【2016年7月10日開催の第13回乗鞍スカイラインサイクルヒルクライム特集を掲載いたしました。(2016/08/04更新)】

 

 

第12回 乗鞍スカイラインサイクルヒルクライム

(2015/07/11〜12) @

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(Update:2015/07/30)

 

今年で12回を迎える乗鞍スカイラインサイクルヒルクライム。かつて自転車通行禁止だった乗鞍スカイラインが2003年よりマイカー規制の実施と同時に自転車走行が解禁され、その翌年の2004年から本大会が始まりました。第1回大会の出場選手はわずか184名で、第6回大会(2009年)からは、スタートを平湯峠から殿下平総合交流ターミナルに引き下げ、実業団選手も出場する現在の形に変更されると、出場者の増加が顕著になり、昨年からは悲願であった乗鞍スカイライン通行止による開催が実現できました。今年の出場選手は1048名と過去最高となり、まだまだ、成長を続ける大会です。

昨年は競技途中から天候が激変し、ゴール後の選手の待機・下山が困難になった経験から、今年はゴール後の選手待機場所を従来通り、畳平駐車場に変更し、また、天候急変などの現場状況把握やそれに伴う判断・対応のため、大会本部と現地との迅速な連携に努め、安全対策を行った模様です。

大会当日の7月12日(日)は、若干筋状の雲がたなびくものの、きれいな青空の朝を迎えます。会場に日差しが届くようになると、夏らしい暑さになり、選手の中には、暑さ対策にボトルを2つ用意する方もいらっしました。レース中もきれいな青空が続き、時折強めの風が吹くタイミングもあるものの、穏やかな状況が続き、おそらく、近年の大会の中では最も天候に恵まれ景色のよかった大会になったのではないでしょうか?

それでは、今年も大会の様子をお伝えしたいと思います。大会当日の夕方にお届けした速報は、7月12日(日)速報をご覧ください。なお、過去の大会の様子は、ノリクラ ヒルクライム・マラソン大会関連(乗鞍スカイラインサイクルヒルクライム) から、ご覧頂くことができます。

 

◎ 今回の目次

Page-1 : 【7月11日(土)、大会前日の受付会場】
Page-2 : 【7月12日(日)、レース当日の朝、開会式、スタート】
Page-3 : 【レース展開T、スタート〜夫婦松】
Page-4 : 【レース展開U、夫婦松〜ゴール】
Page-5 : 【いよいよゴールへ】
Page-6 : 【ゴール後のひととき】       【下山が始まる】
Page-7 : 【表彰式】       <編集後記>

●参考資料●
(表) − 【7月11日(土)〜7月12日(日)の大会日程】 (Page-1)
(表) − 【7月12日(日)、クラス別スタート時刻】 (Page-1)
(表) − 【都道府県別の出場人数(上位15)】 (Page-2)

●過去の大会●
第11回大会(2014/07/12〜13)
第10回大会(2013/07/06〜07)
第9回大会(2012/07/07〜08)
第8回大会(2011/07/09〜10)
乗鞍スカイラインサイクルヒルクライムINDEX(第7回以前)

 

 

【7月11日(土)、大会前日の受付会場】

大会会場 − 殿下平総合交流ターミナル

大会会場は殿下平総合交流ターミナル。国道158号線を左右から挟む形で作られていますが、大会会場は画像左側(西側)の駐車場エリアに設けられています。出店ブースなども含めて、全体のレイアウトは昨年までと変わりません。殿下平総合交流ターミナルは、ペンタピアスキー場としてオープンし、近年は五色ヶ原へのツアーの玄関口となっています。

 

コース図

レースは標高1360mの殿下平総合交流ターミナルをスタートし、ここから1kmほど先の分岐点から旧国道の県道5号乗鞍公園線に入り、平湯峠から乗鞍スカイラインを進んで、標高2702mの畳平がゴールとなります(※)。全長18.4km、標高差1342m、平均勾配7.2%のヒルクライムレースです。(※ 2014年第11回大会から、畳平入口より400メートル手前に変更されています。)

 

