第10回 乗鞍天空マラソン
(2015/06/20〜21) @
2006年の第1回大会から、今年で10年目を迎える乗鞍天空マラソン。「天空」と冠しているものの、梅雨真っ只中の開催ですから、「雨降りの天空マラソン」と冠されることも確かに多いです。それでも、第1回大会の330名から始まって、現在では2000名以上の方が出場する大きな大会へと成長いたしました。また、大会コースも当初は三本滝スタート〜大雪渓折り返し〜三本滝ゴールの合計23kmでしたが、現在はさらにスタートを観光センターに引き下げて合計30kmへとグレードアップしています。またレース前日の自由参加のトレイルランも人気で、中には「ドレイルランだけで十分」なんておっしゃる方もいらっしゃるほどです。
天空マラソンと同様に県道乗鞍岳線を舞台とするレースに、8月下旬に開催される自転車ヒルクライムレース「全日本マウンテンサイクリングin乗鞍」がありますが、こちらは登りのみのレースです。しかし、天空マラソンは登りも下りも走り通す必要があって、脚・膝への負担は相当なものです。そんな過酷なレースですが、走り終わると「来年も出場したい!」と、おっしゃる方ばかりなので不思議なものです。
天空マラソンのどこが魅力なのか...それは、これからお届けする特集をご覧になれば、お分かりになることと思います。ただ、残念なことに、今年は折り返し地点の大雪渓付近の悪天候のため、位ヶ原山荘先での折り返しとなりました。雪の壁を見ることはできず、雨と寒さで過酷な状況でした。
この特集では、大会前日の大会受付の模様、そして、大会当日のレース前の状況からレース中の様子、そして、折り返し地点の位ヶ原山荘でのエイドステーションを楽しむ選手の様子など、大会全般の様子を網羅しており、今回の大会に出場された選手がレースを振り返ってご覧下さったり、また、次回の大会にトライしようとされる方々の参考にして下されば幸いです。
【6月20日(土)、大会前日の受付会場】
観光センター周辺 | 受付開始前の観光センター |
こちらは大会会場の観光センター。時刻は13時30分、観光センター2階の講堂で大会受付が始まります。パンフレットなどには受付開始時刻は14時とされていましたが、混雑緩和のため、最終案内では13時30分に変更されました。明日のレースは8時に観光センター前からスタートです。それに合わせて、観光センターから三本滝までの約7kmの区間が選手の通過する時間帯に合わせて、7時30分から9時30分までの間は通行規制が実施されます。
コース地図は、ノリクラガイドマップ天空マラソン版 でご確認ください。地図上のエイドステーションなどにある赤丸●や青丸●のアイコンをクリックすると、その付近の様子がポップアップで表示されるようになっていますので、初めて参加される方には参考になるかと思います。
【6月20日(土)〜6月21日(日)の大会日程】 |
<日時> | <実施項目> | |
6月20日(土) | 10:00〜16:00 | トレイルラン(自由参加、乗鞍高原内) |
13:30〜17:00 | 選手受付(乗鞍観光センター) | |
6月21日(日) | 6:30 | 天空ウォーク参加者バス出発(乗鞍観光センター→大雪渓) |
7:00〜7:30 | 手荷物預かり(三本滝ゴールで受領) | |
7:40 | 開会式(乗鞍観光センター) | |
8:00 | スタート | |
13:00 | ゴール制限時間(三本滝レストハウス) | |
(ゴール後) | 選手送迎(シャトルバス、三本滝→乗鞍観光センター) | |
