ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.14(2013/08/10〜11) @
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グリーンシーズンでもっともにぎわうのは、お盆と紅葉の時期。特にお盆の期間中は子供さんの夏休みや会社の長期休暇の関係から、家族揃ってお越しになりやすいため、天候さえよければかなりの賑わいとなります。
今週からお盆休みという方いらっしゃるようですが、この週末はそれほど目立った混雑はありませんでした。
取材一日目の8月10日(土)は、雲が足早に流れるものの、少しモノトーンな感じの穏やかな青空に包まれました。そのため、太陽の日差しはさほど強くありません。しかし、正午の大雪渓の気温は18℃と普段より高めで、空気もいつもより温度感を感じる状況で、久しぶりに「暑いノリクラ」となりました。いつもはお昼の休憩中は肌寒さを感じさせるものの、今日はのんびりと休憩するのに適した気温で、お昼寝しても寝冷えすることはない様子でした。その分、動いているとムシムシと空気がまとわりつくような感覚がありました。そして、天候は一日ほとんど変わらず、夕立もなく安心して過ごせた一日でした。
取材二日目の8月11日(日)は、朝から雲ひとつない快晴が広がります。観光センター前駐車場は5時の時点で140台ものマイカーがお越しになり、6時30分には満車となるほどの賑わい。ヒルクライマーも大勢お越しになり、午前中だけで367台もの自転車が三本滝ゲートを通過して今シーズン一番の台数となりました。さわやかな風が流れ、暑さはさほど感じないものの、喉の渇きを常に感じ、乾いた空気に包まれる状況でした。午後になると雲がやや多くなって日差しが遮られるときがありますがそれも一時的で、ほぼ終日にわたって、綺麗な青空とさわやかな風に包まれた一日でした。
大雪渓の積雪量は、先週と同様に昨年よりも多い状態が続いています。入口付近の雪渓下部では昨年よりも雪解けが2週間ほど遅い状態、雪渓上部も全体的には昨年より1週間程度遅いものの、場所によっては昨年並みかやや少ない状況です。また、剣ヶ峰(乗鞍岳山頂)へ向かう登山道は、畳平から山頂へのルートではアイゼンは必要ありませんが、大雪渓からのルートでは、肩の小屋までの登山道に積雪区間が27メートルほど残っています。いて、例年より1週間ほど遅い雪解けですが、次週末には積雪区間はなくなることと思います。
【8月10日(土)、観光センター前駐車場】
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観光センター前駐車場 |
早朝5時の観光センター前駐車場。
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気温18℃と高め、マイカーは普段の週末よりも多い |
5時の時点ですでに18℃もあり、朝のすがすがしさがあまり感じられません。お越しになったマイカーは5時の時点で90台と先週とあまり変わりありませんが、6時には120台ととなり、普段の週末よりも多い状況で、この週末からお盆休みという方も多いのではないかと思います。
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シャトルバス始発便を待つ − こちらは普段の週末とほぼ同じ状態 |
こちらはシャトルバス始発便を待つ乗客の方々。少しばかり列ができ始めていますが、この状況は普段の週末とほぼ同じです。
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始発便到着 | 今日は2台運行 |
そのため、運行された始発便は2台だけでした。ただ、翌日の8月11日(日)の始発便は3台が運行されましたので、お盆が近づくにつれて、これから徐々に混雑が考えられます。
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7時には21℃まで上昇 | 「この時間帯で20℃を超えるなんてありえない...」 |
7時になると気温は21℃まで上昇します。観光センター売店の方も、「この時間帯で20℃を超えるなんてありえない...」と、おっしゃっていました。この日は各地で猛暑となり、最高気温が40℃を超える地域もあったほど。しかし、ノリクラにおいて、日中は30℃を超える状態はあっても、朝夕は20℃を下回るのが普通で、標高2600メートルの大雪渓や標高2702メートルの畳平では、日中の気温ですら20℃を超えることはなく、そんな環境に順応した地元の方々にとっては、今日の気温は「猛暑」といえる状態なのです。
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タクシー乗り場 − 朝一番からお客様がお待ちになる |
さて、タクシーのほうはどうでしょうか?ご利用の方がいつもよりも若干多いようで、この日は朝一番でタクシーが到着したら、すでにお客様がお待ちだったようです。
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山頂付近には雲 −乗鞍スカイラインは濃霧自転車通行止 |
上空の雲はすっかり抜けて、綺麗な青空が広がってきました。しかし、ご覧のように山頂付近には雲がたなびき、岐阜県側の乗鞍スカイラインでは7km地点の中腹から濃霧のため、自転車通行止めの措置が9時43分まで取られました。
【観光センターから大雪渓へ、沿道の風景 T】
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ここからは大雪渓までの沿道の様子をお伝えします。
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オオマツヨイグサ |
こちらは先週お伝えしたオオマツヨイグサ。
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ハナアブの仲間、ハチに酷似 − 違いはサングラスのような目(左)、お腹がへこむ(右) |
ハチが蜜を吸っているのでしょうか?しかし、良く見るとこちらはアブの仲間のようです。目がサングラスをかけたような縁取りがあって、お腹がへこんでいます。アブは羽が2枚でハチは4枚と知られていますが、アブはハチにそっくり似せて擬態化しているため、なかなか見分けがつきません。
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オニユリ |
さて、こちらは休暇村ゲレンデの中。見事なオニユリが咲いています。
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こちらはクルマユリ ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.11(2013/07/20〜21) A |
こちらはオニユリ どちらも酷似 |
以前、クルマユリをご紹介いたしましたが、同じように花弁が反転していて良く似ています。しいて言えば、オニユリのほうが花弁の斑点(蜜標)がやや多い感じでしょうか?
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クルマユリは葉が放射状に(輪生) ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.11(2013/07/20〜21) A |
オニユリは葉が左右交互に(互生) 葉を見ると違いは一目稜線 |
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.11(2013/07/20〜21) Aでクルマユリを紹介したとき、ユリの仲間(ユリ科ユリ属)の中で、葉が輪生しているのはクルマユリとタケシマユリだけであるとお伝えしました。ご覧のように葉の部分を確認するとその違いは一目瞭然です。ユリの仲間は葉が左右交互についています(互生)。(→ Next)
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