【7月11日(土)〜7月12日(日)の大会日程】

  時刻 実施項目
7月11日(土) 12:00〜16:00 選手受付 <殿下平総合交流ターミナル>
7月12日(日) 6:00〜7:40 荷物受付 <殿下平総合交流ターミナル>
6:00〜7:30 第2駐車場(ほおのき平駐車場)からシャトルバス運行
<実業団、男子C・D・E・FとMTBの選手>
7:00〜 出走サイン(実業団) <殿下平総合交流ターミナル>
7:50 応援バス発車 <殿下平総合交流ターミナル→畳平>
7:20 開会式 <殿下平総合交流ターミナル>
8:15〜 スタート <殿下平総合交流ターミナル> → 参照 : クラス別スタート時刻(下表)
10:00 足切り時間 <夫婦松>
11:10 競技終了 <畳平>
  自転車先導にて下山開始(夫婦松駐車場で約10分間休憩)
下山後 計測チップ回収 <殿下平総合交流ターミナル>
12:45 表彰式(12時ごろから完走証発行) <殿下平総合交流ターミナル>

レース前日の7月11日(土)、及び、レース当日の7月12日(日)の日程はご覧のとおりです。

【7月12日(日)、クラス別スタート時刻】

時刻

カテゴリー

エントリー人数

8:15 実業団 E1
実業団 E2
40名
63名
<計 103名>
8:18 実業団 E3
実業団 F
86名
9名
<計 95名>
8:26 【ROAD】男子A(中学生・高校生)
【ROAD】男子B(22歳以下 ※中高生は除く)
【ROAD】男子C(23〜29歳)
38名
38名
84名
<計 160名>
8:29 【ROAD】男子D(30〜34歳)
【ROAD】男子E(35〜39歳)
 
111名
93名
<計 204名>
8:32 【ROAD】男子F(40〜44歳) 127名
8:35 【ROAD】男子G(45〜49歳) 122名
8:38 【ROAD】男子H(50〜59歳) 145名
8:41 【ROAD】男子I(60歳以上)
【ROAD】フェミニン(女性、年齢区分なし)
【MTB】MTBクラス(性別、年齢区分なし)
 
47名
27名
18名
<計 92名>
    合計 1048名

こちらがクラス別のスタート時刻です。昨年までは中高生を含む22歳以下を「男子A」としていましたが、今年は「中学生・高校生」と「中高生を除く22歳以下」に分けて、それぞれ「男子A(中学生・高校生)」、「男子B(中高生を除く22歳以下)」とし、それまでの「男子B(23〜29歳)」から「男子H(60歳以上)」を、それぞれ、一つずつずらして、「男子C(23〜29歳)」から「男子I(60歳以上)」となりました。また、一般クラスの出走時間に昨年との違いが若干みられますが、そのほかの大きな変更はありません。

 

ゼッケン・計測チップを受け取る

受付テントは各カテゴリー別に分けられていますので、ご自身のカテゴリーの場所で受付を行い、ゼッケンや計測チップを受け取ります。

 

「大会記念Tシャツはあちらのテントでお願いします」 申込時に選択した参加賞(大会記念Tシャツ)を受け取る

今回から申込時に参加賞(有料)を選択することができ、参加賞なし・参加賞(大会記念Tシャツ)・参加賞(大会記念タオル、名前・タイム入り)のいずれかを選びます。

 

大会記念Tシャツ − 今年のデザインはこんな感じ

表は「乗鞍サイクルヒルクライム 2015」の文字で、裏は今大会のキャッチコピーの「頂上決戦」の文字が...大会オリジナルTシャツは昨年から作成されるようになり、大会スタッフの着用や、出店ブースでの販売が行われましたが、今年はまた新たなデザインとなって参加賞という形になりました。

実は、第1回大会から第3回大会までは、参加賞にTシャツが配布されていましたので、リバイバルといったほうが正確かもしれません。(第1回大会のTシャツは、この後すぐ紹介いたします。)

 

検車場 − 事前検車を実施されなかった方のみ

順番が逆になりますが、自転車の検車は各自であらかじめ最寄りのサイクルショップの持ち込んで実施し 、事前に郵送されている「検車合格証明書兼参加証」に検車済みの証明をサイクルショップでもらい、これを大会受付に提出することになっています。

しかし、サイクルショップでの検車が実施できなかった選手に関しては、受付を行う前に大会会場にある検車場にて行ってください。

 

検車料は2000円 最も多いのはヘッドの緩み

検車料金は2000円。スタッフの方にお話を聞くと、「最も多いのはヘッドの緩みですね。最近はブレーキが利かないなんて、ひどいトラブルはなりましたね。」とのこと...