14:00 | 閉会式・表彰式(乗鞍観光センター) | |
【参考 − エントリー期間】 2月15日 〜 4月12日(定員2000名、入金先着順で、定員早期締め切りあり) |
こちらが大会の主な日程。本日6月20日(土)は、自由参加のトレイルラン(10時〜16時)と、受付(13時30分〜17時)が行われます。
13時30分 受付開始(観光センター2F講堂) |
こちらが観光センター2階の受付会場。開始直後は若干の混雑がありましたが、それを過ぎるとほとんど列ができることもなくスムーズに受付を行うことができます。ご自宅に郵送されたゼッケン引換証にあらかじめ署名・捺印を記入して、該当する ゼッケン番号のコーナーへ提出します。
乗鞍スカイラインオープン初日に マラソン一番乗りしました |
今年の参加賞Tシャツ 10回大会と天空を掛け合わせた「TEN」 |
ゼッケンとパンフレット類を受け取ります。昨年まではシューレースに計測チップを各自で取り付けるタイプでしたが、今年はゼッケンに計測チップがあらかじめ付けてあります。ゼッケン受領に引き続き、隣のコーナーでは参加賞のTシャツが手渡されます。今年は白地に大きな「TEN」の文字。10を意味する「TEN」に、天空(てんくう)の「TEN」を引っかけたデザインです。
こちらの方、5月15日の乗鞍スカイラインオープン初日、悪天候で自転車の通行ができず、それでも断念せずに、ランニングで畳平までお越しになりました。「いや〜あれ以来全然練習してないんですが、乗鞍スカイラインのヒルクライムは、後日再挑戦しましたよ。なんだかんだ言ってもノリクラ大好きなもので...」
5月15日の畳平到着の模様は、ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.2(2015/05/15〜16) A のページの最後で紹介しておりますが、この時は気温が5℃で霧雨の降る生憎の状況でした。天空マラソンでも、過去には雨で気温が一桁台の時もありました。雨・防寒対策などはある程度想定しておいたほうがよいかもしれません。
手荷物用袋にゼッケン・氏名を記入するコーナー |
さらにその隣では、明日の手荷物を入れる袋へゼッケン番号と氏名を記入するコーナー。手荷物はゴール地点の三本滝か観光センターで受け取るもので、折り返し地点の大雪渓やコース上で受け取ることはできません。そのため、レース中に必要なものは持参していただく必要があります。
「初めての出場なので、どのようなコースか全くわかりません。ぶっつけ本番ですよ。」おっしゃるこちらのお二人。これから宿に帰って温泉が楽しみと笑顔で答えてくれました。
大会DVDの予約コーナー |
さて、今回の大会の模様は、地元テレビ局(長野放送)が8月上旬に放映する予定ですが、県外の方はDVDを購入するのもよいでしょう。会場では昨年大会の模様が映し出されていましたが、「昨年の大会だけ出場していなかったもので」と、おっしゃりながらその様子をずーっと眺めていらっしゃる選手も見えました。
こちらでDVDの予約申込の受付が行われていて、完成後発送されますが、DVDはテレビで放映されるよりも多くのカットが使用されているとのことですので、よい記念になるのではないでしょうか。
ランニングギアのブース |
大会受付は以上で終了ですが、それだけで宿に戻るはちょっとつまらないもの...ランニング関連のグッズを扱うコーナーには人の輪が絶えません。
談笑をかわす方々 |
そして、集まったメンバーでのんびりと談笑をかわす姿があちこちで...
