になってきますので、積雪量を左右する大きな要因は、強い日差しによる気温の上昇と雨による侵食となってきます。
きれいなパウダーゾーンに見えますが... | 「もうイヤ〜。こんなひどい雪」 |
一見、綺麗なパウダーゾーンのように見られますが、「もうイヤ〜。こんなひどい雪、今まで滑ったこともないほど!まるで初心者に戻ったみたい...」と、下山滑走されてきたスキーヤーが弱音を吐きます。
重たく粘っこい湿雪 | スキー板を思うように操作できない |
昨日はほぼ一日中降っていましたが粘っこい湿雪で、スキー板を操作することがかなり難しい雪質です。見た目の綺麗さとは程遠い状態で、滑り出してすぐに転倒してしまいました。
厳冬期のツアーコースは、新雪が降った直後のパウダーか、降雪から日数が経過して雪面が硬くなったなどのバーンコンディションの違いはあるものの、滑走が困難な状況はほとんどありません。しかし、春先のツアーコースは今回のように湿った新雪に覆われたり、日中に緩んだ雪面が午後になって凍り始め、いわゆる「クラスト」とか「パック」と呼ばれる状態になって、まともに滑走できない状況に遭遇する確率がかなり高くなります。
特に晴れて気温の高かった日の午後は、ほぼ確実にパックが始まります。そのため、いくら天候が良くても早めにツアーコースに戻ってきたほうが懸命です。
なお、この付近の積雪が消滅し始めるのはゴールデンウィーク頃からで、滑走不能になるのは5月中旬頃です。WebSiteでは、ツアーコースの積雪情報を5月末までお届けする予定ですので、ツアーコースを滑走して下山される方は、常にWebSiteで積雪状況をチェックをしていただくようお願いいたします。
【ツアーコース U −1〜3番標識付近】
入口急斜面を登りきった先のツアーコースは比較的緩やかな斜度が続きます。
スノーシューに履き替える − 「スノーシュー全体にエッジが付いたタイプがいいですよね〜」 |
ここでスノーシューに履き替える方がいらっしゃいます。「本当は全体にエッジがついたスノーシューがいいんですけどね〜」とおっしゃりながらスノーシューを靴に固定します。
パイプでできたスノーシューは、つま先部分の歯だけで雪面を捉える構造のため、ツアーコースやさらにその先の山頂方面など、傾斜のある雪面では対応が困難です。そのため、ツアーコースやその先の位ヶ原や大雪渓などに対応するには、スノーシュー本体にもエッジが付いていて、傾斜にあわせて踵の位置をリフトアップするクライミングサポート機構があるスノーシューをオススメします。(さらに上部の山頂・稜線方面はアイゼンが必要です。)
1番標識付近 | 高天ヶ原(左)、剣ヶ峰(右) |
1番標識付近のビューポイントでは、快晴無風が続く中、今日も絶景が広がっています。左のピークが高天ヶ原(たかまがはら、標高2829メートル)、右のピークが乗鞍岳主峰の剣ヶ峰(けんがみね、標高3026メートル)です。
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先週の高天ヶ原 ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版 Vol.3(2013/04/06) B |
今週の高天ヶ原 | |
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先週の剣ヶ峰方面 ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版 Vol.3(2013/04/06) B |
今週の剣ヶ峰方面 |
高天ヶ原も剣ヶ峰も、出現し始めたハイマツ帯などを再び覆い隠すように昨日の降雪で雪化粧されました。しかし、降雪はあまり多くなかったのか、強風で飛ばされたのか、昨日の降雪が積雪量の増加にはあまり寄与していない状況です。
気温12℃ − 今期初めて二桁の気温 |
正午のツアーコースの気温は12℃。厳冬期にはマイナス二桁になることも珍しくはありませんが、これまではプラス二桁に到達することはありませんでした。
振り返ればくっきりとした山並み | 中央アルプスは真っ白に冠雪 |
午後になっても透明感が続き、遠景の山並みもくっきりとしています。横一列に真っ白に雪化粧した中央アルプスが間近に見られます。ノリクラだけでなく、周辺の峰々も真冬に近い状態に降雪がありました。
昨年の3番標識 2012ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版 Vol.4(2012/04/14) C ↓ |
先週の3番標識 ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版 Vol.3(2013/04/06) B ↓ |
今週の3番標識 先週より10センチ増加 昨年より40センチ少ない |
こちらはツアーコース中間付近にある3番標識。左上は昨年同時期で右上が先週のものです。積雪量は先週より10センチ増加し、昨年より40センチ少ない状況です。
お会いする方々は一様に「位ヶ原から先の雪質は問題ないんですけどねぇ...」 |
「ツアーコースの雪質はひどいですね。位ヶ原から先は問題ないんですけどね〜」お会いする方々が皆さん一様に同じことを口にされます。スキーの場合、板を回すことができない雪質になるとかなり苦労させられますが、ボードの方々は今日のような雪質でも対応力が高いようです。
ツアーコースは中間時点をようやくすぎたところ。さらに先へと進んで行きます。(→ Next)
■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
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