 

毎回実家帰省に合わせて参加 計測チップはフロントフォークに取り付ける

今回で3回目というこちらのご家族は、実家へ帰省するに合わせて、この大会に出場されているとのこと。「この大会は、天気が良ければ景色は最高ですから。」と、おっしゃりながら計測チップをフロントフォークに取り付けます。取り付けた計測チップは、レースが終わって畳平から下山後、こちらに戻ってきた段階で回収します。

 

計測チップのテスト

そして、反応テスト。取り付け位置が高かったり低かったりすると反応が悪いときがありますので、実車に装着した状態でテストすることをお勧めします。

 

大会当日の選手駐車券 − カテゴリで異なります(ほおのき平・殿下平)

本日の大会受付では各選手の滞在時間が短いため、殿下平総合交流ターミナル駐車場の規制はありませんが、明日はカテゴリーに応じて、殿下平総合交流ターミナルに駐車する選手と、殿下平総合交流ターミナルから2.5km山麓方面にある ほおのき平に駐車する選手に分かれます。すでに郵送で送られている参加証に、ご覧の駐車券が同封されていますので、明日はダッシュボード上に掲示することになります。

なお、ほおのき平に駐車の選手は、明日レース前に殿下平総合交流ターミナルまで移動する必要がありますが、シャトルバスが手配されますので、それを利用していただくことになります。

 

応援バス − 明日ゴール付近で応援できます
「明日はどうしても良いところ見せたいです。」

こちらは応援バスの申込ブース。乗鞍スカイラインは山岳道路のため、沿道での応援はできませんが、ご家族・友人など選手の応援のための応援バスが用意されています。応援バスは選手のスタート前の7時50分に出発して、ゴール付近で観戦するもので、途中下車はできません。なお、応援バスは有料で受付は本日(大会前日)のみです。70名ほどの定員だったと思いますが、今回も完売いたしましたので、希望される方はお早目にお越しくださったほうがよいでしょう。

さて、応援されるこちらの選手は、「明日はどうしても良いところ見せたいです。」との決意表明...それに対して「早くゴールできるようにがんばってね〜(笑)」と、期待が高まります。

 

会場入りに下道で7時間 − 毎週、各地に転戦なので費用を抑えて

今日は会場入りするのに下道で7時間かかりました。ほぼ、毎週のように大会に転戦していて、高速代だけでもかなりの費用。そのため、できるだけ経費を浮かせようとやりくりされているとのこと。真ん中のママは選手のサポート役で、「いつもはね宿泊先に炊飯器を持ち込んで、みんなにおにぎり作ってあげるんだよ。そのおにぎり目当てに結構来る子(他のチームの選手)もいるんだ。ロードレースだと持久力が必要だからね〜」

明日は下で待機とのことですが、「くっそ〜、自転車でのぼりてぇ〜〜。最近、忙しくて全然走ってないから。もう少し落ち着いたら走りたいなぁ〜」 次回はサポート役でなく、ぜひとも選手として再び走る姿を期待していますよ。

 

さて、駐車場内の一角には自転車関連の様々なブースが並んでいます。

 

特別協賛の近藤機械製作所のブース(GOKISO) 「山の神様」と称される森本 誠選手

綺麗に整列したホイールを見ただけで、どこのメーカーなのかわかりますよね(特別協賛の近藤機械製作所GOKISO)。そこにいらっしゃったのは、近藤機械製作所に務め、ヒルクライマーの世界では「山の神様」と称賛される森本 誠選手。今回は招待選手としてお越しになっています。

 