雪の壁がすごいって聞いたので... | 目標は4時間! |
大会常連者から勧められ、一緒に出場するという初めての方は、「雪の壁がすごいって聞いたのでぜひ参加しようと思いました。」そして、常連の方に明日の目標をお聞きすると「全員4時間でゴールすることですね!」と...その傍らから、「タイム設定するなんて聞いてないよ!」と、すかさずツッコミが...(笑) でも、出場するからにはある程度の目標はあったほうがいいですよね。
ちなみに昨年の4時間以内の完走者は、男子1278名中798名で62%、女子396名中126名で32%でした。
TRAIL−TRAIL − レースプロデューサー三浦誠司氏と一緒に |
さて、恒例となっているTRAIL−TRAILが始まります。観光センターをスタートして一の瀬周辺を周回する特設コースが設定されていて、参加時間は自由ですが、11時と14時30分の2回は、レースプロデューサーの三浦誠司氏がコースを案内されます。コースの途中には水芭蕉群生地やシラカバ林、牧場や池など見所満載の12kmのコースとなっています。
特設コースは登山道とは別に設定され安心 |
参加された方の中には、一般的に設定されたトレイルコースを走る機会が少なく、このようなイベントを見つけると参加するようにしているとおっしゃっていました。登山道を利用したコースでは、登山者との接触などの問題が懸念されますが、こちらのトレイルコースは通常の登山道とは別に設定されていてその様な問題はなく、安心してトレイルランを楽しむことができます。
ゆっくりとした時間を過ごす |
宿に入るにはちょっと時間が早く、暑くもなく寒くもないちょうど良い気候の中、ゆっくりとした時間を過ごします。
初めての参加 − 「完走できるか、非常に不安です。」 |
右の方は2回目の出場で、今回は左の会社の同僚を誘っての参加です。誘われた同僚の方はもちろん初めての参加ですが、「完走できるか、非常に不安です。今からすでに緊張しています。」と、表情も幾分硬そう...それでも明日はカメラの前だけは笑顔で走り抜けてくださいね。
スマホで明日の天気をチェック−「見るたびに変わっているよ」 | 天気さえよければ楽しく走れる! |
「チェックするたびに、明日の天気が変わっているよ...」と、スマホを操作する方々。「天気さえよければテンション上がって楽しく走れるけど雨だとね。」
いきなり土砂降り |
と、そんなことをおっしゃっていると、ご覧のように夕立のような土砂降りの雨が降り始めてしまいました。
急いで商品を片付ける | カッパ・ポンチョを手に取る様子が |
屋外のブースでは急いで商品を片づける場面もあり、観光センター売店ではカッパやポンチョを手に取る様子が多くなります。
明日のために買ったばかりのカッパを着用 |
明日のために買ったばかりのカッパをすでに着用される方も...雨に濡れたまま走行される選手もいらっしゃいますが、昨年の大会では多くの選手が雨に濡れて寒さを感じていらっしゃったようですので、大きなゴミ袋などで簡易に作ったカッパでも用意されたほうがよいでしょう。
「やっぱり天空マラソンは格別ですよ。」 |
「やっぱり天空マラソンは格別ですよ。ほかの大会は日程が合わなければ諦めますが、天空マラソンだけは何としても出場したいと思いますから。」マラソンが好きという事はもちろんでしょうが、ノリクラが好きという部分がさらに天空マラソンへの意気込みを強めていると感じられます。
雨は降り続く − 明日も「雨の天空マラソン」になってしまうのか... |
土砂降りの状態は30分ほどで収まったものの、その後も断続的に雨は降り続きます。
明日は雨マークが並び、乗鞍上高地地域には雷注意報が発令されています。これまでの天空マラソンを振り返ると、昨年の2014年の第9回大会は雨でしたが、それまでは梅雨の季節に開催されるにもかかわらず、2010年の第5回大会以降は、よい天候の下で開催されました。
ただし、それ以前の状況は、2007年の第2回大会は、気温6℃の冷たい雨が降って、大雪渓のエイドステーションでは、寒さに震えだす選手が続出。また、2008年の第3回大会は、大雨で折り返しポイントが12km地点の冷泉小屋まで引き下げられ、2009年の第4回大会も、雨で15km地点の位ヶ原山荘に引き下げられる状態でした。なお、過去大会の乗鞍天空マラソン特集(目次)は、ノリクラ ヒルクライム・マラソン大会関連をご覧ください。
最近の天空マラソンしかご存知でない方は、天候の心配をあまりされないようですが、過去の状況をご存知の方は、雨に降られることを前提に大会参加されるぐらいです。どうやら、明日も雨を覚悟した大会となりそうです。
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