会長の近藤 信夫氏(右)と − まるで親子のような感じ 「乗鞍スカイライン初めて走りましたが景色いいですね」

「今回初めて、乗鞍スカイラインを走ったんですが、こんなに景色が良かったなんて知りませんでした。北アルプスが一望できてあれはすごい...平湯ゲートまでがちょっときついですよね〜。そこまでで壊れちゃんじゃないかなぁ(笑)。」

右は近藤機械製作所会長の近藤 信夫氏で、「(森本選手は)最近、ようやく調子が上がってくるようになってきたんですよ。以前はね〜私もノリクラに夏スキーに行っていたんですよ。乗鞍は山自体がきれい...こちら側(乗鞍スカイライン側)のノリクラはなかなか来られなくて、また、いつも車を走らせている時間が夜ばかりなので、景色の良さは全くわかりませんでした。」と、おっしゃります。

「そこにパンあるから食べる??」二人の会話を聞いていると、会社の上司・部下という関係よりも、親父と息子みたいな感じで、どんな時でも全面バックアップする保障があるから、安心して自転車に取り組めるのかもしれません。

明日の森本選手の出走は最終クラス(8時41分出走のロード男子I・ロードフェミニン・MTB)と一緒ですが、「明日ですか〜最終クラスからガンガン飛ばしますよ!」と、おっしゃっていました。(みなさん、抜かされないように...)

 

サイクルショップでの検車が実施されていれば実車の持ち込みは不要です

さて、先ほども申し上げましたが、最寄のサイクルショップなどで事前に検車を受けて、同封されている「検車合格証明書兼参加証」に店名の押印をもらっていれば会場にわざわざ自転車を持ち込む必要ありませんが、検車を受けていない方は、自転車を走行可能な状態にして、持ち込む必要があります。

そのため、駐車場内では、自転車を組み立てる選手の姿があちこちで見られます。

 

「今日は願掛け登山に剣ヶ峰まで登ってきました」 「知らないうちに申込されてたんですよ」

こちらの方々も自転車を組み立てている最中...
昨年の大会では初出場で3位にカテゴリ入賞する快挙を見せてくれましたが、明日はさらに表彰台の高いところを目指すとのこと。「今日は願掛け登山に剣ヶ峰まで登ってきました。ご来光バスに乗ってから富士見岳でご来光を拝み、そのまま剣ヶ峰へと登りました。」と、なかなか充実した一日。何もかもがイケイケモードなんですが、そんな状態に若干振り回され気味の右の方は、「知らないうちに申込されているんですよ。準備なんて何もできていないのに...(苦笑)」と指差します。そのため、宿の手配がうまくいかず、今日は平湯温泉のキャンプ場で一晩過ごすとのことでした。

 

「ちょっとお見せしたいものがあるんですよ。」

後ろから「こんにちは〜、ちょっとお見せしたいものがあるんですよ。」...なんだろうと?、誘われるがままについて行くと。

 

第1回大会の参加賞のTシャツ − こちらのお二人 連続出場継続中です(皆勤賞!)

本大会の第1回目の参加賞のTシャツ。こちらのお二人は第1回大会から今回まで連続出場。この11年間の中では、どちらかが出場できないという事態も中にはあったようですが、その時はたまたま、大会が悪天候で中止になったりしたため、結果的に全大会欠場なしで連続出場が続いているとのこと。「いや〜、今回も実はムリかもしれないと思っていたんですが、何とか予定がついて、今日ここに訪れることができました。」

参加賞のTシャツは第3回まで選手に贈られていたとのことですが、今年は有償ではあるものの復活して何よりです。また、こちらの方のお話では、第1回大会から連続出場されている選手はあと2名ほどいらっしゃるとのこと。ぜひとも、来年大会では、表彰式で「皆勤賞」の部門も作ってほしいものですね〜

 

明日は今日以上に暑くなりそう − 久々に良い天気での大会を期待!

12時時点の殿下平総合交流ターミナルの気温は25℃。この日は全国で猛暑日を記録するところもあって、久々に夏らしい状況。明日は今日以上に暑い日になりそうで、昨年・一昨年のような天候の心配はなさそうです。久々に乗鞍スカイラインらしい絶景を楽しめそうです。

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